2章1B 廃墟
で、放課後になって、言われた通り頭破中学校に向かった。
この辺の人は、皆知ってると思うけど、頭破中学校と言えば、あの無差別殺人事件が起こった所だ。
今は封鎖されているが、建物は当時のまま残っており、心霊スポットとしてよく知られている。
私は、食塩片手に、黄色い立ち入り禁止のテープをかき分け、敷地内に入った。
敷地内は雑草が腰のあたりまで生えていて、とても進みにくい。
時折、変な形をした虫が飛び出で来るので、きちんと悲鳴を上げる。
やっと旧昇降口前まで来たときには、すっかり日が暮れて、あたりは真っ暗になっていた。
本当にこんなところに彼女はいるのだろうか?
校舎の中に入ると、やけにホコリっぽく、所々血で染まっていた。
土足のまま廊下を進むと、奥から青白い火のようなものが近づいてきた。あの火は酸素が十分に含まれているようだ。
※酸素が含まれている火は青いよ。
火の正体はよく見るとユウレイだったようだ。
ん?ユウレイ?
きゃあー!出たあー!
私は、急いで方向転換し、全力ダッシュしようとしたら、
「ぁ、ぁ、あのぅ……」
と、小さな声で呼び止められた。
それを聞いて、おそらくこのユウレイは無害だろうなと思った。
「ぁ、ぁ、もし、、よ、、よか、よかったら、、ご案内しましょぅかぁ、、」
石油価格が高騰しているのに、こんなにも行を使って喋るなんてけしからん。
けしからんが、科学室の場所もわからないので、ユウレイに付いていくことにした。
ユウレイをよく見ると足がない。ユウレイをよく見ると、青白い顔をしている。ユウレイをよく見ると、頭に三角形の白い紙のようなものを付けている。
ホントにユウレイなんだなぁーと思った。
科学室の前に着いた。辺りはホコリまみれで、窓ガラスは割れ、赤黒いシミが随所にあった。
私はビクビク怯えながらここまでたどり着いたが、ユウレイのほうが、わーとかぎゃーとかうるさかったので、せっかく怯えてあげたのに台無しだ。
科学室のドアを開けようとすると、ドアが歪んでいるようで、いくら押しても引いてもびくともしない。
ドアを蹴るが、か弱い少女のか弱いキックでは歯が立たない。
ドアを叩くが、か弱い少女のか弱いパンチでは歯が立たない。
すると「ぁ、あのぅ」と、今まで黙っていたユウレイが口を開いた。
「こ、こ、これぇ、、つ、つかぃ、、ま、すか、、ぁ?」
見るとユウレイがハンマーを持っていた。
「ありがとう。でも、もっと早く言ってほしかったかな?」
ユウレイから貰ったハンマーでドアを叩き壊す。
ドアが派手な音を立てて壊れる。
「さあ!来たよ!」
そこには、昼間会った少女が座っていた。
〈続〉




