1章4B 爆弾
今、二択で迷っている。
A:爆弾から全力で逃げる。
B:全力でミクを庇う。
うーん、Aかな。
そう決断するや否や、僕は走り出した。
しかし、ミクを置いて逃げるのも先輩としてどうかと思うので、ミクの手を引いて、全力で逃げた。
路行く人を押しのけ、跳はねとばし、和哉は黒い風のように走った。野原で酒宴の、その宴席のまっただ中を駈け抜け、酒宴の人たちを仰天させ、犬を蹴けとばし、小川を飛び越え、少しずつ沈んでゆく太陽の、十倍も早く走った。
……ここだけ文が素晴らしいのは、太宰治大先生の文を借りたからだ。
え?著作権切れてるから大丈夫だよね。まぁ「作家としてのプライドとかないの?」って言われたらそれまでだけど。
【おふざけはここまで】
で、実際のところ、和哉が太陽の十倍の速度で走れるわけがない。
ちなみに地球の自転速度は約1700km/h。それの十倍とは17000km/h。よって約4.722km/s。
100m走を約0.02秒でゴールするスピードだ。世界新です。おめでとう。
※あくまで赤道上の話です。
※作者は数学が苦手なので、計算間違ってるかもしれません。
そして、その時はやってきた。
5時になった。
空から、何かが旧科学室に落ちた。
5時1分になった。
5時2分になった。
5時3分になった。
何もおきなかった。
旧科学室に戻ってみると、天井に大きな穴があいていた。
そしてその下には誰かが倒れていた。
関節があり得ない方向に曲がっている。
〈続〉




