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23:パッカーン

「私は噛まれていません!!!感染なんかしていません!!!」



「頼む、助けてくれ!!!B区画の設計主任とは親友なんだ!!!モリダ・タイゾウで調べれば直ぐに分かる!!!だから頼む!!!」



ガスマスクを着用し服は迷彩柄の防護服で守られている兵士とは対照的に、住民の殆どは着の身着のままの姿が多い。

命乞いをしている住民達だが、その中の一人の青年がストレスからおかしくなってしまい、兵士たちを突破して強引に逃げようとする。



「早く俺をここから出してくれ!!!こんな化け物だらけの区画にいるのはやだぁぁぁああああ!!!」



「バカっ!!!離せ!!!!このっ!!!!クソがっ!!!!!!」



兵士の一人ともみ合いになり、兵士が青年を蹴り飛ばすと持っていたT89式アサルトライフルで青年を撃ち殺した。

三点バーストでの射撃によって青年の頭部に一発、腹部に二発が命中して青年は床に倒れ込んで動かなくなった。

兵士が銃を発砲した事に抗議する住民が出たが、すぐに隊長格の兵士に一喝されて辺りは静まり返る。



「いいか!!!お前たちは感染しているかもしれないんだ!!!本部から指示があるまでは大人しく待っていろ!!!壁に向かって両手を挙げていなさい!!!逃亡者は感染者と見做して射殺する!!!」



「………隊長、本部から通信です。そちらに回します」



隊員から隊長と呼ばれた男はすぐに耳元のヘッドセットマイクを切り替えて本部と交信を始める。

1分間程であっただろうか、隊長が通信を終えると部下に小言で何かを囁いた。



「やむを得ない………よし、構え!!!!」



隊長は本部との交信を終えると部下たちに銃を構えるように命令を下す、付き添いの軍用ロボットにも指示を出しているようだ。そして銃の安全装置を解除すると大声で発砲の開始の合図を下す。



「撃ち方はじめぇーっ!!!!」



T89式アサルトライフルの引き金を引いて撃ち始める。

隊長の部下たちも一斉に引き金を引いて感染しているかどうかまだ判明していない住民たちを通路で処理をし始めた。

悲鳴と銃声が通路に響き渡り、あっという間に住民の殆どが息絶えた。

列の最後尾にいた小太りの中年男性が咄嗟に走り出して逃げようとするも、足をつまづいて転んでしまう。



「いやだぁっ………死にたくない………死にたくな………グフッ………!?」



必死に逃げようとする中年男性の腹部に無慈悲に銃弾が撃ち込まれる。

腹部を数発撃ちこまれてその場にうずくまり、隊長が頭部を撃ちぬいたことで中年男性は遂に力尽きた。

住民を処理し終えた隊長は本部に連絡を入れる。



「感染者の排除を完了………このA区画のABブロックの住民の処理は終わりました。………ハッ、では次はACブロックの住民を………分かりました、生存者の救出から掃討作戦に切り替えて感染者、及び感染者予備軍となった住民を発見次第射殺します………いくぞ、たった今から生存者の救出は打ち切られた。動くものは全て撃て、感染者に襲われたら命は無いぞ」



銃を構えて隊長は部下を引き連れてACブロックと呼ばれる場所に向かっていった。

その際に四つ足の移動式ロボットを従えて行動した。

エクスが鏡から反射して辛うじて見えた程度だが、この四つ足ロボットは軍用ロボットらしく、馬のように動き、背中に機関銃を取り付けているらしく、自動センサーで敵味方を区別しているようだ。

彼らが通り過ぎた後で、通路に出るとそこはまさに惨状と呼ぶに相応しい住民たちが虐殺された光景が広がっていたのであった。

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