第1話 戦後報告と熱を帯びた刀
前回の予告から変更しています。
煌夜は目覚めた。
目に映る光景は身に覚えはなかったが、見渡してここが総本部の病室である事に気付く。
因みに魔導の出現で軽、中傷は治せる様になった。
しかし、重傷や病気は今も医療が必要ではあるが、それで治る訳ではない。
総本部には治療の魔導持ちが何人かと医者2人いる。
前者はあまり重要視していない。
魔導工兵にもいるから、基本的には通常勤務での怪我を治してくれる。
後は今回の場合の治療の魔導工兵が動けない場合でも働く。
後者は主に容態を見る為に常駐している。
もっと知る為や手術は町の中の病院に行く事となる。
まぁ、そうなる事は中々無い。
(総本部にいるって事は戦争は終わったんだろうか)
自分が総本部にいる事は戦争が終わった。
そう解釈してもおかしくはないが、気絶した事で誰かが総本部に送って、戦争は継続している。
ただし、そこまでの人員は避けない。
仮にあり得るとしたら他の所から援軍が来て、救出されたかになるが、可能性としては低いだろう。
そこにドアが開く。
「起きていたか」
「そ、総長…何故ここに?」
「事情は後にする。じゃあ、よろしく」
「はい」
入ってきたのは総長と1人の男性。
男性は医者で、煌夜の容態を見に来た。
「特に問題はなさそうです」
「そうか、戻って良いぞ」
「分かりました」
そう言い、男性は部屋を出た。
「聞きたい事は沢山あるだろうが、とりあえずこれは教えておく。戦争はこちらの勝ちだ」
まず最初に戦争の結果を伝える。
気になる事の1つだからからだろう。
「そうですか」
「うーん、どっちかと言えばその内容の方が正しいか」
戦争の勝敗は煌夜にとってそれほど大事ではない。
煌夜には幾つか理由があって戦っていた。
その結果を知る方が大事。
「戦争時の記憶はどこまで覚えている?」
「どこまで…確か……ミックの知り合いが操られて、その相手をしていたのは覚えていますが…」
煌夜は若干隠しながら答えた。
レイラの件はレイラがリィーズなので隠している。
「なるほど。事情は聞いているが、その決着は知らない感じか」
「そうですね」
「その決着から話すか」
総長は聞いた話を話す。
「ここで公に話す訳にはいかないから、少し省くが」
「それって…」
そう話すという事はレイラがリィーズである事は聞いていると煌夜は判断した。
「レイラという者の素性については知っているが、それは置いとくとして。その者とお前が炎の剣で関係があると聞いている」
「そうですね。僕はそれで戦っていたと思います」
「クリフォードとベレットとだな」
「はい」
既に総長はクリフォード、ベレット、そしてレイラから話を聞いている。
まぁ、クリフォードは事後処理で動けない為、通信機越しに聞いている。
「苦戦をしていた様だが、お前がレイラに掛けられたディアンの洗脳を解いたと聞いている」
「僕が…ですか?」
「あぁ。クリフォードも掛けでしかなかったらしいが、解けなかったら死闘を繰り広げるしかなかっただろうしな」
結果的にクリフォードとベレットがレイラを抑え、その隙に煌夜が解いた形となった。
それが出来なかったらクリフォードが死力を尽くさなければレイラを倒す事は出来ない。
しかも全力を出していないレイラが全力を出して敵うかどうかも分からない。
それでも成功した。
「クリフォードとレイラから聞いたが、その時に見せた力はリィーズに対するモノではなく、魔導に対するモノ。確実に魔導の定義から外れる力だ」
煌夜が見せた力。
レイラが感じた物だが、発動していた魔導が全て解除された。
しかも、リィーズであるレイラにダメージを与える事なく、でだ。
「元々魔導はリィーズに対抗する為の特効の力。仮にどちらにも効くならまだ魔導という事にもなる。しかし、魔導に効いて、リィーズに効かないというのは魔導と判定するには難しい」
魔導はリィーズに対して特に効く力。
実際は魔導、リィーズ、一般人の力にもダメージを与える力で、特にリィーズに特効を持つ。
なのにリィーズには効かない力。
それは果たして魔導と言えるのか?
