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奴隷宰相 リュカと南国探訪  作者: 近衛翡翠


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望海 ②龍族の武

それと同時に、太鼓と法螺貝の音が響いた。宮廷の廊下に龍顔の戦士が立ち並び、剣舞や巨龍の飛翔を見せる。よく見ると、戦士や巨龍には、珍しい花飾りがついている。「あの花は?」「ハイビスカスよ。花言葉は、「繊細な美」「信頼」「勇気ある行動」。あと、「新しい恋」。私達のこれからにぴったりじゃない?」「まさか、この時のために選んだの?」「さあ、どうかしら?」とクシイナダはクスクスと笑う。

***************************


「すごい……。これは歓迎式典なの?」


「うん。龍族はね、お客様を『武』でもてなすの。」


「戦うためじゃなく?」


「強いからこそ、安心してほしいって意味よ。」


***************************


やがて、演武は巨大な海戦を模したものとなる。なんと、陸の上の庭園を海に見立てて、模擬戦闘を行うのだ。海軍国家南国らしい演出である。また、旗はどれもカラフルで、海戦の対戦で使われた旗は、一方は、赤と緑。他方は青と黄色である。


「南国の海軍は、さすがですね。一糸乱れぬ美しさで、指揮が洗練されており、団結力も高い。おまけに士気は高く、兵装は充実している。帝国の要というのも、むべなるかなです。」

「ほっほっほ。では、次はネーバル島をご覧になっては?あそこは、海軍の拠点ですからな。」

「では、リュカ様、行きましょう!」とクシイナダは僕の手を引いて急かす。

「そんなに慌てなくても。」「何を言うのです。リュカ様との時間は濃密に過ごしたいのです!」

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