103.14人のひとり
「で、どう言う了見でボクたちに襲いかかったんだい? ナナカ・エスト・ウィッチ君」
名前を呼ばれた少女、ナナカが問いに対して発した答えはーーーー
「あはは。すまないね。間違えたよ!」
快活な笑い声を上げ答えた理由が“間違い“だった。
あまりの理由にみなが茫然としてしまっている。
咳払いを一つし、ヘクスが事の経緯を確認する。
「つまり君は、間違えてボクたちを攻撃してきたわけか。それで殺されかけるなんてたまったものではないのだけれど……」
「それについては申し訳ないね。ただ今はちょっと事情があって、敵味方の区別がつかないよ」
「と言うと……。ああ、なるほど」
そう言ってヘクスはごそごそとバッグを漁ると中から手のひらに乗る大きさの箱を取り出した。
箱を開けると出てきたのはいつもヘクスが身につけているメガネだ。
それをナナカの顔に掛けてやる。
「ボクのが合うかわからないけど。これで見えるかな?」
「んん? おお〜! これはこれは」
景色が見えるようになったのか周囲をキョロキョロと見回す。
あっちを見たりこっちを見たりしてしきりに頷ずくと、気が済んだのかヘクスたちへと視線を戻す。
「ちょっとボヤけるけどちゃんと見えるね。ふむふむ。まさかヘクス・エルオールだとは思わなかったよ。さっきは攻撃してすまなかったね」
「ふふふ。別に構わないさ。けど本当に死ぬかと思ったから後でご飯を奢ってくれたまえ」
「分かったね!」
2人のやり取りについていけないアルティスがおずおずと質問を挟む。
「えっと……つまりどう言う事?」
「ふむ。端的に言うと、彼女は超がつくほど目が悪いんだ。だからボクたちの事を敵と認識してしまったのだろう」
「その通りね!」
ビシッと親指を立てて同意する。
何でそんなに自信満々なんだと口をついて出そうになったが、アルティスは何とか言葉を飲み込んだ。
「しかし君のメガネはどうしたんだい? それにいくら周囲が見えないからと言って、いきなり襲い掛かるのはいけないな。もし他の冒険者ならどうなっていたかわからないよ」
「メガネは戦闘中に壊れてしまったね。攻撃したのは殺気を向けられたからよ」
「……ふむ。警戒はしていたけれど、殺気と言うほどでは無かったはずだけど。まあ君は気配に対して敏感だった気がするからそのせいかな」
「しうそうそれね」
「はぁ。だとしてもここは多くの冒険者が訪れるダンジョンだ。魔獣以外がいてもおかしくない状況で、いくら相手を識別できないとはいえ誰彼かまわずと言うのは、同じ冒険者として容認できないな」
「ほんっとーにすまなかったね! ちょっと強い奴がいたから興奮してたよ!」
ナナカは両手を合わせてペコペコと頭を下げた。
きちんと反省している様子に、皆それ以上の叱責はしようと思わなかった。
「しかし君が強敵と思うなんて、相当な強さだろう。一体どんな魔獣だったんだい?」
「そこに転がってるね」
ヘクスの問いかけにナナカの楽しそうな表情で、地面に転がる物体を指差した。
それは最初にナナカが投げつけてきた、ヘクスが雷で撃ち落とした物体だ。
ヘクスの雷で黒焦げになったため損傷が激しいが、目を凝らすとおおよその形は見て取れる。
よく見るとそれは何かの頭部で、複眼と呼ばれる大きな目と触覚が伸びている。
左右に広がる鋭い牙は、激しい戦いがあったのか片側が欠けていた。
「むむ。これは虫でござるか? 随分とでっかいでござるが」
「ほんとだ。いやもこれでっかいってレベルじゃないわよ。人間の頭以上あるじゃない」
「……あちき虫は苦手なんでやんす」
皆の反応にヘクスは眉間の皺を深めると、顎に手を当てて思考を始めた。
ヘクスもこのダンジョンは何度か潜ったことがある。
最下層までは行っていないが、それでもおおよそ出現する魔獣の傾向は把握しているつもりだ。
このダンジョンで出現する魔獣は爬虫類型と獣型に大別されるはず。
