75. 誓い
※視点がころころ変わるので、読みにくかったらすみません。
ちょっと実験的に書いてみました。
自分はテレシア騎士団、ヤマナ団長親衛隊(※非公認組織)ジョバスであります!
今日はテリクスで一番、おめでたい日なのであります!
我らが団長と、エリス様がついに、ついに結婚されるのであります!
今テリクスには、陛下と王妃様はもちろん、ヒューレ王、デルハルト王、地方領主のシュルト閣下、ミルドルト閣下、ガルファング閣下、テリクスの北にあるツェルペの領主のセルンド閣下がいらっしゃっているのであります!
自分たち、テリクス兵は、帽子に赤い上着、黒のズボン、黒のブーツと言った正装で警備しているのであります!
これだけのVIPの警備に、身が引き締まる思いなのであります!
また、ギルファングさんやグドルトさん、デルハルトのトモナリさんやヒューレのディーエさんといった戦友達もテリクスに来ているのであります!
久しぶりに会えるのが楽しみなのであります!
「集合!!!」
おっと、集合がかかったのであります!
それではまたなのであります!!
「エリスさん、きれい、、」
「ありがとう、アユミちゃん。」
真っ白なドレスを着て、椅子に腰掛け、ニッコリ笑うエリスさん、、
はあ、、、きれいすぎてため息が出る。
私はヘレンさん、ヒナコさん、シェリーと一緒にエリスさんの花嫁衣裳のお手伝いをしていた。
はあ、 この人がライバルだなんて、かなわないなぁ、、
「アユミちゃん」
「は、はい!」
「これからも、よろしくね、、あの人のことも」
「はい! よろしくお願いします!」
「あの人、ちゃんと準備しているかしら? こういうことは抜けてたりするからね、、」
「……確かに、、ちょっと見てきます!」
「あたしも☆」
私はヒナコさんと一緒にフミオさまの様子を見に行くことにした。
「師匠!」
「おう、レオル!」
俺はルルと一緒に師匠の控え室に呼ばれた。
とりあえず来いとか、なんだろう?
「暇だからちょっと見てやる、入り身と転換、やってみろ。」
さすが師匠だぜ!
正装したままこんな時まで稽古とは!
ルルと一緒に体捌きをやって見せる。
「いいぞ、二人とも、俺のいない間、よく稽古してたな。
よし、褒美だ、帝都からの旅の間に作った。」
木刀だ!
少し短めだが、師匠の刀と同じ片刃で反りがある形だ!
「「師匠! ありがとうございます!」」
「ああ、二人とも、構えてみろ。」
俺とルルはセイガンという構えを取る。
「良いぞ、二人とも! 上段にかぶって、、振る!!」
ビュオン!!
おお、良い音がした!
「良いぞ! よし次は剣が相手の頭に当たるこの位置を意識して振ってみろ!」
「「はい!」」
ビュン!!
ビュン!!
「良いぞ! 続けて!」
「「はい!!」」
「な、何やってんですか! フミオさま!」
アユミって子だ、いいところなのに、ちぇっ、
「いや、稽古をだな、、」
「なんで今なんですか?! 全く、、
もうすぐ式が始まりますよ。」
「お、もうそんな時間か。 よし、今日はここまでだ。 稽古はまた明日な。」
「「はい! 師匠! ありがとうございました!」」
師匠が作ってくれた木刀、大事にするぞ。
「ダーリン☆、おめでとう!」
私はアユミについて行ってダーリンの控え室に押しかけていた。
「お、ヒナコ、ありがとう。」
正装のダーリンが微笑む。ちょっとキュンとした。
ダーリンはシブいおじさまだ。
実は私も生きてた頃の歳はそんなに変わんない、、
結婚もせず仕事ばかりして、人とあまり繋がり無くって、腐女子で、
それで、、ある日、、一人きりで死んだ。
この世界に来て、偉い人はゲスい奴らばかりで、貧しい人たちはどうしようもなくって、私も自分の事しか考えてなかった。
こんな世界、ぶっつぶそうか? なんて事も思ったりした。
でもダーリンと出会って、私が本当に会いたかった、人間らしい人に会った気がした。
ダーリンは私と違って、この世界とこの世界の人達を愛していた。
「ダーリン☆、おめでとう!」
私はもう一度、精一杯絞り出してお祝いの言葉を述べた。
「ああ、ヒナコ、、ありがとうな、、」
微笑みながらダーリンが私の髪を撫でる。
ああ、やばい、、
私は笑って、、逃げるようにダーリンの控え室を後にした。
「エリス、父の代わりとしては頼りないが、手を引かせておくれ。」
「何をおっしゃいますか、今まで、父のようにお慕いしておりました。それはこれからも変わりません、ロドニー様。」
私は孤児だったところを、ロドニー様に救って頂き、育てて頂いた。
「私を育てて頂きありがとうございました。このご恩は、とてもとても返しきれません。」
「エリスよ、私に恩を感じるなら、それはヤマナ殿に、そしてお前が救って来た人達、そして今から救う人達や子供達へ。
恩は返すよりも、受け継ぐものなのじゃ。よいな。」
「はい、お父様、」
「さあ、この国の一番の恩人の元へと行こうかの。エリスにとってはただただ愛しい1人の人であろうがの。」
「はい、」
私はロドニー様と共に教会に入る。
いちばん前には、
あの人が待っていた。
一歩一歩、ロドニー様と前に進む、
あの人の元に辿り着いた時、あの人は、私に手を差し伸べた。
私はその手を取り、ロドニー様から離れ、あの人の元へと、、
ああ、なんて綺麗なんだ、エリス、、
純白のドレスにつつまれたエリスを迎える。
そして俺たちは誓いの言葉を交わす。
「俺は!!
フミオ ゼン ヤマナは!
エリスを一生愛することをここに誓う!」
「私、エリスは、
フミオ様を一生愛することをここに誓います!」
そして、互いに指輪の交換をし、抱きしめあって誓いのキスをした。
教会の外に出た俺たちは、皆の祝福を受けた。
「ああ、ありがとう!
みんな、ありがとうな!」
オープンの馬車に乗り、テリクスの町中の祝福を受けながら、大通りをパレードする。
ああ、ありがとうエリス。
ありがとう、みんな、本当に感謝する。




