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転生王子  作者: 弓師啓史


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24 英雄と狂信者

 小雨の中、俺たちは馬を疾駆させる。

「それにしても、あんな幼児を攫うとは言語道断でござるな! イエス・ロリコン・ノータッチという名言を知らんでござるか」

 ドゥリン。たぶん、普通誰も知らないと思う。

「子供を攫うとか、何か意味があるんでしょうか。子供なんて、そこら中にいるでしょ」

 ケヴィンが不安そうに俺を見ながら述べる。

「あの子たちは、特別な出自を持ったということで有名ですからな。そこに、魔術や宗教的な意義を見出した何者かがいるのかもしれませんぞ」

 ローセンの推測。

「妖術師は一味違うね、変なことも知ってる」

 エルネッドが茶化す。

「妖術師じゃない、念術師だ!」


 一時間程走らせると、丘陵の麓に到着する。灌木が密集し、嫌な雰囲気になる。

 ピースケに偵察させつつ移動することになった。

「小さなブーツの足跡があるわ。六人くらいかしら。森エルフ臭いわね」

 エルネッドが足跡を分析してくれた。

 山野育ちの彼女は追跡も得意だという。

「追えるか?」

「ええ、この道を行ったわ」

 俺がケヴィンを見ると、幾つかの諸侯の名前を出す。

 彼らの土地に向かうというらしい。

「待って、何かいる」

 エルネッドが指さす方向には灌木の林がある。

「王子、ゴブリン、いる」

 ピースケが帰ってくる。

「数は?」

「右に二十、左に十」

「ほう、使い魔ですか。王子は術者なのですね」

 ローセンが興味津々という顔だ。

「拙者の銃が火を噴……かないでござるな。生憎の雨でござる」

「王子、武器を準備した方がいいわ」

 ミレーヌの言葉。

 俺はうなずき剣を抜こうとするが抜けない。力を入れて引っ張ると、ジャリジャリという音と共に錆まみれの剣が鞘から出てくる。

「うわ! 錆錆だ」

「王子、何ですかそれ」

 呆れ顔のローセン。

「魔法がかかってないから錆たんです」

 モフオの解説。

「ああ、それ、やったことあるわ。魔法の武器持ってると、手入れやらないの。普通の武器も同じ感覚になるというか」

 エルネッドが肩をすくめる。

 この剣はミレーヌ救出の際に敵から奪った物だ。あれから持ってるけど、一度も抜いたことがなかった。

 もちろん手入れなんて全くしてない。

「王子は戦力外でよろしく」

 モフオの馬鹿にしたような言葉。

 事実だけどウゼー。

「こんなところに魔物がいるなんて……おかしいですよ王子」

 ケヴィンは地元民なのだ。

「そういえば、アーマーラ大神殿跡というありがたい神聖な場所のおかげで魔物は少ないと聞いたね」

 俺は女王に教えてもらったことを思い出す。

「右は私、左はエルネッドで退治しましょう」

 ミレーヌが使い古した剣を抜く。

「ええいいわ、ミレーヌ」

 ミレーヌは片手半剣、エルネッドは小剣と短剣。

 二人は剣を抜くと、小走りで敵の潜む茂みに入っていく。何度か投石があったが、当たらない。躱したようにも見えなかったが、当たらないようだ。

 暫くして、茂みの中から悲鳴が聞こえる。打ち合う音はない。ただ肉が切断されて、ゴブリンの悲鳴だけが聞こえる。

 茂みの中で何が起きているのか。

 左から三匹のゴブリンがこちらに走ってくる。逃げているのか襲ってくるのか。よくわからないが、真偽を確認するまでもなく、三匹とも、ローセンが無造作に投げた三本の長剣で串刺しになる。

