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人間購入

 島の方はこれで良し。

 船員たちにいつまでも野宿などさせられないし、宿に泊まると称してエロいことをさせ続けるのもよろしくない。

 と言うか、性病対策に娼婦を用意したというのに全く効果が無かった件について。本気で説教するべきである。


「大将は嫁さんの相手で食傷気味っすけどね? 俺らは普段は禁欲生活っすよ?」

「だから娼婦を回したんだろうが」

「足りねーっす。成人男性の性欲を甘く見ちゃいかんのです」


 解せぬ。

 前世も今世も早々に結婚した身としては、そちらの苦労が今ひとつわからない。

 真剣な目で語る連中の熱い眼差しに気圧され、俺はもうこの情けない話を切り上げる事にした。


 その言葉が真実なら村の中も娼婦が足りていないことになるが、新人が来たことで多少は緩和されているので、村の女性増員は見送る事にした。

 今の男女比は5:2ぐらい? 女の数が7:3に少し届かないぐらい。男が圧倒的に多いが、江戸時代の江戸の男女比を考えればそこまで酷い数字じゃないと思っていたんだけどな。



 こんな時は女奴隷でも購入したいんだけど、王国の奴隷事情はそこまで活発ではない。

 最近は奴隷を確保するための戦争が無いので、より在庫不足になっている。


 今は奴隷を欲しがっている貴族の数も少ないので、戦争が起きにくいんだよな。

 食糧事情が改善されたことで冬に潰す奴隷の数が減り、新しい奴隷を購入する理由が減っているんだよなー。


 あ。毎年戦争していた理由の一つは、冬の食糧が足りない時期になると奴隷を潰して数が減るからである。

 家畜同様、奴隷も仕事が少ない冬に殺して冬を乗り切るのが生活の知恵だったんだよ。かなり生臭い話だけど、生きていく上での選択ならば俺から何か言う事も無いし、否定もしない。

 それに付き合いたいとも思わないが、ね。非効率的すぎるし。



 とりあえず、奴隷は手に入らなそうだ。

 ヨカワヤに頼んで王都であぶれた人材でも集めてもらうしかないかな? 前に来た時は駄目だったけど、義兄と貸し借りの関係になりたくないんだから王都でどうにかしたい。

 新しい村を作る計画もあるので、人口増加は急務なんだけど……。


「いやー、今はどこも人が足りないですねー」

「まじ?」

「まじですよー」


 すでに似た様な事を考えた連中が動いた後だった事もあり、やっぱり王都も駄目だった。

 前回同様、義兄を頼るしかなさそうだ。



 一応、子供の数が増えつつあるので、王国の人口はこれから爆発的に増えることが予想されている。

 しかしそれは早くとも、あと10年は先の話。


 俺の領地で生まれる子供は2村合せて年30人ぐらいなので、そちらもまだ期待できるレベルではない。5歳ぐらいから働かせるとは言え、お手伝いレベルが増えるだけでは物足りないのだ。

 そう考えると、蛮族の帰順を許したのってこの労働力不足の平和的解決が理由だったりして。


 今は内に目が行っているからまだいいみたいだけど、そのうち戦争があるだろうな。具体的には今年か来年あたり。

 これまでみたいな食糧目当てではなく、奴隷狩りの為の戦争。

 気分はよくないけど、仕事は仕事だ。頑張ろう。

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