↑ページトップへ
表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
すっぴん召喚のヤマナさん  作者: 座敷犬昼寝中
80/155

79. 軍師

「あのー、フミオさま、、発言していいですか?」

「何だいアユミ? もちろんいいよ。」


「敵はフミオさまのことを知っているんですよね?

 帝国闘技大会で優勝したことも。」

「ああ、もちろん知っているだろうな。」

「ヒナコさんの戦い方と、ゼノラウトに行ったことも知っていると考えていいですか?」

「……ああ、知られていても不思議はないな、、」


「じゃあ、なんでこんなに自信満々に宣戦布告してくるんですか? トモナリさんがいることだって当然承知の上でしょう。 あんな暗殺者でフミオさまがとれるなんて、敵も思わないでしょう。

 2倍程度の数の優位も、テレシア騎士団ならひっくり返したことも知っているでしょう。

 今考えられている兵力以上に自信の裏付けとなる戦力を持っているんじゃないでしょうか?」


「「「!!!!」」」

 一同が驚愕する、、 確かにその通りだ!


「あらたな、、戦士か? それともベアダインの後ろに何かがいるのか?」

「どちらの可能性も考えたほうがいいでしょう、打ち筋によって対応を考えたほうが良いかも知れません。

 いずれにしても、フミオさまとヒナコさんを最初から前面に出すのは反対です。

 とられたらこちらが終わります。」

「ああ、アユミ、確かにその通りだ。」

「だからと言って、消極的な策に出るわけではありません。

 決戦に備えて迅速に兵を集めて準備を行うのは大事です。

 ゼノラウトで用意できる陣容と、あとで南部の地図を見せてください。」


「ありがとう、アユミ、よく言った、、、、」

「はい! わたしにも戦わせてください!

 フミオさまとエリスさんの披露宴を台無しにしたこと、絶対許せません!!」

 

 ヤマナは少し寂しそうに笑って、アユミの頭を撫でる。

「アユミ、、俺たちのことはいい、、

 本当に一緒に戦う覚悟はあるかい?

 味方もたくさん死ぬし、敵もたくさん殺すんだよ。」

「わたしは、わたしはフミオさまと一緒に戦いたい!

 いえ! 戦います!

 わたしも戦士です!!」


 ……ふぅ、、


 ヤマナは大きなため息を一ついて目をつむる、 そして、

「……陛下、人払いをお願いしてもよろしいでしょうか?」

「わかった、、ヤマナの関係者と官位のあるもの以外は下がれ、それでよいかの?」

「はい、結構です。」




「皆さんに伝えておくことがあります。

 この子、アユミは私と同じ召喚戦士で、なお且つ『軍師』の職業を持っています。」


「「「!!!なんと!!」」」

「な、軍師など、『大神官』と同じく伝説の中にしか出てこない職業だぞ!」

「初代皇帝『アルバード』の軍を数々の勝利に導いたあの『軍師』とな!」

 重臣たちがざわめく。


「基本、私が軍を率いますが、状況に応じてアユミに軍の指揮権を渡す状況もありえます。 その時は必ずアユミに従っていただきたい。 私やヒナコ、トモナリのことを知られたうえで攻められているのです。

 敵には必ず隠し玉がある、ならば我々の隠し玉はアユミです。」




「分かった、ヤマナの言う通りにするとしよう、 アユミちゃん、おいで。」

「は、はい。」

 アユミがゼノラウト王に呼ばれる。


「ワシは剣を使えないし重いものを持つのは嫌なんで、この短い杖をいつも持っておるのじゃ。

 これをアユミちゃんにあげよう。」

 ゼノラウト8世が丸くて青い大きな宝石が頭部にはまった杖を、アユミに渡す!

 

「な、陛下さすがに王錫は、、」

 重臣たちが慌てる。


「これでワシは仕事せずにすむのう、 わっはっは、」

「「「仕事しろ! 陛下!!」」」

 総ツッコミが入る。


「冗談じゃ、、ワシは王家に代々伝わる本当の王錫を明日から使うとするわい。

 あれ、ごつくて重くて嫌なんじゃが。

 アユミちゃん、その杖はな、王家に伝わるものではないが、わしが若い時、冒険していたころに気に入って使っていたものじゃ。

 幾度もワシを助けてくれた、文字通りの相棒じゃった。

 ほれ、その宝石、ゆらゆら光が踊っているじゃろ?

 精霊の杖じゃ。」

「あ、ありがとうございます!!」


 アユミが杖を握りしめると、、

 杖の宝石の青い光がより強くなった。


「フィオナちゃん?」

 いつの間にかヤマナの刀から刀精霊のフィオナが顕現けんげんして青い宝石をのぞき込んでいた。


「アユミちゃん、この子喜んでるよ、カワイイ娘と、巡り合えたって。」

「よろしくね、ええと、、」

「アズリちゃんだって。」

「よろしくね、アズリちゃん!」

 アユミが名前を呼んだ瞬間、ぱあっと杖の宝石が輝き、部屋の中が青一色になった。


「あ、、」

「すごいすごい! アユミちゃん!

 もう精霊とのパスができた!」


「すごいのぉ、やはりワシよりアユミちゃんのほうがふさわしかったか。

 ちょっと寂しいのぉ。」

「陛下、アズリちゃんが、今まで大事にしてくれてありがとうって。」

 フィオナがアズリの言葉を伝える。

「そうか、そうか。」

 ゼノラウト8世が目を細めて微笑む。


「みな分かっておるの? アユミがこの杖を持って出す指示はワシの指示だということじゃ!」

「「「ははっ!!!」」」



「さて、では各々準備に取り掛かるとしましょう。

 先ずは情報収集と王都軍の編成からです。

 陛下、くさからの情報は?」


「うむ、もうじき最新の情報が入ることになっておるが、今までに入ってきた情報を説明させよう。」


 こうして王宮は厳戒態勢のままベアダイン共和国の宣戦布告に対応すべく夜通し準備が進められた。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
よろしければこちらもどうぞ。 え? 職業ですか? ガテン系ですけど、、
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。