「聞いた話では炎の剣関連の力ではないかとは言っていたが、それによって1週間も寝てしまっただろうな」
「い、1週間ですか?」
「あぁ。他の者は遅くて3日で復帰している。主に疲労だと思うが、お前は違う。病気か代償かどちらかだ」
煌夜が目覚めたのは終戦から1週間経っている。
他の者は疲労回復の為、何日か休みを取って復帰。
それに比べて煌夜は1週間眠っているから、単なる疲労と判断するのは難しい。
そこで病気か代償かと言った訳だが。
「ただ、病気の方は検査して、ないと分かっている。まぁ、確定という訳でもないんだが、まださっき言った力の代償の方があり得るとは思う」
医学は分からない事だらけ。
決定づける事は出来ない。
でも、大きな力を使って、身体が休ませようとしている方がまだ分かる。
というよりそうであった方がマシ。
「すみません。前もここまでではないですけど、眠っていたので」
「前はいいさ、一応神懸かりを使った影響というのは分かっている。今回は私でも判断は難しいが、気にする必要はない。それよりもその力を使うのは控え、仮に使う場合でもまたこんな事にならん様に対策と鍛錬をするしかない」
「そうですね。精進致します」
前は神懸かりを使って2日程眠っていた。
神懸かりは総長も知っている。
それによる影響…代償も分かっているのだろう。
今回は総長でも分からないから、対処に困っていたのかもしれない。
個人的にというより総長としての役職の困り事で、煌夜はその力をどう扱うかの方が大事だと伝える。
「まだ魔導工兵になったばかりだから、無理をする必要もないんだがな」
「いえ、炎の剣については長々と見ていていいと思いますが、戦いは待ってくれません。しかも、リィーズは唐突に起きるのが前提です。気長に過ごせる程魔導工兵が甘くない事は良く分かっています」
リィーズ出現から150年。
未だに出現予測は出来ていない。
だから、魔導工兵は備えるしかなく、どんな力でも使い熟す必要がある。
「まぁ、そうだな。ただ、しばらくはゆっくりとしていると良い」
「しばらくは?明日か明後日には復帰するのでは?」
しばらくという言葉に反応する煌夜。
それは数日仕事しないと言っている様なもの。
煌夜は他の皆と同じ様にすぐに仕事復帰すると思っていた。
「あぁそれは次の話になる」
「次の話?」
総長は煌夜に説明しながら、『魔導工兵』が外国組の帰国を拒否が出来なくなった事を伝え、他の者とは違って、母国が遠い事もあり、返答に時間が掛かっているも伝えた。
「そうですか…。その返答が来るまで魔導工兵でありながら魔導工兵としての仕事が出来ないという事ですね」
「そういう事だ」
戦中、戦後に『魔導工兵』は一度各国に聞き、その返答を貰おうとしている。
これは『戦争に参加させない』為に帰国をお願いされた事で行なっている。
そもそも西洋圏の各国から多く来るのに対し、東洋圏では連合王国の一国として扱われているムガル国を除き、あまり来ていない。
というより、東洋圏の何国かは西洋圏の国家の一部として扱われている所があり、そういう所はむしろ近場のムガル国に行かせる事の方が多い。
また、東洋圏の中でも大きな勢力を持つ中華圏。
そのトップである滕は現在力を失いつつあり、そこを西洋圏の各国に突かれている。
同様に中華圏に入っている周辺諸国も西洋圏との関係性はあまり良いとは言えない。
それでも東洋出身の魔導工兵がいない訳ではないが、事例としては少ない為、結局はそちら方面の魔導工兵は数えられる程しかいなかったりする。
だから、返答待ちという魔導工兵は少なからずいる。
急遽とはいえ、移動時間が多少短くなっても、往復が必要で、最低で1週間、1番遠いであろう倭で3ヶ月掛かる可能性がある。
因みに西洋圏には通信機や魔導工兵による連絡で即日返答が可能なところもある。
まぁ、今回異議申し立てを受けて、再度許可を貰う為に連合王国の組織『魔導工兵』所属を外し、魔導工兵の特に「工」の部分をさせず、工場内に発生するリィーズの対処させない様にしている。
