145. 橋の上の死闘
< ゴォアアア!>
< モ"ア"ア"!>
「ひっ!!」
「あんなの、、無理だ!!」
橋の上を猛突進してくる魔獣たち!
殺気を向けられた兵達がひるむ。
ゴガァァァアアン!!
突撃してきた大型の魔獣たちが、兵士たちの前に設置してあった木で組んである高さ2mほどのバリケードに衝突し橋を揺らす!
バリケードがきしみ、破壊されていく!
「うわぁあ!」
「ひっ、、ひるむな!」
「来るぞ! 盾と槍を構えろ!!」
< ガァァァアアア!!>
狼型の魔獣が5匹、他の魔獣たちの背を踏み台にしてバリケードを飛び越えてきた!
「うわ、うわわ、く、来るな、」
後ろへ下がる兵士達、その中から一人の兵士が飛び出す!
ヒュシュシュシュシュ!!!
細身の剣で素早く魔獣を突き刺すと、
ボッ、ボボボ、ボン!
<ギャンッ!><ギャッ!><グギュッ!><ギャ!><ギャギャン!!>
魔獣たちが刺されたところから破裂し、吹き飛ぶ!!
「イシュナ様!! お下がりください!」
「だまれ!! お前たちが下がるなら、
私が出る!!」
< バァァアアアア!>
3mほどの猿型魔獣がイシュナに襲い掛かる!
ヒヒュン!
ボッ!
素早く刺し、腕を吹き飛ばす! が、
< グァァアアアア!>
お構いなしに体ごとぶちかましてきた!
「「「イシュナ様!!」」」
「くっ!」
巨大な魔獣の体が迫り、腕を縮め、身構えるイシュナ、
ガィィィイイインン!!
イシュナが顔を上げると、、黒い盾が魔獣を押しとどめていた!
「アヤハ! 稲妻ぁ!!」
< グギャァァアアアア!>
具現化した黒い盾で魔獣を止めたまま、ケビンが右手に握った愛刀『アヤハ』に雷をまとわせて大型の魔獣を切り裂く!!
「イシュナ王女、前に出過ぎです!!」
「ケ、ケビンさんありがとう、」
「さあ行きますよ、イシュナ王女!! 私が魔獣の動きを止めます!」
「イシュナで良いです! 行きましょう! ケビン!」
「ああ! 行こう、イシュナ!
はぁぁぁああ! 『斉城』!!」
ガガガガガガガギギィィイイイイン!!
役に立たなくなったバリケードの後ろで、ケビンが橋の幅いっぱいに『斉城』による黒い盾の壁を展開し魔獣の突進を食い止める!!
「行きますよ! 『星河』!!」
ボッボボボボボボボボッ!!!
イシュナが、ケビンの盾により動きを止められた魔獣たちの急所を、『星河』で次々と突き刺し、とどめを刺していく!
「イ、イシュナ様とあの黒い戦士だけに戦わせるな! 我らも行くぞ!!」
「「「「おう!!」」」」
兵達も二人の奮戦にふるいたち、槍を握って立ち上がった!!
「「「うぉぉぉおおおお!!」」」
<<<ゴオァァァアアアアア!!>>>
左右の出島からの魔法や飛び道具による攻撃も開始され、橋の上では一進一退の攻防が始まった!!
開戦から4時間、、、
「まずいな、、テイヤマ兵と大陸軍の兵達もがんばっているが、、
ユウキを除けば、イシュナとケビン以外には決定打を出せるものがおらん、、、」
城門の上でフリードは焦りを感じていた。
「く、魔獣めぇぇええ!」
「ぐぁぁああ!!」
一般兵達が傷つき、吹き飛ばされる中、イシュナとケビンは二人、無限とも思われる敵軍を相手に奮戦していた。
「はぁ、はぁ、、、
うぉぉおおお!
切り裂けアヤハ! 『月影』ェ!!!」
ズッバァァァアアアン!!
<グギャァァアア!>
「はっ、はあっ、、、『星河』ぁぁああ!!!」
ボッボボボボボボボボッ!!
<ギャブッ!><ゴッ!><ブボッ!><バハッ!>
「イ、イシュナ、、まだいけるか?」
「はっ、はい!! ケビン! まだ大丈夫!!」
「うぉぉぉおおおお!!!」
「はぁぁぁあああああ!!」
「へぇぇ、あの二人中々やるねぇ『ひとさし指』」
「そうだね『親指』、でも『アシ』様が姿をあらわさないってことは、、、」
「僕らで何とかするしかないんだよねぇ、、なぁ『薬指』」
「『中指』の言う通りだね、使役する魔獣も減る一方だし、
じゃあ『小指』」
「うん、そろそろ行こうかぁ!」
そう言って5人のビスラ兵が橋の上に進み出る。
「せぇーのぉ!」
「「「「「スラーッップ!!」」」」」
5人の魔人たちはそれぞれ一本ずつ自分の指を伸ばし肥大化させて合わせ、巨大な『てのひら』を作りあげてケビン達の上から叩きつける!!