もちろん全てを知っているわけではないし、どこからか迷い込む例も少なからずあるので、特殊個体の発生だと決まったわけではない。
仮に特殊個体の発生だとしても、目の前で躯となっている以上心配ないのかもしれないが。
それでも胸の中に何とも言えない気持ち悪さが残る。
(念のため後でギルドに報告しておくかな)
確証もない以上口には出さず胸の中にしまい込む。
幸い誰もこれを妙だとは思っていないようだ。
「所でそこのちびこいの」
「拙者はちびではござらん!」
ナナカに指を刺され小さいと言われたアミミはぷんすこと怒りを露わにする。
年齢の問題もあるが、この中で一番小さいのは間違い無いので否定もしにくい。
そんな怒るアミミを気にせずナナカは話を続ける。
「お前、トールの弟子か?」
「トール殿を知ってるでござるか?」
「当たり前ね! トールはワタシのライバルよ!」
「トールのライバル? と言うことはあなたってトールと同じくらい強いの?」
「何を言うね。ワタシはトールよりも強いね!」
ナナカは細い腕で力瘤を作ってみせる。
皆ナナカの言葉に目を見開いた。
トールの実力の底は知れないが、それでもここにいる全員トールが強いと言う事実を理解している。
ましてやSランク冒険者という存在自体が世界で最高峰の実力者なのだ。
それを上回る強さと豪語するということは、つまり目の前の冒険者もまた同じランクであると言うこと。
その答えがヘクスの口から告げられる。
「ナナカ君もトールと同じ、つまり14人しかいないSランク冒険者のひとりだよ。ちなみにボクの知る限りでは、2人は戦ったことがないはずだけど。一方的に勝負を挑まれて困ってるって前にトールが言ってたからね」
「あれはトールが逃げてるだけね! ワタシがSランクになったら勝負してくれるって言ってたくせに!」
ぷくりと頬を膨らますナナカ。肩まで伸びる菫色の髪が頬に押されてふわりと揺れた。
その姿は実に少女らしい愛嬌を感じさせる。
先ほどの攻防で身をもってその強さを体感したが、今目の前の様子だけを見るとSランク冒険者だとはとても想像できなかった。
「所でさっきから気になってたんでござるが、それは何でござるか?」
アミミが指差したのはナナカの頭の上。
お団子状にまとめられた髪が左右に配置されている真ん中。そこに存在する白いモコモコした綿毛の様な物体。
アミミが指摘すると、それはモゾモゾと動き出す。ぴょこんと綿毛から飛び出したのは、赤い2つのつぶらな瞳だった。
すんすんと鼻をひくつかせて周囲の様子を窺っている。
その愛くるしい様子に、女性陣は嬌声をーーあげる様な者はこの場にいなかった。
唯一アルティスだけ頬を上気させ目を輝かせている。
「この子はシラタマね。綿ウサギという種類の魔獣よ」
「ま、魔獣でござるか?」
「そ。魔獣でありワタシの師匠でもあるよ」
「それが師匠?」
言葉の意味がわからず思わずシラタマに視線を注ぐ。
『キュ?』と可愛らしく首を傾げた。
その愛らしさに当てられアミミも相好を崩す。
「ワシよりも可愛いでござるな」
「カァ!?」
目をひん剥いて驚くワシ。抗議のつもりかバサバサと翼でアミミの顔を叩いていた。
そんなひとりと一羽の様子にナナカも笑みを浮かべる。
「お前もいいの持ってるね」
「あげないでござるよ」
「いらないね」
一瞬間が開くと、2人して笑い出す。お互い相棒がいることで何か通じるものがあった様だ。
「さて、ワタシはそろそろギルドに戻ることにするよ」
「そうか。ボクたちもついて行こうか?」
「誰に対して言ってるよ」
目をぎらりと光らせ不気味に片側の口角を上げた。
その獰猛な気迫に気圧されこめかみを汗が伝う。
「ではまたね。トールによろしく伝えとくね」
ナナカはメガネを返しくるりと翻ると、木々がまばらに広がる元来た方向へ颯爽と歩いて行った。
「「………………」」