当然何かが起こり、身を守る為や自己の判断でリィーズを討伐する場合は戦争時と同様に自己責任として扱う。
一応、実際に所属を外している訳ではなく預かっている点もある為、責任を負わないという事はない。
ただ、通常勤務をさせずにこちらから仕事を遣さないというだけである。
「しばらくは修行でも街へ繰り出すでも良いだろう。ただし、一度魔導鍛治師の方に向かって欲しい」
「魔導鍛治師?何か用事が?」
「用事というか、お前の刀を預けている」
「手入れとかお願いしているんですか?」
「それもあるが、話は刀を見て、聞いてくれれば良い」
「はぁ…」
総長は詳しくをしないので、煌夜はよく分からずに承諾する。
「それとフリントの方に渡している」
「フリントさんですか」
「行った事はあるか?」
「いえ。ただ、場所は知っています」
「そうか」
フリントはジェフと同じセントラルにいる魔導鍛治師である。
「とりあえず今日はしっかりと休め。明日には普段通りに動けるだろうから、自由に過ごすと良い」
「はい、ありがとうございます」
総長は部屋を出て行った。
翌日、言われた通りフリントのいる鍛冶屋に向かった。
以前同じ魔導鍛治師であるジェフの所には一般的な武器を見に行っていた。
今回は自分の刀に関してで向かっている。
フリント。
一言で言えば『生粋の鍛治師』。
彼の作った物は最高級、さらに至高級まで作り出せるが、その代わり作製時間を長い。
ジェフは量産品を作るのに適していて、その作製時間が早い反面、品質は高くない。
彼らは言わば正反対。
それ故に役割もちゃんとしている。
今回は鍛治師として能力や知識のあるフリントに渡ったのかもしれない。
煌夜はある建物の前に着いた。
フリントの鍛冶屋だ。
ジェフの鍛冶屋は大通り沿いにある店で、魔導工兵、兵士、一般人に対して商いをしている。
対してフリントは脇道の先にある店。
店自体は小さい。
建物に入って、中を見る。
武器の類は置かれているが、どれも固定されており、取り出す事が出来ない様になっていた。
「すみません!誰かいませんか!」
人が居なかった為、大声で呼ぶ。
しかし、返事はない。
(うん?)
僅かに金属音がする。
誰かがいるのは確か。
そこで煌夜はカウンターと思われるテーブルの上に鉄の板と小さなハンマーが置かれているのを見つける。
その横には紙が置かれており、『用があるものはハンマーで鉄板を叩け』と書かれていた。
煌夜は書かれている通りにハンマーで叩き、甲高い金属音が響く。
すると、今まであった金属音が無くなる。
「誰だ?」
奥から髭がもじゃもじゃの男性が出てきた。
「あの、総長がここに来る様に言われたのですか?」
「総長?あぁ、そうか。名は?」
「煌夜です」
「コウヤか。話は聞いている。俺はフリントだ。来な」
フリントに言われるがまま、奥に通される。
扉を開け、廊下を挟んでその先の石扉を通る。
「熱っ」
「済まんな。我慢しろ」
その部屋は熱が籠っており、よく見ると金床の上に剣が置かれていた。
「やっぱり作業中だったんですか?」
「気にするな。いつものこうだ。とりあえず…、まぁここに座って待ってろ」
「はい、分かりました」
石のテーブルの側にあった平らな石に座る。
少し冷たく感じる。
少し経ってフリントが帰ってくる。
その手には刀を持っていたが…。
「どうしたんですか?」
フリントは刀を(耐熱性の物だと思うが)グローブで持ってきた。
よく見ると持ち手には柄も鍔もなく、刀身だけしかなかった。
「何故か熱くてな」
「熱い?」
「とにかく調べてもいいか?」
「調べる?」
「この現状を知る為だ」
この刀の状態を見るに、総長は状態も分からなかった為、専門家に渡したのだろう。
そして、今になって調べようとしているのは煌夜に許可を得る為という事だろう。
「そ、そうですよね。よろしくお願いします」
「あぁ」