 ローセンの長剣には何らかの魔術が施されている。浮遊して戻ってきた。

 やがて、二人の女が茂みから現れる。

「エルネッド、血が付いてるわよ」

「あら、やだ」

「あの程度の相手に、血しぶきを浴びるようでは。師匠に怒られるわよ」

「ごめんなさい、いわないで」

「いいけど、一つ貸しよ」

 何というか、桁が違い過ぎて何もいえない俺がいるのだった。

「終わったようですな。行きましょう」

 ローセンの言葉に俺はうなずく。


 道は山道になり、あまり速度は出なくなる。

 途中、小さな関所に遭遇する。

「何者だ!」

 関所の兵が問う。

「クリサレス王子だ、通してくれ」

「身分を示すものを提示してください」

 俺は指輪を外して見せる、兵は納得してくれたようで門を開ける。

「人間の幼児を連れた森エルフの集団を見なかったか?」

「二三時間前に見ましたよ、身分証もしっかりしてましたから問題なく通しました」

 門兵の隊長が答える。

「どこの身分証だった? 誰が身元を保証していた?」

「ええっと、そうそう、聖天教会ですね。ローヴィエ教団ですよ」

 俺は仲間を見る、俺が記憶を失っている設定を覚えてくれているかも知れない。

「王子、聖天教会はローヴィエ教の急進派で、最近この北部丘陵を訪れているのです。北部諸侯に布教して勢力拡大を狙っています」

 ケヴィンが説明してくれる。

「急進派って、どんな連中なんだ」

「一言でいえば、ケツの穴の小さい連中ですな。姑息な連中です。自分たちと違うものは認めない。弱い庶民が異端ではないかと監視して、無抵抗の人間を暴力で従わせてます。しかし、真の敵である魔物が出たら一目散に逃げる、そういう奴らです」

 ローセンが毛嫌いしているのはわかるが、かなり人格攻撃的な評価ではある。

「目指す理想とかあるだろう?」

「そうですな、はっきりいえば神権政治でしょう。良し悪しは私もわかりませんが、少なくとも神権政治を今のご時世でやってる奴らなんて、未開種族しかいません。今の君主制貴族制が完全とも思えませんがね、たぶん、神権政治よりましなんでしょう」

