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転生したら悪役令嬢

目を覚ますとそこは乙女ゲームの世界だった!

とありきたりな台詞を言いたくなるぐらいの衝撃があった。

私の名前はフィオレンサ・マリーゴールド。5歳。このブルーム王国にある5つの公爵家の1つマリーゴールド家の長女だ。父であるマリーゴールド公爵と5歳離れた兄リチャードと暮らしている。母は私を産んだ時に亡くなっている。


3日ほど前に王家主催のお茶会に参加したのだが、そこで王子殿下を見た時に「なんかこの子見たことある!!あ、確かこの子は!」と思い出した瞬間に足を思いっきり滑らせて、後頭部をぶつけたのだ。そして、今の今まで寝込んでおり、その間に頭の中は整理され、ここが前世で遊んだことのある乙女ゲームの舞台に似てると気付いたのだった。

なお、私が頭を打って意識不明になったことで、お茶会は中止。王妃様や殿下だけでなく、陛下までやって来て、医者や神官の手配やらなんやらとなり、かなり大変な事態になっていたと侍女から聞いた。申し訳ございません。うっかり足を滑らせたばっかりに…。


そして、私が目を覚ましたことを聞いたお父様が部屋にやって来て開口一番。

「あの王子を処分したらいいかな?」

ん?しょぶん?ショブン…ってしょ、しょ、処分?!どういうこと?!なんか「このおもちゃ危ないから捨てるね」みたいな言い方で!いや、うちは公爵家それも上から数えて3番目でしょ?なんでそんな強気(恐ろしい)発言になるの?!ちょっ、そんなナチュラルに王子殺しますって言わないで(泣)うち反逆罪かなんかでお家取り潰しになるでしょう(号泣)

私が大泣きしながら「そんなことしないでぇぇぇ」とお父様の袖を引っ張って頼んだら、「そんなに言うなら今回はやめておくよ。」って苦笑しながら言ってくれた。いや、苦笑する所じゃないよ!むしろ娘がご迷惑をおかけしましたって謝罪した方がよくない?!別に殿下が突き飛ばしたとかじゃないんだから!完全に私のせいだから!!

のちに我が家の家業のひとつにヤバめのお仕事があるのを知ることとなり、なぜ父親が反逆発言できたのか理解することとなる。


そして、この騒動の1週間後に私と殿下の婚約が調った。why?と思い、お父様に尋ねたら、

「だってお前、あの日このお城に住みたいって言ってただろう。」と。

うん。確かに王城に初めて来て、テンション上がってここに住みたいと言いました。言いましたが、殿下と結婚して住めるようにするとは思いませんでした!子どもの戯言かと流してくれたらよかったのにぃ。それか「うちじゃダメ?」って言うとかさぁ。とか考えていたら、追加で

「今、屋敷の庭の一部更地にしてそこに小さいけど、王城そっくりの城を建ててるからできるまで待っててね。」

とおっしゃった。城を建てるって何?でもまあ小さいって言ってるから、前世であった世界遺産とかの人間の身長くらいのミニチュアかなと思って聞いてた。実物を見るまでは。


約2ヶ月後、城は完成した。確かに王城よりかは小さい。小さいが、前世で言うところの3階建ての家ぐらいの高さはある。中も部屋がしっかり作ってあって、1階は玄関ホールの他に最低限の設備がついてる厨房と風呂やトイレがある。

そして、2階がメインの部屋らしいが思ったより広い。畳(たたみ)何畳分って言えないが、少なくともキングベッド2つある上でドレッサーやらクローゼット(服何着かけれるんだよ!)やら机とか色々あるんだよ!そして、まだまだ家具を置ける余裕がある。なんだったら入り口近くにトイレその2がある!

3階も2階とほぼ同じ広さ。こっちは3人掛けソファと円形のカーペットに私が本邸で遊んでいるおもちゃや本が置いてある。あれ?本邸のを移動させた?って思ったね。実際は同じ物を購入したとのこと。うっわーお金持ちぃ(;´д`)

なんだったらこっち担当の使用人もいるんだって。

前世庶民だった私とスケールが違う。


「このレベルだったら2週間で終わらせるつもりだったんだけど、安全性やら設備面やら外観やらの関係で他の人に色々言われてねぇ。予定より遅くなってしまったよ。ごめんねー。」

この城を建てるのに資金面だけでなく、お父様も魔法を使って参加してたらしい。あまりの工期日程に大工さんや部下の人とかにもう少し時間をかけてしっかりやらせてほしいって泣きつかれたのだとか。本当に前世の記憶が出てくる前の私がすみません。


あと、今世の父親は色々とヤベェお方だとわかりました。

父親が悪役な令嬢。お父様は経済的にも権力的にも性格的にもヤベェお方です。

なお、妻(フィオレンサにとっては母)が亡くなった時にだいぶ荒れ狂い死因究明しなければ、処すと言ったとかなんとか。医者や神官、薬師、産婆総動員して死因をなんとかつき止めた。おそらく羊水塞栓症が原因とされる。

上級神官やベテラン医師、特級ポーションがあっても生存させることはできなかった。彼女のケースから研究を始めた。今では大量出血時用に強力な止血剤の用意をしている。ただ免疫反応だからか回復魔法ではより悪化することがわかり、使用できない。昇圧剤や心臓機能維持される薬を血中投与できるように開発中。現状、発症されるとベテランでも対応が大変。

現代日本でも一刻を争う事態になる出産時の病気。

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