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すっぴん召喚のヤマナさん  作者: 座敷犬昼寝中
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81. ガリア陥落

 ガリアの横を抜け、街道を北進しようとする部隊を壊滅させた後、ヤマナはギルファング隊と共にガリア城とその周辺が一望できる高台にいた。アユミも一緒だ。


 ガルファング達は城塞を囲む敵を相手によく耐えている。

 城壁の上で、銀と青のプレートメイルに白いマントをつけたガルファングが指揮を執っているのが見えた。

 

 攻城戦の最中、敵の中から30名ほどの一団が城壁の前に進み出てきた。

 全身鎧にぶ厚い大盾を持った重装歩兵の中央に、一人だけ青いローブの魔法使いがいる。

 矢や投石が砦より飛んでくるが、重装歩兵がすべて受け止める。

 重装歩兵達を盾にして、魔法使いは長時間の詠唱に入った。 やがて詠唱は終わり、杖を掲げる、、




 ガルファングは眼前に、急激に魔力の高まりを感じた!

 黒いもやが広がり、それが急速に集まって巨大な赤い竜が現れる!! 


 竜は蝙蝠のような翼を広げて飛び立つ!

 城壁より高く飛び立った巨大な赤い竜が、翼を大きく広げ、裂けんばかりに開けた口で火球を構成する!


≪コォォォオオオオアアアアア!≫


「この クソトカゲがァ!!」

 ガルファングが手に持っている槍を竜に投げた!


 火球は直径10メートルほどにもなり、そして、、


 ボッ!!!


 ゴッバアアァァァァアアアアアアアン!!!


 炎竜の吐いた火球は、飛んでくる槍を焼き消し、城壁の上にいたガルファングを直撃した!

 ガルファングの鎧が粉々になって飛び散る!

 そのまま炎は大きく広がってガリア城全体が真っ赤に包まれた!!!


「兄貴ぃーーーー!!」

「ガルファング!!」


 ギルファングとヤマナが叫ぶ!


 炎は城だけではなく、ガリア市内にも火の玉をまき散らし、町を焼く!

 城だけでなく、町が、そこにいた人々が、、焼かれていく、、、


『盤面把握!!』


「やめろ! アユミ!」

 人々が苦しむさまを見せたくないヤマナは止めようとする。 これだけの惨状をまともに認識すれば、アユミの心が壊れかねない!


「大丈夫、、フミオさま、、私も戦士ですから、、」

 アユミはキッと強いまなざしで燃え上がる城塞都市をみつめる。


 竜は一撃を放った後、スウッと消えていった。

 ……どこかのゲームにあったな、こういうの、、あの竜はこの世界のものではなく、召喚戦士のスキルか、、

 ヤマナはギリッと歯噛みする。



「ひどい、、笑っている!

 あいつ!! たくさんの人を焼き殺して、嬉しそうに笑っている!!」


 敵兵の一団のほうを見て涙を流しながらアユミが悔しそうに叫ぶ!

 竜を召喚した魔法使いを見つけたのだろう。

 やがて、城を炎で包み成果を上げた部隊が、後を他の攻城部隊に任せて引き上げようとする。


「逃がしません!! 『一枚乃栞ブックマーク!!』」


 アユミは左手の人差し指と中指を上に向ける!

 指の間にリボンが付いた長方形の紙が現れた!

 和紙のような紙に、四つ葉のクローバーが張り付いたしおりだ。

 アユミが、ピッと栞を投げるような動作をすると、しおりはフッと消えた。


「あの召喚魔法使いは逃がしません! これでどこにいてもわかります!」

 アユミは敵の魔法使いのいるであろう方角をキッと睨む!


 ……アユミの新しい能力か、、


「アユミ、わかるんだな。

 チャンスがあればいつでも言ってくれ、頼む。 暗殺でも何でも、あいつを倒せる可能性があるなら俺は行くぞ!」


「俺も、俺も頼む! 兄貴のカタキだ! 絶対奴を討つ!!」


「今は、待ってください、、

 今は逃げられる可能性があります。

 その時が来れば、必ず詰めます!」


「アユミ、任せる。敵を詰めるのにお前以上の能力者はいない、、」


「はい、お任せください、やって見せます!

 その前に、、一旦引きます!

 敵が占領に時間を費やしている間に、50kmほど引き、そこで迎撃準備を整えます!」


「ああ! わかった! 任せる!

 全軍、一時撤退! 有無は言わさん! ついてこい!」


「「ははっ!!」」


 こうしてガリア攻防戦を戦っていたゼノラウト軍は一時撤退し、ベアダイン軍を迎え撃つための迎撃準備を整えることとなった。





「タツヤ様、背中に黄色い糸が、、」

「あ? とってくれよ」

「は、はい、、あれ? 取れない、、」

「はぁ?」

 タツヤは青いローブを脱ぐ、襟のところには確かに糸というか、黄色いリボンのようなものが出ていた。

「あ? なんだこりゃ?」

 引っ張っても、取れたように感じて、、取れない。

「こんな服だったっけ? まぁいっか。」

 タツヤはローブを羽織る。

「カーー、やっぱ火炎竜ぶっぱなすのは気持ち良かったなー、

 おう、今度はもっとたくさん敵のいるところでぶっぱなさせてくれよ!」

「はっ!! 上層部に上申しておきます!!」

「おう、よろしくな!」


 タツヤはこの世界のことを、ゲームの延長上ぐらいにしか考えていない。


「次は威力落ちるけど範囲重視の青海竜でザバーーっといくのもいいな、うん。」

 タツヤはワクワクしながら次の戦闘、いや蹂躙のことを考えていた。


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よろしければこちらもどうぞ。 え? 職業ですか? ガテン系ですけど、、
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