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終末の飛来  作者:
第一章:胎動編
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旅立ち

「神々を仲間にする」


 フィーネの言葉を反芻しながら考える。

 それはどんな事なのだろう。

 神話の中の登場人物と会って話して時に喧嘩して。神々の中に一人場違いな自分がいる。


 そんな事が許させるのだろうか?身分が違うどころではない。存在の格が違う。

 仲間にするって事は、中心は俺になるのか?


 いや、それはないだろう。

 何も俺の仲間を集める訳ではない。敵への対抗策として唯一神の、天使の代理としての俺なのだろう。


 とはいえ受けるとなれば、それは重大な責務だ。俺みたいな奴に務まるわけがない。


「...やっぱり無理だ...」

「そんな事はありませんよ。」


 諦めの言葉を口にした俺をフィーネがフォローする。


「その為に私がここに来たのですから!」


 フィーネはそう言うが、はっきり言って自信は無い。でも、誰かがやらないといけないのだろう。


「私を頼ってください!私と貴方なら何とかなりますよ!」


 ....ここまで言われて、それでも断るのは野暮な事なのだろう。


 仕方がない、覚悟を決めるか...。


「本当に頼っていいのか?」

「!」

「頼りまくるぞ?弱音も吐くぞ?」

「望むところです!」


 フィーネは微笑みながらそう言ってくれた。

 もう、断る理由は無かった。

 たしかに普段の生活に未練はある。

 家族のことや友人の事も心配だ。

 でも、それでも、守る為にやらなければならない。


「.......よし、ならやってみるか!」

「ありがとうございます!」


 フィーネは本当に嬉しそうだった。

 多分、俺が断れば一人で行動するしか無かったのだろう。いや、むしろ俺が一人目だったのかもしれない。


「家族にはなんて説明しようか?」


 大学に行かないのであれば、両親にも説明する必要がある。


「もし許可頂けるのであれば、海外に留学するという記憶を上書きしましょうか?」


 フィーネがおずおずと聞いて来た。

 確かに、それが出来れば簡単かもしれない。

 だけど両親を騙す気がして良い気はしない。

 とはいえ丸く収めるにはそれしかないのも確かだ。


「...仕方がない。やってくれ。」

「わかりました。...本当に宜しいのですね?」


 フィーネが再度確認を行ってきたので、了承した。


 フィーネが腕をあげると青っぽい光が空へ上がり、そのまま光が弾けるように飛散した。


「記憶の上書きが完了しました」


 フィーネがそう伝えてくる。

 本当にあっという間だった。

 そんなに簡単に出来るとは思っていなかったので、少し肩透かしという感じすらした。


「さて、それでは荷物をまとめて、早速行きましょうか」

「...そうだな」


 くよくよしていても仕方がない。

 俺は手早く荷物をまとめた。

 やると決めた以上、あまり長くいると決心が鈍りそうだったからだ。


 そしてフィーネと共に家を出て、夜の道を歩く。


「なぁ、まずはどこに向かうんだ?」

「宮崎の高千穂です」


 高千穂...。

 確か天孫降臨の舞台だったか?


「まずはウズメノミコトを仲間にしますよ」


 フィーネがそう伝えて来た。


「ウズメノミコト?あの?」

「あのです。アマテラスを誘い出したあのウズメノミコトです。仲間を集めるという目的の為には彼女は絶対必要です。」


 フィーネは空を見上げながらそういうと、こちらに笑いかけてきた。


「彼女に関しては心配はいりませんよ。多分すんなり仲間になってくれると思います」


 フィーネの知り合いなのだろうか?

 やけに自信がありそうだった。


「さぁ、それでは仲間集めの旅に行きましょう!」


 そして俺たちは闇夜の世界へと姿を消した。

ひとまず第1章は終了です。


次からは第2章の仲間集め編もしくはウズメノミコト編です。


どっちにするかはまだ決めていませんので、書きながら決めて行きたいと思います。


これまで読んでくれた方、本当にありがとうございます!

これからもお付き合い頂ければ嬉しいです!

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