 ローセンは術者でもあり年齢も重ねているので、知識は豊富だった。

「ローセンさんは凄いね、何でも知ってる。僕なんて字も書けないのに」

 ミレーヌがローセンを褒める。意外と「僕」という自称するの可愛いかも。これから僕っ子になってもらうべきか。

「は、あんた字も書けないのか」

 ローセンが、若干、馬鹿にしたような言い方。 

 もうちょっと、いい方があるだろう。アモンにクレーム入れてやるぞ。

「……ぼ、私は農民だったから」

「ミレーヌには教師をつけますよ、修行が終わったら。それより、子供たちの探索だ」

 俺は話題を変える。


 関を抜けると山間の小さな平野と集落がある。

 砦もあるので、領主が住んでいるのだろう。

「今は南だから、北の関所に行って奴らが通ったと聞いたらここは素通りするよ」

 俺たちは急いで北の関所まで行き、話を聞くとどうやら奴らは通った後のようだった。一行はここを通り、さらに北上していく。

 このような山間の小さな封土を二つ程通り過ぎたところで、日が暮れてしまう。

「次の村で宿泊しよう。森エルフも無限の体力あるわけでもない」

 夜に到着した村はかなり大きい村だった。

「……バルギット伯の土地ですよ、ここ」

 ケヴィンの指摘。

 バルギット伯は以前のホーリー教団討伐の際、参戦したが途中で撤退した使えないおっさんである。

「素性隠さず来たから、奴に知られてしまっただろう。でも、別に敵でもないよ。子供を探しているだけだから」

「あまり申し上げにくいことですが、王子は嫌われていますよ、この辺りの領主に」

「理由あるのか?」

「……わかりません。領主たちと空気が違うとか……」

 ケヴィンに分析を期待しても無駄なようだ。

「要はケツの穴が小さいんですよ」

 ローセン。当たってると思うけど、表現どうにかしろ。

 とにかく宿屋などを当たるが、森エルフの一団が宿泊しているという情報はなかった。

「ここも通り過ぎただけなのか?」

「ここからはいくつか別の道が交差してますから、むやみに行けば見失うかもしれませんね」

 ケヴィンの土地勘。

「聞き込みするにも暗くなったし、今日は難しいかなぁ」

 思わず、街の中で途方に暮れる。

「何か来たわよ」

 エルネッドの警告。

 皮鎧を着て槍を持った兵士が数人やってくる。

「クリサレス王子か?」

 隊長らしき男、四十くらいのがっしりした兵士だ。

「そうだ」

「領主さまが招待されたいそうだ。ついてきてくれ」


 断る意味もないと判断して彼についていく。

 領主の館は田舎の割に豪華だった。白い壁の瀟洒な建物。白い大理石の彫像が庭に並べられ、小さな宮殿のようでもある。

 でっぷり太ったバルギット伯が出迎える。

「これはこれは、王子様、夜分の突然の御訪問、一体どのようなご用件で?」

「我が城から幼児が誘拐されたのだ。犯人は森エルフ数人。ここまで追跡してきたが、運悪く夜になったのだ」

 俺も好きになれない男だ。極力事務的に話す。

「森エルフと幼児ですか……一応、兵に捜索させましょう。それよりお疲れでしょう、今日はゆっくり休んで頂きたい」

 館に入ると、何か祝詞のような声が聞こえる。館の広間の隅でローソクを灯して、数人の男女が小さな集会を開いているようだ。

「王子、聖天教会の宣教師ですよ」

 ケヴィンが小声でつぶやく。

「あれは私の妻子が信仰熱心でしてね。こんな夜分まで祈りを捧げたいと申しますので」

 バルギットは言い訳がましいような発言をする。

「聖天教会の宣教師殿ですか?」

「ほう、王子はご存知なのですか。この僻地でもあのような立派な教義を広めて頂けるのは本当にありがたいことです。王子も一度話をされてはいかがかな」

「……確かに、興味があります」


 バルギットは宣教師を呼び、紹介する。

「サレドー殿です。イスカニアからはるばるお越しになり、われら迷妄の輩に真理を告げに参られたのです。……こちらはあの有名なクリサレス王子ですぞ」

 こいつらにとって「有名」とは何を指すか興味深い。

 無言で頭を下げるサレドー。

 陰険な目をした男だった。

 僧服のようなものを着ている。

「王子、お初にお目にかかります。我が聖天教会の基本的な教義をお伝えしましょう……」

 聖天教会の協議を簡単にいうと、ローヴィエを一神教のように崇める宗教である。

 信者同士の間はかなり平等を強調しているが、それ以外の存在へは一段下に見るという。異種族魔族はもってのほか。上古人の遺跡や信仰も悪魔と同義語であるという。

「サレドー殿のお話をまとめると、イスカニア系白人以外の存在は全て迫害すべきだということですか」

「いえ、そうは申しておりません。距離を置き敬遠して保護すべきだということです」

「……わかりました。非常に素晴らしいお話です」

 無理やり笑顔を作る。

「ありがとうございます、王子。ご理解いただけたか」

「それはそうと、森エルフにもこの教義を理解した者がいるのでしょうか?」

「森エルフ? はて、彼らも敬遠して保護する対象ではありますが、布教したことはありません」

 俺は誘拐犯の森エルフが、教会の保証がある身分証を持っていたことを告げる。

「チ……それは盗まれたのか偽造されたものではないのですか」

 微かに舌打ちをするサレドー。

「まあ、そうでしょうね。あのような下賤な種族が持つようなものではありません。それに、魔物もうろついているようです。聞いた話より、ここは治安が乱れつつあるようですね。森エルフがうろつくはずだ」

