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王都への旅路①


 王都行きが正式に決まったのは、それから数日後だった。


 祭りの主催者から改めて招待状が届き、商会からも移動用の馬車が手配される。


 店は数週間の休業。


 常連達は残念がったが、皆笑顔で送り出してくれた。


「王都でも頑張れよ!」


「絶対優勝してこい!」


「帰ってきたら土産話を聞かせてくれ!」


 そんな声が飛び交う。


 葵は何度も頭を下げた。



 そして。


 出発前日の夜。


「護衛?」


 葵は目を瞬いた。


 目の前にはレオン。


 そして副団長がいた。


「王都までの街道は安全ですが、絶対ではありません」


 副団長が説明する。


「祭りの招待客ですし、騎士団としても護衛を付けるべきだと判断しました」


「そうなんですね」


 葵は納得しかけた。


 だが。


「団長自ら行く必要あります?」


 思わず聞いてしまった。


 副団長が盛大に顔を逸らした。


「必要だ」


 レオンは真顔だった。


 あまりにも真顔だった。



◇◇◇



 結局。


 レオンが同行することになった。


 一番喜んだのは理央だった。


「やったー!」


 椅子の上でぴょんぴょん跳ねる。


「れおんさんもいっしょ!」


「うれしい!」


 満面の笑顔。


 レオンも僅かに表情を和らげた。




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