フリントは金床に置かれていた剣をどかし、そこに刀を置く。
近くにあったハンマーを持ち、振り下ろす。
『デティケイション』
「え?」
一瞬にして空気が変わった。
煌びやかな火が灯されたかの様な空間が広がる。
「うん?」
煌びやかな空間が砕ける。
「は?弾かれた…だと……」
「何をしていたんですか?」
「いや、待てよ。何となく分かった気がする。だが、難しいかもしれないな。どうするべきか」
フリントが独り言を言い、煌夜の声が聞こえていなかった。
「それじゃあ…」
フリントはある物を取り出した。
赤と金で装飾された大型ハンマー。
しかし、スレッジハンマーような物ではなく、先程の片手ハンマーをそのまま大きくした、柄は短くて先端のハンマーヘッドが大きい形をしていた。
「ちょ、ちょっと待って下さい!」
「あぁ!?」
「壊さないですよね?」
「心配すんな。これでも鍛治師だ。力加減は分かってる」
「いやいやいや、こっちの技術がそちらにはないのでは……」
「はぁぁ…、分かった」
フリントは適当に鉄剣を取り出し、煌夜の刀を一旦別の所に置いた。
『デティケイション』
そして、大槌を振り下ろす。
すぐに解除。
「てな感じだ」
1分も掛けてないが、それで何か分かるとは思えなかった。
「その魔導は当てなくても分かるですか?」
「あぁ、当てる事ではない。だが、実際に手を加えるなら当てる必要はある。今は必要ないがな」
フリントの魔導は神ゴブニュを素とする《ミステリーテクニック》で、主に『デティケイション』を使用する。基本的に鍛治能力を持ち、無生物に限り、その構造を読み取る。また、鍛錬や時間を費やせば神器に近しい物を作る事が出来るが、専用武器扱いとなり、他の人は使えない。専用武器はその人の事も知る必要がある。
ただ、品質が低ければ専用武器になる事もない。
そして、フリントの持つ大型ハンマーがフリントの専用武器である。
見た目は先程言った通り、赤と金の装飾がされた小型ハンマーをそのまま大きくした大型ハンマー。
能力を持ち、フリントの魔導の手助けをする役割がある。
その役割は『どこでも鍛治が出来る』というもの。
しかし、それは材料を必要としないという事であって鍛治道具は必要。
一応、鍛治道具なしでも作る事は出来るが、全てフリント専用となり、フリントの攻撃手段にもなる。
基本的に鍛治能力としてあるフリントの魔導であるが、この通りに遠くに行く際…特に戦争では戦闘面にしか使えないので、ディアンの戦争にはジェフが向かったという事である。
因みにフリントは鍛治能力が高く、性能は高いが、時間が掛かる。
逆にジェフは性能は並である代わりに量産向きである。
「分かりました。お願いします」
許可が出て、颯爽と剣と煌夜の刀を変え、大型ハンマーを持つ。
『デティケイション』
再び煌びやかな空間になるが、煌夜の刀との間に火花の様なものが発生。
少しその状態が続き、大型ハンマーが弾かれ、煌びやか空間が解除される。
フリントは無口のまま、煌夜の刀を見下ろす。
「何か分かりましたか?」
煌夜の問い掛けにフリントは手で制止する。
仕方なく待つ事にした。
しばらくしてフリントは話し始める。
「今から言うのは俺の見解で、多く言える訳じゃないが、今の状態は残り香…みたいなものだろう」
「残り香?」
「聞いた話じゃ、魔導を消したらしいから、その影響が残っているという事だな」
フリントはこうなった経緯を総本部…それこそ総長から聞いているのだろう。
そこから今の魔導で見たのを含めての見解。
今も弾かれているのを見ると、まだ全てを見れている訳でもないが。
「残り香だったのと、これで無理を通した結果に過ぎない。まだ見る必要はあるだろうから、しばらく預からせて貰う」
「自分としても今残っている力は知りたいので、よろしくお願いします」
煌夜は現在魔導工兵の仕事が出来ない状態にある。
それまでの時間はある為、じっくり見て貰っても大丈夫だろう。