「くぅっ!! 『斉城』!!」
ガイイイイインン!!
上から降ってくる、30mはある橋の幅よりも大きな手のひらをケビンが黒い盾で受け止める!!
<ギャブ!><ブジュ!>
ケビンの周りの魔獣たちが指に押しつぶされ、ミンチになる。
「ぐ、ぶっ!!」
斉城で巨大な手のひらを受け止めたケビンは、衝撃で鼻血を噴き出した!!
「ケビン!!」
ケビンのそばに駆け寄るイシュナ。
「へぇぇ、受け止めれるなんて。じゃあこれはどうかな? おい『中指』!」
「おう『親指』!」
指たちが今度は、中指を親指で抑えた形をとる!!
高まる圧力を感じたケビンが、鼻と口から血を吐きながらも防御の体制をとろうとした。
「ちぃっ!! 『斉城』!! 多重防御!!」
「「せーのっ! デコピン!!」」
バリバリバリバリバリバリバリバリ!!!
デコピンの衝撃波が、ケビンが多重展開した『斉城』の盾を一直線に破壊していく!
「ぐっ!! がぁぁああ!」
多重防御を破られ、吹き飛ばされるケビン
「う、うぐっ、、」
呻きながらケビンが立ち上がろうとすると、
「 ? 」
石橋に叩きつけられた割にはダメージが少なく、背中の感触に違和感を感じた。
振り返ってみると、自分の背中を支えるように手を出したイシュナが倒れていた!
飛ばされるところを後ろから支えようとしたのだろう、、
「ケ、ケビン、、大丈夫?」
「イシュナ!! 無茶な!」
今度は巨大な『人差し指』がまっすぐ突き刺してくる!
「りゃぁぁああ!!」
トラックの突撃の様な刺突を避け、コンテナの様な太さの指の側面に斬り付けるケビン!
「いっでぇぇええ! このやろぉ!!」
橋の上をビッタン ビッタンのたうつようにケビンを打とうとする巨大な『人差し指』
イシュナに肩を貸しながら、避け、盾でそらし、斬り付けるケビン!
城門の上ではアルカナ帝国のフリード皇太子と勇者ユウキが、橋の上の戦いを見つめていた。
「殿下、、もう我慢ならん、出るぞ!!」
「ああ、行ってこい! ユウキ!!」
ユウキが城門の上から、そのまままっすぐ前へと歩いていく、そして空中を歩くように前に出ると、
ヒュオッ
風を身にまとい、ケビン達と巨大な指の間に降り立つユウキ、
「『風牙』!!」
ヒュヒュヒュヒュッ!!
ユウキの剣から風の刃が飛び、横から襲い来る『人差し指』が一瞬で輪切りになってゴロゴロと転がる!
「うぎゃぁあああ! いってェええ!
こ、殺せ、あいつを殺せ!!」
「あははは! 間抜けだなぁ、『人差し指』」
「でもあいつなんかスカしててむかつくなぁ、やっぱり殺そうぜ。」
「「デコピ、、
「サンダァーア、スマーッシュ!!」
ズガガガガァァァアアアアン!!
「ぐぁぁああ!」
「ぎゃぁあああ!!」
巨大化した指を雷で吹き飛ばされ、悲鳴を上げる『親指』と『中指』
「つ、強い、、ユウキ、これほどまでに強くなっていたのか、、」
「ええ、闘技大会のときと同じ技だけど、、威力が全然違いますわ、、」
ケビンとイシュナがユウキの後ろでその強さに驚く。
「な、なんだこいつ!!」
「く、やられる前に! おい! お前たちもいけ!!」
< ガァァアア!><ボホァア!!>
残りの指たちが、魔獣をけしかける!!
「おおお!『炎狼召喚!!!』」
ウォォォォオオオオオオオオオォォォォンン!!
ユウキの前に、炎をまとった巨大な狼が現れ、吠えた!!
--- 我が主よ、下知を、
「あいつらを焼き尽くせ!!
『炎狼』!!」
--- 御意!!
炎狼は橋いっぱいに炎を膨らませ、ひるむ魔獣の群れに対し突撃を開始した!!
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