「魔物ですか。どのような」

「ゴブリンです。ちょっとした集団でしたよ」

「まあ当然でしょうな。あの邪神の神殿『アーマーラ大神殿』は今、魔物が占拠してます」

 思わず、ぎょっとする。

 ケヴィンを見るが首を振るだけだ、彼も知らなかったのだろう。

「あの神殿跡に何があったのです? 確か魔物などはいなかったのでは。そう聞いています」

「さあ、邪神の神殿に魔物が巣食うなんて当たり前のことですから……」

「やはり、焼き払ったのがマズ……」

 バルギットは「不味かった」といいかけて、サレドーにぎろっと睨まれ、慌てて口を噤む。

(焼き払った!?)

 俺は顔にはなるべく出さず、この件はこれ以上突っ込まないことにした。

「今日はもう遅いですから、もう休みましょう……ありがとうございました、サレドー殿」

「こちらこそ……感謝します」

 サレドーは挨拶もそこそこに、退席する、目でバルギットを誘い何か話し合うような雰囲気だった。

 

 俺たちは部屋に案内される。

「モフオ、猫聴覚で何か聞こえるか」

「うむ。……バルギットが『なぜ身分証を渡した』とか、サレドーは『口を滑らせおって!』といがみ合ってる」

「他には」

「『大神殿跡に子供が必要』『危険を冒してでも急ぐ必要がある』とサレドーがいってます」

「間違いなく、奴らは何か知っているね」

「王子、この館を武力制圧して、あいつら締め上げたらどうだ」

 ローセンが剣を持ち上げる。

 ちなみに男女別に小さな部屋に押し込まれている。

「さすがにそれは……王子が大した証拠も無しに領主を成敗したら、王権への信頼が揺らぐから……」

「サレドーだけぶん殴るなら許されるんじゃないの」

 モフオがごろごろしながら言う。

「聖天教会はイスカニアでは単なる異端だからな。それは大丈夫だろう、たぶん」

 ローセンも賛成のようだ。

「……お、そんなこといってたら、何人か館を抜け出したぞ」

 モフオが耳をぴくぴくさせる

「今どこにいる」

「厩の方」

「この辺りは入り組んでいるから、馬は全力で走れない。人間が疾走したら追いつける。隠密が得意で手加減の無い人に頼んだらどうだ」

 ローセンがにやりとした。

 手加減の無い人というのがエルネッドだというのはわかる。

「わかった、どこか見つからない場所で彼らを確保してくれ」 

 ローセンはうなずくと、女性の部屋に額を向ける。

「かすかだけど、女性たちが動き出した。凄い隠密だ」

 モフオでも頑張らないとわからないらしい。

「テレパシーか何かなの?」

「短距離ですが、思いを飛ばせるんですよ」

 あまりこのおっさんの想いとか受け取りたくないな。


 三十分ほどで小石が窓にあたる音がする。

 そっと開けるとエルネッドが外で手招きをしていた。

 ドゥリンとケヴィンはいつの間にがぐうぐう寝ている。

「ドワーフのいびきが凄いから、俺たちは寝ているという判断されるだろう。そっと抜け出そう」

 俺とローセンはこっそり抜け出し、彼女たちが敵を確保した場所に向かう。

 真っ暗なのでわからないが、どこかの森の中だ。三人の男が縛られている。

 一人はサレドー。他の二人は信者なのだろう。

「王子、貴様、このようなことをして神罰が怖くないのか」

 サレドーが物凄い目で睨みつけてくる。

「お前たちが子供を攫ったのだな。どこに連れて行った、目的は?」

「……さあ、何のことやら」

「王子、こいつしぶといよ。元は戦士か何かだったんじゃないか」

 エルネッドが腕を組む。

「俺がやるしかないか」

 ローセンはサレドーの頭に手を乗せると、何か念じ始める。

 やがて、サレドーの呼吸が乱れ始め、あたかも恐怖と苦痛にもがくようになる。

「ひぃひぃ、やめろ、やめろ!」

