第十七話
セルク諸島
第二任務部隊
旗艦大鳳
CIC
「第一任務部隊は順調に作戦を進めているようだな。」とは剛健。
「はい、我々も任務をまっとうしましょう。」とは堀艦長。
「空母の本領は攻めなんですけどね。」とは松永砲雷長。
そう、今どきの現代艦は先制攻撃が最大の防御という概念の下設計されているのだ。〔えっ‼、じゃあ現代の日本大丈夫?専守防衛守ってたらやられない?〕とは私の友人の意見。 そんなことはさておき……
「UAV三番機に反応あり。何百隻もの大艦隊です‼」
UAV三番機が写し出したのは戦列艦と思われる木造船が写っていた。
「白い館に報告。UAVを交代で張り付かせろ。第三任務部隊に連絡をとれ、艦隊を二つに分け一つをあの艦隊を監視させろ。」
白い館
「ということです。」
報告を受けた伊部は眉間にしわがよる。
「………あまり巻き込まれたくないものだな。」
とは赤城外務大臣
「相手に敵意を与えないように、偶発的衝突はやむを得ない。なるべく人命を尊守するように。」後藤は伊部にそう言われると執務室を退室していった。
ペンタゴン
「制限時間は2日ぐらいでしょう。もし、この艦隊の目的が我々の交渉相手にあるなら衝突を避けられる可能性は極めて低いです。」
王都ディアゴ、湾の入り口、セルク諸島、日本艦隊、謎の艦隊をそれぞれA.B.C.D.Eとして直線で表すなら、
A.ーーーーB.ーC.-D.ーーーーーE
となる。
「この艦隊は全て帆船で最大の船は百五十門の大砲を積んでいます。」
「艦隊は明らかに諸島を影にして湾に接近する進路です。間違いなく発見されるでしょう。」
と、ここまで来て後藤は気になったことを質問してみる。
「艦隊は帰航するため、つまり我々が交渉をしようとしている国のものではないと断定できるか?」
「偵察衛星で旗を見ましたが明らかに違う旗でした。」
「戦闘になった場合どうなる?」
「戦闘になれば、一方的なものとなります。艦に搭載された銃火器では一発でも当たれば致命的なものです。」
「マストを折ればいいのではないか?」と一人の参謀が言う。
「マストを折った後が大変では?曳航するにしても何百隻も運ばないといけない。」
「捕虜も生まれる。言葉が通じないかも知れないし。」
「ではどうするのだ。セルク諸島にはすでに一万もの部隊が居るんだぞ。」
「剛健司令はなんと言っている?」後藤は副官にたずねる。
「第三任務部隊の一部をこの艦隊に張り付け情報を収集するようです。情報次第では攻撃やむ無し、とも言っています。」
「う~ん、あの人らしいな。白い館に連絡しておいて。」
「は、」後藤は副官を見送ると会議に耳を傾けた。




