ラルモンテ学園への入学を回避したい
私の質問に、父は少し考えていたがすぐ答えてくれた。
「そうだな、婚約者候補になった者は皆ラルモンテ学園へ入学することがすることになっているな。とはいえ、貴族の令嬢は大抵ラルモンテ学園へ入学している。アステリアも入学するだろう?」
父の問いかけに対し私は全力で首を横に振る。
「いいえお父様、私はラルモンテ学園へ行きたくありません。無理に結婚しなくてもいいと考えている私がラルモンテ学園へ行って何を学ぶというのですか?ラルモンテ学園では、花嫁修業がメインになると聞いております。」
「うーん…それはそうなんだが…。ラルモンテ学園へ入学しないとなると、第一王子殿下の婚約者候補から外れることになるぞ?それに、ラルモンテ学園へ入学しないとすると、どの学園へ入学するんだ?」
ラルモンテ学園へ入学しなかったら婚約者候補から外れる、って最高じゃん!!私は婚約者になりたくないから、候補者からさっさと外れたい。
「婚約者候補から外れるのは構いません。むしろ外していただけると嬉しいです!あと、私、フィンラー学園へ入学したいと考えております!」
わたしは思わずニヤけてしまう顔をなんとかしつつ、父に宣言した。
父は私の言葉に驚いてはいたが、婚約者候補から外れてもいい宣言には特に何も言われなかった。
「アステリアの人生だ、アステリアがしたいようにしたらいい。婚約者候補の件については私も外れてもいいと思っている。そもそも我が家には不相応な話だったからな…。
アステリアはフィンラー学園へ行きたいのだな…。分かった。ではその時に備えて、経済学に強い教師をつけよう。」
あれ、思っていたよりもあっさりと了承してもらえた…?婚約についてはまだしも、ラルモンテ学園へ行きたくないって言ったことに対してもっと反対されるかと思ったけどなあ。
私の好きなようにしていいって言われたことだし、数年後の学園入学に備えて勉強頑張ろう…!
「ありがとうございます。ただ、第一王子殿下にラルモンテ学園へ入学しないということが伝わると面倒なことになりそうなので、表向きはラルモンテ学園へ入学する、ということにしておきたいです。あと、お兄様にも…。」
私の提案に父は頷いた。突然のお家訪問、求婚と第一王子には驚かされてばかりだ。今回の件についても、婚約者候補から外れるって聞いた途端また我が家に突撃しそうだもん…。それに、いくら第一王子に内緒にしていても、お兄様にこの件を話したら絶対第一王子に伝わる。
「アステリア、ラルモンテ学園への入学意思があると思わせるために、淑女教育にも力を入れようと思う。ラルモンテ学園へ行かずとも、淑女教育は役に立つ時が必ず来る。」
父の言葉に私は頷く。もし将来、外国に行くとしても淑女としての振る舞いを求められる場面はあるだろうから学んでおいて損はない。兄や第一王子を欺くためにも…。




