20. 王都への旅路
自分はテリクス軍、領主閣下親衛隊(※非公認組織)、2番隊隊員のジョバスであります!
領主閣下が王都へ上がられますので、その護衛任務についております!
ただし、領主閣下の所在は秘密にしなければいけないということで、我々は傭兵の格好をしておるのであります。
領軍の旗や紋章は隠しているのであります。
領主不在が知れると、テリクスに攻め込もうとするバカがいるかもしれないとのことです。
領主閣下は、商家の旦那さまとして馬車に乗り、我々は騎馬4騎で傭兵の格好をして護衛しているのです。
お昼の時間になったので馬車を止め、これから昼休憩にするのであります。
「領主さま! 神官さま!
現在のところ、王都への行程は順調なのであります!」
「ジョバス、お前なぁ、敬礼はやめろ、それに『旦那さま』と呼べと言っただろ、俺は今、商人なんだから。 あと、エリスは『若奥様』だ、言ってみろ。」
「はい! 旦那さま、若奥様!」
「よろしい!」
神官さまが照れてるです!
カワイイであります!
お昼を食べて、しばらく進むと、森の中で、盗賊がでてきたっす!
10人もいるっす!
やばいであります!
「命までは取らねえから、金目のものは置いていきな!」
盗賊が叫んだであります。
「よく見ると、ゼノラウト軍の紋章ではないですか、デルハルトとの戦いで軍を抜けたのでしょうけど、今なら帰参を受け付けているはずですよ。盗賊をやめて軍に戻られては?」
領主さま、器が大きいです!
盗賊を諭されております!
「ああ?! 帰ったら打ち首に決まってんじゃねーか!
お、女連れか?
べっぴんじゃねーか、
げへへ、女置いてさっさと消えな!」
『ブぢッ!!』
??なにかが切れる音が聞こえたであります??
『稲妻あぁあああっ!!!』
カッ!
ドゴオォォォォォォォォォオン!!
「テメぇら、誰の女に手ぇだそうってんだ、ゴラァ!!」
ひいぃぃ! 領主様が切れたっす!
激オコっす!!
さっきのバカでかい稲妻で、すでに盗賊の半分が吹き飛んで動けなくなってるっす!
あっ、でかい体のリーダーっぽい奴の所へ領主様が突っ込んだっす!
領主様、気をつけて!
相手はごつい戦斧持ってるっす!
「オるァ!」
パリーン!!
あ、、
横薙ぎに刀を振って、ぶ厚い戦斧をうすいお皿のようにパリンと割ったっす!
なんなんすか、あの白い刀!
戦斧をただの棒にされて、固まってる盗賊の腹にヤクザキックしたっす!
後ろにいたもう一人を巻き込んで吹っ飛んだっす!
そのままカニでも踏むみたいに鎧ごとバキバキ踏み抜いて、、
あ、、、腹にブーツのかかとがめり込んでる、
盗賊が口から何か色々吹き出して、うめいて動かなくなったす、、
3人ほど逃げ出したっす!
「にがすかぁ!
『追い風えぇ!』」
ビュオン!
うわ!
一瞬で30mほど水平に飛んで行って盗賊どもを追い抜いたっす!
「どこ行こうとしてんだ! ゴぉらァ!!」
「「「ヒィィ!」」」
ここだけ見ると、もうどっちが盗賊だかわからないっす、、
盗賊どもが剣を構えたっす!
危ない!
ヒュッヒュン!
へっ?
盗賊どもの剣が消えた??
カラン、カラカラン!
え? 盗賊どもの剣が転がって、、
えええー! 剣を根元から切ったっす!!
人間ワザじゃないっす!
領主、いつの間にか刀を腰に納めてるっす。
盗賊共が柄だけを握って呆然としてるっす!
と思ったら!
そのまま1人を投げ飛ばし、
2人目投げ飛ばし、
3人目投げ飛ばし、
また1人目を、、
3人を順番に投げ飛ばしながらこっちに帰ってくるっす!
練兵場でみた『ジュージュツ』ってやつっす!!
戻ってきて、でかい盗賊の上に3人とも重ねたっす。
領主さま、、怒らせたらこんなに怖い方だったんっすね。
「おい! ジョバス!
お前次の街までひとっ走りして、衛兵連れてこい!」
「し、しかし領、、じゃなかった旦那さまの護衛が、、」
「心配すんな、こいつらピクリとでも動いたら俺が即座に首をはねる!
あと、テリクスの旗を持っていけ!」
おっかないっす、、
盗賊どもは必死で動かないようにしてるであります。
ガクガク、ブルブルしてるっす、
「かしこまりましたであります!」
テリクスの旗を持って、馬に乗り、猛ダッシュで次の街へ行き、衛兵を連れてきたであります。
衛兵に盗賊どもを引き渡し、王都への旅を続けたであります。
領主閣下はぜったいに怒らせてはいけないのであります!
「……ねえ、フミオさん、」
「なんだい? エリス、」
「兵隊さんたちの様子がおかしいの、
なんか私のことをこわがっているというか、、
すごい丁寧なんだけど、丁寧すぎるというか、、」
「気のせいだよ、エリス、問題ないさ。」
「うん、そうだね」
……うん、俺のせいだな、間違いなく。
まあこれで、エリスに手を出そうとか言う兵は出ないだろう、




