ちょっとバチバチしてきた?
マリーン様の発言で少しお茶会の雰囲気がピリッとした気がする。当の本人は済ました顔でお茶を飲んでるけど、サラ様とファリナ様に関しては笑顔だけどその笑顔が怖い。
王妃様は何も言わないけど、たぶん婚約者として相応しいか見定めてるんだろうなあ…。
できれば新しい話題を何でもいいので提供してほしいんだけど。そんな私の思いが通じたのか、そういえば、と王妃様が口を開いた。
「皆さんは普段どのようなことをしてすごされていますか?」
「私は貴族としてのマナーやダンス、刺繍を習っております。講師の方からも飲み込みが早いと日々褒められております。」
王妃様の質問にいち早く反応したマリーン様。身分的にも最初に答えるのはいいと思うけど、答えるの早すぎ…。何聞かれても答えられるように準備してたんだろうな。
「私もマリーン様と同じです。講師の方からいろいろなことを学んでおります。また、月に2度ほど、孤児院に通ってバザーを開いております。」
なるほど、サラ様は孤児院に通っていることをアピールしているのか。ふとマリーン様の方を見ると、孤児院のくだりでサラ様のことをとてもとても怖いお顔で見ていた。
「私も講師の方からいろいろと教えていただいております。それとは別に父から監査について学んでおります。」
ファリナ様は家のことをうまく話題に盛り込んだようだ。家のことを知ろうとしている、という姿勢は王妃様に前向きに捉えられると踏んでいる、のかも?
相槌をうちながらお茶を飲んでいると、あなたはどうなの?という視線を向けられた。
ここは当たり障りのないように…講師の方から学んでいる、とだけ言っておこう。商会を立ち上げて、ジャージを作って売ろうとしてます、なんて言ったら絶対突っ込まれる。
「私は講師の方からいろいろなことを教えていただいております。」
私の当たり障りない答えに、普通じゃん、という視線を向けられた。我が家は他3人と違って伯爵家だもんね!
私は一番警戒しなくても良い相手だと判断されたのか、睨まれたり嫌味を言われることはなかった。
当たり障りないことしか言わなかった私ナイス!
それから少し、家で学んでいる内容やドレスの話をしてこの日のお茶会は終わった。
王宮で父と合流し、馬車に乗る。馬車に乗った瞬間、大きなため息をついた私を父は笑いながら見ていた。
お茶会でのバチバチした会話を父に聞かせながら、私は一番気になっていることを聞いた。
「お父様、婚約者候補になったらラルモンテ学園へ入学することが決まっている、とお茶会で聞いたのですが、それは本当ですか?」