 汗をだらだら流し、凄まじい拷問を受けているような反応だった。

 ミレーヌはぶるぶる震えてしゃがみ込んでしまう。拷問はトラウマなのだ。俺はミレーヌを抱きしめると、エルネッドに託す。

「わかった、喋る。喋らせてくれ!」

「子供たちはどこにやった」

「邪教の大神殿だ」

「何のために連れて行った」

「子供の死骸の山で邪教の神域を汚すそうだ。あの二人は特別な出自で、最後の贄にふさわしいとあの方が」

「聖天教会と魔物の目的を話せ」

「教会はここで魔物の乱を起こして、住民の聖天教会への帰依を高めたい。魔物は大神殿を破壊して、この地を蹂躙したい。そういうことだ」

 魔物で出来レースをやろうという魂胆なのだ。

「神殿跡を焼き払ったのか」

「あの方の御命令だ。あの神殿には密かにアーマーラを信仰する異教徒の共同体があり、それが聖域を守っていた。地元住民の秘密結社みたいなものだ。我々は北部諸侯の有志を募って討伐したのだ」

「あの方とは誰だ、どんな奴だ」

「そ、それだけは……」

 いいよどむサレドー。

 ローセンはもっと強烈な念波を送ったのか、サレドーはガクガク震える。

「さっさと吐けよ、この野郎」

 しかし、サレドーは喋ることもなく動かなくなった。

「あ、やりすぎた……」

「あんたねぇ」

 エルネッドが呆れ顔。

「意志の固そうなサレドーがペラペラ喋ったことを思うと、『あの方』のことがいえなかったのは呪いか魔術じゃないか」

「言い訳はしたくないが、王子の考えが正しいと思う」

 ローセンがうなずく。

 念のため二人の信者にも尋問するが大した情報はなかった。

「こんな奴ら生かす意味もないでしょう」

 ローセンはその二人も無造作に殺してしまう。

 浮遊する長剣二本が奴らの首を刎ねた。

「はぁ、まあいいか。敵に僕たちの情報が洩れる危険もあるから……」

 彼らの死骸は適当に隠す。


「子供たちは生贄にされる。一刻の猶予もない。このままこっそりここを抜け出そう」

「しかし、関を抜けられない可能性があります」

 ローセンの指摘。

「隠密で無理やり通りましょう。私が先行して兵士たちを眠らせておくわ。どうせ十人もいないでしょ。たいした領土でもないし」

 エルネッドは自信満々だった。

「ミレーヌと二人でやってくれ、その方が確実だよ」

 ミレーヌはようやく落ち着いたようで、俺にうなずく。

「そういえば、ローセン殿は隠密できないの?」

「男はいつも正々堂々」

 胸を張るローセン。

「……できないんだな」

 

 女二人は簡単な皮鎧をつけていたが、今よりもさらに軽装になると、闇に消える。

 男組は部屋に戻り、いびきのドゥリンとケヴィンを起こして、厩に近づく。

 ケヴィン、どうでもいいことかもしれないが、ドゥリンのいびきを聞きながら熟睡できるとは……特殊な才能かもしれない。

「王子、もう朝でござるか」

 どう見ても真夜中だよ。

 見張りが二人いたが、ローセンが飛ぶ長剣の柄で気絶させる。

「行くぞ」

 全員馬に乗り、関に向かう。

「暗くても超種族ドワーフの暗視視力があるから心配ないでござるよ。拙者についてくれば安心でござる」

「すごい、ドワーフさんって人間より能力あるんですね、僕何も見えませんよ」

 ケヴィンが驚き褒めた。

「ケヴィン殿もドワーフになりたいでござろう」

「それは、ちょっと……」

 関に近寄ると、既に制圧されている。

 女二人が手を振る。

 俺たちは関を抜け、『アーマーラ大神殿跡』を目指して、闇の中を疾駆するのだった。




2021/4/12 文章リニューアルしました。 

2023/4/26 微修正

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