No. 26 安息の時?
午後1時30分
地上8階 食堂 中華フロアにて…
「あ~腹減った」
零は中華フロアの名物料理店『漢の中華料理』という料理屋に入っていった。
「チーッス。おやっさん、居る~?」
零が暖簾をくぐりながら呼ぶとカウンターの向こうから一人の青年が現れる。
おやっさんと言っても呼び名がそうなっているだけである。
「おう!零か!いらっしゃい!今日の注文はなんだい?」
「じゃあいつものチャーメンお願い」
「よっしゃ!まかしとけ!」
チャーメンとはただ単にラーメンの上にチャーハンを乗っけただけである。
最近は科学の力で料理を一瞬で作る事が出来る。
だけどこの店はすべてが手作りで機械には出来ない作り具合、味、風味を出す事が出来る。
「ほらよ!ウチの店特製チャーメンだ!」
零の正面に香ばしい匂いを漂わす料理が置かれる。
「では早速、いただきまーす!」
零がチャーハンをレンゲで掬い取り、食べようとした瞬間。
〜♪♪
零の服のポケットから大きな音が鳴る。
どうやら誰かからメールが着たようだ。
「・・・誰だよ」
そのメールはトシからのメールだった。
『いきなりで悪いけど僕の研究室に来てくれないか?
2時ぐらいには来てくれ』
「いきなりすぎだよ!」
零は思わず叫ぶ。
2時とかタイムリミットあと15分ぐらいしかねーよ!!
零は慌てて料理を平らげ、席を立つ。
「おや、今日はおかわりしないのか?」
「ああ、ごめん。急用が出来ちゃって」
「なら早く行きな、今回のはツケといておくからさ」
「サンキュ、じゃあ行ってくる!」
零は足早に店を後にした。
午後1時55分
地下2階 研究所 技術開発部門
トシのメカ工房
「ハア…ハア…疲れた」
毎回思うけど食堂から研究所遠すぎだよ。
しかも今日に限って何故かエレベーターが動かないし。
「おーい、トシ!来たぞー」
・・・・・。
返事が無いな、もう1回読んでみるか。
「おーい!トシー!居るk…」
ドカアァァァァン!!!
「うお!?」
爆発音の聞こえた所には『試運転場』と書かれた扉があり、その扉の隙間から黒煙がもくもくと立ち昇っていた。
「また派手に失敗したな…」
バタン!
勢い良く扉が開くと中から所々焦げた研究服を羽織ったトシが出てくる。
「ゲホッ!ゴホッ!ああ零、来てくれたんだ…」
「いや、来てくれたんだじゃねぇよ!今度は何作ってたんだよ…」
「何って、戦艦の主砲…」
「主砲て…お前とんでもねぇモン押し付けられたな。てか何で戦艦作ってんだよ」
「司令が気まぐれでこのプロジェクトを発案したらしいよ」
「気まぐれかよ!」
そしてそんな理由で戦艦作っちゃうお前も
どうかと思うよ!
「主砲だからエネルギーをフルパワーで試し撃ちしようとしてたらチャージ段階で制御不能になって爆発しちゃったよ」
「フルパワーでやったのかよ…てか、俺を呼んだ理由は何?」
「そうそう、ちょっと頼み事があってね…」
「頼み事?」
「うん、さっき言った主砲をフルパワーで撃っても制御出来るパーツを創って欲しいんだけど、こんなのとか出来る?」
そう言うとトシは懐から一枚の紙を取り出す。
それを見た零は思わず絶句してしまった。
「え・・・」
その紙には『ノヴァジェネレーター』と書かれていた。
「これ、世界情報に疎い俺でも知ってるぞ。これって・・・」
零がトシの方を見るとトシが目を合わせずに言う。
「うん、世界技術の粋を集めて作られたと言われる伝説のパーツ・・・」
「無茶言うな!こんなの流石に俺でも無理だよ!」
「じゃあコレを探して来てくれ、頼む!報酬はちゃんと払うからさ!」
「いや、何処に有るのか検討もつかねーよ!」
「いや、場所は分かってる」
「分かってんのかよ!!!」




