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1章6B アジトにて
で、僕らは鈴木に導かれてアジトの中に入った。
中は思ったより奇麗で広い。空調も完備されているようで快適だ。
アジトというよりはヨーロッパのお城という感じがする。
長い長い廊下を通って、奥の方にある部屋に着いた。
天井からはシャンデリアがシャーンとぶらさがっており、周囲には見るからに高価そうなインテリアが並んでいる。
中央のソファーには、スーツをピシッと着こなした男性が、長い脚を組んで座っていた。
「ようこそお越しくださいました」
男性が立ち上がり、腰を120°(体感)曲げて挨拶する。
思わず僕も頭を下げるが、ミクは堂々としていた。
「どうぞ、おかけください」
男性に言われ、僕とミクと賢太郎(いや、お前はムカデ軍サイドだろ!)は、腰をかける。
ふかふかのソファーに座り、体が50cm(体感)以上沈む。
「私はこういうものです」
そう言って、男性は名刺を出した。
ミクはフンと言って受け取らないので、仕方なく僕が受け取る。
名刺には「ムカデ軍 秘書 好意雨物」と書いてあった。
ちょっと待て、こういうものって本名だったのか!?
あまりの衝撃に僕は名刺をポロリと落としてしまい、動けなくなった。
〈続〉




