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調和と大地の迷宮  作者: 旅燕
外伝 リラとアルタリアの物語

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38/62

市街地での約束

 その翌日。

 何ごともなかったかのように任務につくアルタリア。今日は市街地の巡回だ。

 自分は真面目に、仕事をするだけである。そうすればいつか、誰かが評価してくれるかもしれない。

 余計なことは考えないようにしていた。

 と……


「アル姉!」


 市街地のある区画で、アルタリアはそう呼ばれる。

 そこにいたのは青い髪の十四歳。かつての非行少年シグだ。


「シグか。今日も元気そうだな」

「ん」


 シグの家はこの辺りにあるので、この区画で会うことは多かった。アルタリアも疑問を持たずに彼に答える。

 シグはアルタリアに会って機嫌が良さそうな表情をしていたが……すぐに真面目な顔になってアルタリアの表情を見る。


「どうした? そんなに人の顔を見て」


 いつもの気さくな口調でアルタリアは聞く。すると、シグは自身の目元に指を持っていく。


「目」

「ん?」

「腫れてる」

「えっ」


 アルタリアは驚いて目元を押さえる。


 朝、ちゃんと冷やしてきたはずなのに……!


 するとシグは……くすと笑う。


「ウソ」

「は?」

「ウソだよ」


 その言葉にアルタリアはむっと顔をしかめる。


「シグ、おまえな……」

「なんかあったの?」


 けれど、直後に投げかけられた言葉に思わず口が止まる。


「…………」


 少しの間沈黙が続いた後、ふとシグが口を開く。


「いつもの店のパフェ」

「へ?」

「おごって」


 その言葉にアルタリアは呆れた顔をする。


「あのな。どうして私がおまえにパフェをおごらなくちゃならないんだ?」


 腰に手を当ててジト目を向けるも、シグは気にしない。


「話を聞くお礼ってことで。じゃ、夕方待ってる」

「あ、おい!」


 言いたいことだけを言い残してシグは走り去っていった。

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