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すっぴん召喚のヤマナさん  作者: 座敷犬昼寝中
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80. ガリア防衛戦

 ※文中に極めて残酷な表現が入っています、ご注意ください。


「チィィ、引くぞてめえらァ!」

 南の国境の砦で指揮を執っていたガルファングが叫ぶ!


 国境を越えようと押し寄せた敵の先鋒は2万を超えていた。

 対して砦を守っていたガルファングの兵力は2千、開戦後数日間は耐えていたが、日に日に押し寄せる圧倒的兵力差に、さすがのガルファング軍も砦を放棄して退かざるを得なかった。



「早く退け、てめぇらァ!!」

「お館様こそお引きください! ここは我らが殿しんがりつとめますゆえ!!」

「てめぇらァ、、、

 後で酒盛りだ!!! 必ず帰ってこい!!」

「はっ、お任せを!!」




「お館様、先に行っております、何十年後か、一緒に飲み明かしましょう!

 ウ”オ”オ”オ”ォォォオオオ!!!」

 殿しんがりとなったガルファング腹心の獣人部隊数十名が何百倍もの大群に突撃をかける!!


 やがて、、獣人部隊はさんざんに暴れて自分たちの数倍の数の敵を葬った後、、、大群の中でかすみのように消えていった、、、



 ガルファングは自分の居城でもあるゼノラウト南の城塞都市、ガリアに籠城する。

 住人を北門より、王都方面へ逃がす。だが、一部の住人はがんとして避難を拒否した。


「てめぇらァ! 早く逃げろっつってンだろうがァ!!!」


「お館様!! 私たちにもお手伝いさせてください!

 武器を運んだり、メシを作ったりぐらいできます!!」

「お館様!!」「お館様!!」


「……てめぇらァ、、、」



 敵の先鋒がガリアに到着する、

 攻城戦が始まった!!


「撃てェ!!」

 ガルファングの合図で投石機がうなる!

 敵の先鋒に命中! 敵軍が被害を抑えようと散開する。


 兵がばらけたところに、、 横合いから一軍が突っ込んできた!!

 テレシア騎士団の旗を掲げている! ヤマナのテリクス軍騎兵隊と、ギルファングの率いる疾風の獣人部隊だ!!


 投石を恐れ、兵と兵の感覚を空け過ぎて連携が取れなくなったところへの奇襲だ!


 この数日間で、テリクス軍はテリクスからガリアまで急行し、ヤマナと合流してきたのだった。 


「リャアッ!リャリャリャリャリャアッ!!」

 ヤマナが騎馬で走りながら黒い槍で高速の突きを繰り出す! ヤマナの左右には、20人の弟子たちが槍を構えて『雁行陣』で並び共に突撃する!

 さすがガルストと帝国から選ばれてヤマナの元へ派遣された兵達だ、一糸乱れず『く』の字を描いた陣形は、ヤマナを先頭にしてまるで抵抗などないかのように突き進み、敵陣を蹂躙する!


「う、うわぁぁああ!」

「た、助けてくれぇ!!」

 だがヤマナは手加減などする気は無い。ここで敵を一兵でも減らすつもりだ。槍で逃げる兵の後頭部を突き、立ち向かう兵の顔面を薙ぎ、進み続ける! 後ろからはテリクスの騎馬隊、歩兵隊が続き、敵陣を完全に粉砕していく。


「弓兵、集まれ!!」

 敵の指揮官が弓隊を編成してヤマナに対抗しようとする。

「弓隊、構え!! うべっ、、」

「させねェよ!!」

 指揮官の顔面を、ギルファングの蛮刀が横殴りに斬りつける!

 指揮官の頭の上半分がクルクル回って飛んでいき、ベチャッ、と落ちる!

「ゴアァァアア!」「グォオオオ!」

「ひ、ひぃい!」「ぎゃあああ!」

 陣形を乱した部隊がギルファングの獣人部隊に蹂躙される!


 ヤマナはこの先鋒を務める軍団の本陣を見つけた! フルプレートで分厚い背丈ほどもある大盾と大剣を構えた兵達が、正方形に近い方陣を組んで本陣を守っている。

 ヤマナは馬を飛び降り、、

 抜刀!!

