↑ページトップへ
表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
すっぴん召喚のヤマナさん  作者: 座敷犬昼寝中
4/155

3. ゼノラウト王国

 ゼノラウト王国は大陸の東南部にある小国で人口は数十万人程度、北と西に山脈があり中央部に平野、東に海を持つ、農業、水産業で栄えた国だ。

しかしここ数年、周辺の国家からの侵略の危機にさらされていた。


 特に北方のデルハルト王国に召喚戦士トモナリが現れてからというもの、連戦連敗、ここ2年の間に国境の山脈にあった砦を3つ失って、王都までの間には、あと1つの砦が残されるのみとなっていた。


 そしてデルハルトは、ついにゼノラウト王都攻略の軍をあげ、最後の砦に向け進軍を開始した。このまま国を蹂躙することもできるのだが、疲弊しすぎた国を手に入れても旨味がない。自国と他国の疲弊を避けるためにも国を代表する強力な戦士による決闘という制度は、この世界ではよくとられていた。



「ということで戦士ヤマナ殿には戦士トモナリを打ち破ってほしいのだ!」

 冠かぶったじいさんが熱く叫ぶ。


『力読の石』で何とか戦えそうだと聞いた国王 ゼノラウト8世は、王城にある謁見の間に俺と神官長ロドニーを呼びだしていた。なんて現金な奴だ、最初人の顔見て、それはそれは深~いため息ついてたくせに。


「…であるからして、刺し違えてでもトモナリを!」

 刺し違えてとかふざくんな!

 ついでに話なげーよ。もういい加減飽きてきたので表面上とりつくろって退散するか。


「はっ! この身に代えましても打ち破ってご覧に差し上げます!」

 そう言って、うやうやしく礼をする。


「おお! そうか! そうか!  やってくれるか!」


「聞きますれば国をかけた決闘まであと3日とのこと、1秒でも惜しいため、準備にかからせていただきたく。」


「おお! 必要なものはこの城にあるものならなんでも使ってくれ! 親衛隊長、ヤマナ殿を武器庫へ案内せよ。」



 ゴツい無愛想な親衛隊長が先に立って城の武器庫へと案内する。

 赤いトサカのついた兜を被った、身長は180cmぐらいの筋肉達磨だ。

 武器庫は中庭と面しており、そこは演習場としても使われるようだ。


「ふん、ひょろい召喚人だ、村人が戦えるのか? 使い物になるか見てやる。」


 と言って木剣を2本取ると1本を俺に放って来やがった。

 木剣を受け取ると、


「構えろ、」

 とか言ってやがるし。

 にやにやしながら見ている親衛隊の連中にもムカつく。

 いや俺スーツで、お前プレートメイルに兜かぶってるし。

 なんか腹立ってきた。


 てか神官長、わくわくして見てんなよ。


 

 --3分後


「うおら、まだまだー!」


 剣を構えて突進してくる鎧野郎、ブンッとフルスイングするけど、それだけ。

 あくびがでるわ、、 かわして小手、首へ打ち込む。


「まだだ! 効かんぞ!」

 

 鏡のような鎧をボコボコにされた親衛隊長が叫ぶ。

 もちろん、嫌がらせで、わざとボコボコにしてるわけなのだが。

 しかしあほか、この数分で何回急所斬られて死んどると思っとるんだ。


 しょうがない、こいつと遊ぶのももうあきた、ポイッと木剣を棄てて無手になると、、

 右手でおいでおいでをする。


「うがーーっ!」


 やっすい挑発に乗るねぇ、隊長さん、


 真正面から両手で振りかぶって突っ込んでくる。

 目いっぱい振り下ろす相手の左側面から身を入れ、右手で柄をひっかける。

 そのまま回転して自分の腰を深く入れ、背中に相手が乗りかかるような形になった瞬間、跳ね上げる。


 柔術の『腰投こしなげ』である。


 どぱん!


 鎧野郎が地面にたたきつけられる。


 スタン効果でもあったみたいにピクピクしていた。

 石畳みの上じゃなくて良かったね、いや手加減したんだよ、ホント


 目をまん丸にしている親衛隊の連中に、やるか?

 という感じで近づくとブンブン首と両手を振ってあとずさった。


 神官長は両手をぐっと握って喜んでる、ヒールとかかけてやる気は無いみたい。

 さーて、ゆっくり武器でも探すか。


 武器と言ってもブロードソードとか、斧とか、騎士っぽい槍とか、、

 なんか使いづらいものばっかりだなぁ、


 剣と言ってもまっすぐで両刃がほとんど、刃の部分が70cmぐらいの日本刀がいいんだけど、片刃のものは海賊が持ってそうな短い曲刀ばかり。


 うん、ないわ、使いやすいの作るか。とりあえずナイフ1本だけもらっとこ。




「丈夫な木、無いですか? この木剣と同じようなのでいいのですが。」  

 ロドニーに聞いてみる。


「木、ですかな、ふむ、この木ならそこに生えておりますじゃ。」

 直径30cmほどの木だ、触ってみると、あまり堅くない。


「この木を3年ほど乾燥させるとその木剣のように堅くなりますのじゃ。」


 待てるかぁ!


「この木は国の特産品でしての、高級家具にも使われておりましての、国王陛下の部屋の家具なども、ほとんどこの木で作られておりますじゃ。」


 ほほう… いいこと聞いた。

 城のもの、何でも使っていいって言ったよね?



 のこぎりを借りて国王の部屋へ、うん、だれもいない。

 警備大丈夫か? あ、警備の人さっき投げちゃったか。


 お、ベッドの天蓋の支柱が太目でちょうどいい感じ。


 ぎこぎこぎこぎこ…


 うん、4本中1本なくても支えられてる、大丈夫だ、残り3本でいけるほど丈夫なんだね。

 天蓋のカーテンで隠れているから支柱無くなったのばれないしOKということで。

 

 神官長と神殿に帰り、エリスが用意してくれた昼食をとる。

 パンとスープの簡素な食事だがおいしい、召喚後初めての食事だ。


 食後は神殿の庭で工作だ。 

 サリッ、サリッと木を削る、やがて反りのある1mほどの木刀の形ができた。

 ワインの空き瓶をもらって、表面をゴシゴシこする、木刀が鍛えられ、つやが出てくる。


 振ってみる、『物打ものうち』にしっかり重みがのる。

 よし、いいのが出来た。 


 50本ほどある居合の型を一通り振ってみる、

 サヤが無いけど滞りなく振れる。


 あとは自分の体と気とこの木刀を一つにするべくひたすら振る。

 あと3日しかないし、できることはこれぐらいか。


 寝るところは神殿の一室をあてがわれた。

 ちょっと気になったので寝る前に『力読の石』を試してみる。


<フミオ・ゼン・ヤマナ>

 種:人(男)

 戦闘力合計:928(←794)

 職業:戦士Lv42 侍Lv60 格闘家Lv42(←40)

 スキル:

  高度情報処理

  剣術(剣術 New 居合 New)

  体術(柔術 New)


 なんかいろいろ増えてた。

 なるほど、この世界で技を使えば、どんどん反映される仕組みか。

 武器はどうなんだろ? 反映されているのかな?

 今の時点では戦闘力はあてにならんな。



評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
よろしければこちらもどうぞ。 え? 職業ですか? ガテン系ですけど、、
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。