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調和と大地の迷宮  作者: 旅燕
リムフォード編

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15/60

構成論

 冒険者ギルドへと向かうアルモニア一行。雑談をしながら進んでいく。


「シグ、この街には慣れたか?」


 そう聞くのはアルタリアだ。シグは「ん」と、頷く。


「だいぶ。けど路地裏の道はまだ」


 その言葉にぱちりと目を見開いたあと、シグに物申すのはリラだ。


「そんなところ憶えなくても大丈夫ですよ。というかむしろ、行っちゃダメです!」


 その言葉にシグは首をかしげる。


「おれ、あんたよりだいぶ強いけど」


 生意気な態度にリラはぷんすかする。


「そういう問題じゃないです! 心配して言ってるんですよ!」


 心配。


「……そう」


 シグは少し照れたように視線をそらす。

 と、街の住民がアルモニアに気が付いて声をかけてくる。


「あ、アルモニア! この前のキノコ、助かったよ!」

「ああ、力になれて何よりだ!」


 ディーンは人の良い笑顔を浮かべ、そう返した。


「あ、そうだ。コミティス、今日の買い物で買ってほしいものがあるんだけど」


 ふと思い出して、イリオスがコミティスに話しかける。


「ん? 何?」

「砥石。割れちゃってさあ」

「分かった。何号?」


 そんなことを話しながら六人は冒険者ギルドへと向かう。



「じゃあ、行ってくる!」


 この日、冒険者ギルドにてアルモニアが受けた依頼はチドリダケの素材採集依頼だ。


「ああ、いってらっしゃい」


 今日の待機はディーン。

 冒険者ギルドを出ていく仲間たちを見送った。

 一人残されたディーンは今日の予定について考える。

 急ぎの用件は現在無い。市場で価格調査でもしてこようか。

 そんなことを考えていた時だった。


「最近さ、新入りチームがアツいよな」

「あー。アルモニア?」


 耳に飛び込んできたチームの名前に、ディーンは思わず足を止める。


「そうそう」


 見ると、二人組の冒険者が自分たちについて噂していた。


「三人の頃はどうなることかと思ってたけど、順調そうだよな」

「ああ。今じゃ人数も増えたしな」


 その言葉にディーンは、優秀な仲間たちの顔を思い出して誇らしげな気持ちになる。


「けどさあ」

「ん?」


 ふと、冒険者の片方が言う。


「俺思うんだけど、今の体制ちょっとあれじゃね?」

「あれって、何だよ」


 相方の言葉に詰まりながら、冒険者の片方が言う。


「いや……魔法剣士入れるよりも、新入り入れた方が強いんじゃないかと思ってさ」


 ――え?


「あー……お情けみたいなものだろ。言ってやるな」


 ――お情け。


「そうは言うけどさ……たしか、手合わせでボロ負けしてたって話じゃなかったっけ?」


 ――…………


「……おいっ」

「ん? あ……」


 やがてディーンの存在に気付いた冒険者たちは、気まずそうにしながら去っていく。

 ……ディーンはしばらく、その場から動けなかった。

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