 鋼の大盾に斬りかかる!


 ヒュッ!


 短い風切り音を残し、フルプレートの兵が大楯ごと真っ二つになって左右に分かれる!

 白い刀が、白い光の帯を残して踊る! バラバラと大剣が、大楯が、鎧が、腕が、胴が、頭が、転がっていく!


「「オオオォォ!!」」

 ヤマナに続いて弟子達も突撃する! ある者は日本刀で鎧ごと中身を叩き斬り、ある者は魔法剣で敵を貫く!


「白い刀! ば、馬鹿な! ヤマナは刺客に刺されたのでは!」

 敵の司令官が剣を構えようとする!


「遅い、、」

 ヤマナが一言つぶやくと、司令官は中途半端な構えのまま、驚いた顔で、、頭がゴロリと転がった。


「う、うわああぁぁぁああ!」

 背を見せて逃げようとする重装備のベアダイン兵達、だが、、


「フィオナ! 出力をあげろ!!」

 ---了解! あるじさま!

『稲妻ァ!!』


 ズガアァァァアアアアン!!


 鎧の中身を雷撃で焼かれて吹き飛ぶ数十人のベアダイン兵たち。 転がった鎧は、隙間から黒い煙を上げ、二度と起き上がることはなかった。


「ひいいいぃぃ!」

「化け物だあぁぁ!」

 ちりぢりになって逃げていくベアダイン兵たち。逃げ遅れた者たちが背を撃たれていく。



 先鋒のベアダイン軍を蹴散らしたヤマナは、一旦軍を集結させ、ガリア城へと向かう。


「ガルファング! 無事か?!!」

 ヤマナが城壁の下から叫ぶ。


「おう! ヤマナ! 助かった。

 だが、敵の後詰がまだまだ来る、一旦下がって、ガリアを無視して進む敵をつぶしてくれ!

 街道をまだうちの市民が避難している途中なんだ!

 この城はまだ大丈夫だ!」

 ガルファングが返す。


「兄貴! 俺も城に入れてくれ!!」

「だめだ! ギル! お前はヤマナと一緒にいろ! 避難する市民を守れ!!」

「……兄貴ぃ、、」

「そんな顔すんじゃねェよ。 ヤマナ、ギルを連れて行ってやってくれ!」

「分かった、行くぞ! ギルファング!」

「……ああ、、」



 数日後、ベアダイン軍がガリアの周りに押し寄せる。ベアダイン軍は日に日に兵力を増やし、ガリア周辺の平原を埋め尽くさんばかりの大軍となっていた。当初、2万とも聞いていたが、今眼前には、ゆうに5万の敵軍がいた。


ヤマナたち城の外にいる部隊は、何度も接近し、ベアダイン軍を削るが、削るより増える敵兵の方が圧倒的に多いような状況であった。


 やがてベアダイン軍から約5千の兵が分かれて街道の北上を試みる。


 それを見てヤマナ達は先に街道を北上し、ガリアから5km程北に布陣した。

 そこは起伏に富んだ森の中の街道だった。


「ウオォォォオオオ!!」「死ねェェエエエ!」「ワァァァアアア!!」

 街道で簡易のバリケードを築いているテリクス軍の先鋒と、北上を開始したベアダイン軍が衝突する!

 激しい戦闘の後、数に押されてテリクス軍の先鋒が下がる、ベアダイン軍が前進する。

 またバリケードが現れ、ベアダイン軍が損害を出しながらも押し進む。

 これを数回繰り返したころ、、、


 左右の森からテリクス軍とギルファング隊がベアダイン軍の横腹を急襲する!!

 敵の司令官や部隊長を一気に討ち取ると、指揮系統は混乱し、ベアダイン軍はガリア方面へ逃げようとする、が、兵の合流を許すわけにはいかない!

 南へ退こうとすると、今通って来た街道にはいつの間にかより強固なバリケードが築かれ、そこに詰まったベアダイン兵をハルバルドの指揮する部隊が左右より攻撃を仕掛け、殲滅せんめつしていった。

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よろしければこちらもどうぞ。 え? 職業ですか? ガテン系ですけど、、
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