「まだ掛かる事を総本部を通じて総長に伝えておいてくれ。何か分かれば総本部に伝えておこう」
「分かりました」
煌夜は刀を任せて、店を出た。
そのすぐ後に総本部に報告を入れる。
後日、総長エスラはフリントの鍛冶屋に訪れた。
エスラはハンマーで鉄板を鳴らすが、鈍い音が鳴る。
「エスラさん、何か?」
「コウヤの刀に関してだ」
「中で」
フリントはエスラを中に案内する。
「コウヤとはよく話せたのか?」
「まぁ、はい。興味を持つ物だったので」
「そうか。説明出来るか不安だったが」
煌夜の時と口調が違うのはエスラが先輩で総長である事はもちろんの事だが、フリントは会話を苦手としている。
店構えが裏路地の様な場所にある点や基本的に店頭に立たないのはそういう理由がある。
煌夜の時は煌夜が年下や話しやすかったという事ではなく、鍛治や物に対する執着に興味を持ち、興奮した故で饒舌になったに過ぎない。
「さて、聞いた話には少しは分かった事があったらしいが、時間が欲しいとのことだが?」
「分かったのは刀に残った残り香があり、時間を掛ければ調べる事が出来ると判断した。ただし、完全に消えれば調べる事も出来ん。その見極めは必要」
「了解した。他に何か分かったことはあるか?」
「ある。これは少年が来るまで気付いた事だが、今現在刀は熱を帯びているが、直接触る事は出来ず、金属も熱伝導があって間接的に触る事は出来ない。ですが、それ以外の物であれば間接的に触ることが出来る」
「それで持って来られたか」
エスラは煌夜の刀が熱を帯びていた事を聞いていたが、普通に持って来た事も聞いたので、どういう事なのかを知りたかった。
フリントは刀がどういう状態かを調べられない為、先にこれを調べていたのだろう。
「これくらいでいいか?」
「えぇ」
「話は変わるが、ディアンの墓参りくらいはしないのか?」
「俺とアイツの仲はそれほど深くない」
「ディアンの中ではどうか知らんが、フリントにとっては仲の良い方だろ」
フリントはディアンとクリフォードの2人と学校時代の同期。
フリントが鍛治修行に専念しており、自分の性格も相まって話をする仲は少なかった。
クリフォードは積極性は低いけど、決して話をしない訳ではない。
この3人の中ではディアンが積極的に話し掛けていた。
ディアンの中ではそれほど大きい存在ではないかもしれないけど、フリントの中では大きい(方の)存在としてあるはず。
だからこそ、墓参りをしないのかと聞いている。
「それに戦争時はどうであれ、今はジェフがいる。どこかに行く事は出来る」
「この件の事もあるが…」
「当然それもして貰う。ただ、そう長くはならないはずだろ?それが終わってからでも良いから、行って来たらどうだ?」
「……」
フリントは答えない。
「しばらくはそれに専念してくれて構わない。行きたいと思えば報告だけはしといてくれよ」
「はい…」
エスラは鍛冶屋を出て行った。
今回は煌夜の目覚めから。
前回である人物達を登場させる予定でしたが、色々と考えた(計算した)ところ、まだ早いと判断しました。
それでも一応この章で出す予定ではあります。
本編では総長による戦後報告がなされた訳ですが、それ自体は他の職員…それこそ担当エイダでも問題はありません。ただ、炎の剣とかを話す必要があった為、総長がしています。
後半はフリントの話。フリントは本編でもあった様にディアンとクリフォードの同期になります。その深掘りをするかは分かりませんので、一応言っておくとアガートラムの作成者でもあります。フリントによる魔導付与はありません。というか防具への魔導まで付けちゃうと色々と出来る反面、考える事が増えてしまう為多分出さない。出す事になった場合のアガートラムはフリントの経験不足で出来なかった事になると思います。
次回は日常風景を。
倭からの返答や刀の件を待つ間、仕事が出来なくなった煌夜。
久しぶりにゆったりしながらも有効活用しようと考えていた。
次回、仕事のない日常。