その後逆方向へ進むナナカをなんとか呼び止め、結局連れ立って町へ戻ることとなるのだった。
「なんかどっと疲れたでござる」
「ほんと……。Sランクの冒険者ってみんなあんななのかしら?」
あの後紆余曲折あり主にナナカが突っ走ってはやらかし、止まってはやらかしを繰り返してダンジョンから抜け出た頃には陽が高く登っていた。
もちろん休憩こそすれちゃんとした睡眠はとっていない。
今すぐにでも宿屋に戻ってベッドにダイブしたい気持ちだった。
そんな一堂は、無事帰還したのち現在は冒険者ギルドへ赴いていた。
冒年会ということもあってか、周囲は様々な冒険者で賑わっている。
依頼こそ受けるものは少ないが、フロア内の半分を占める食堂エリアは昼から酒を飲む冒険者たちで盛況だった。
「それにしても……」
少し離れた場所にいるヘクスとナナカを見る。
「ギルドまで連れてきてもらって助かったよ、ヘクス・エルオール」
「ふふふ。同じ冒険者のよしみさ。それと、ヘクスで構わないよ。ナナカ・エスト・ウィッチ君」
「ならワタシもナナカでいいね」
「ふふふ。ナナカ君」
「あはは。ヘクス」
ナナカはそもそもだが、ヘクスも涼しげな顔で談笑している。
肉体的、精心的に疲労し今にも倒れ込みたくて仕方のないアルティスからすると、2人の高ランク冒険者の体力に驚きと少し居心地の悪さを感じる。
まるで自分との差を見せつけられている様だ。
「2人とも流石よね。私なんて今すぐベッドに飛び込みたいもの」
「アルティス様ぁ。私が添い寝いたしましょうぅ!」
「あー。別にいらない」
「はぅぁ」
無下なる言葉に何故か顔を綻ばせながら崩れおちるエリカ。
それを無視するアルティスの服の裾を、ついついとアミミが引っ張る。
「どうしたの?」
「アルティス殿。ヘクス殿の足を見てみるでござる」
「足?」
ヘクスに向けた視線を下へと移し、目を凝らして足を見る。
心なしかぷるぷると小刻みに震えていた。
「ヘクス殿は生粋の魔法使い。拙者より体力はないでござる。だから、あれは意地で立ってるでござるな」
「意地……ね」
高ランク冒険者とて自分と同じ様な体力しかない場合もあると分かり、少しだけ気が楽になった気がした。
そんなアルティスに気づきヘクスが近づいてくる。
「アミミ君、アルティス君。ボクは少しギルドマスターに話をしてくる。はじめてのダンジョンで疲れただろうから、先に宿に戻ってくれたまえ」
「ヘクスは大丈夫なの? ……足震えてたけど」
「…………。これでもAランク冒険者だよ。問題など何もないさ。ふふふ」
「そ、そう。じゃあ先帰ってようかしら」
「そうするといい。ボクも話が終わったらすぐに宿に戻るよ」
「分かったでござる」
そう言い残しナナカを連れてギルドの奥へと消えていった。
直ぐに周囲の喧騒に意識が引き戻される。
「取り敢えず宿に帰りましょうか」
「そうでござるな」
踵を返してギルドの出入り口へと向かおうしたその時、乱暴な音を立てて冒険者ギルドの扉が開かれる。
現れたのは煌びやかな鎧に身を包んだ見目の整った男とその側に侍る女2人。
男は背に大きな槍を背負っている。左右の女はそれぞれ魔法使いと弓使いの様で、自分の得物を携えていた。
扉を開けたのは女たちで、男は傲岸な様子を隠そうともせずまるで貴族の様に中央をのしのしと闊歩する。
その様子に周囲の冒険者も何事かと男に視線を向けるが、その人物が誰かわかると皆一様に肩を縮こまらせた。
「ふぅ。相変わらずしけた所だなここは。むさ苦しい男どもばかりだ。さっさと要件を済ませて帰るとするかねぇ。ん?」
そんな男の視線がアルティスとエリカの方へ向けられる。
ちょうど今から帰ろうとしていた為、運悪くこの男、ボイジャー・ジョージに目をつけられてしまったのだ。
ボイジャーは左右の女を引き連れながら、カウンターにも向かわずアルティスたちの元へと一直線に向かっていった。
その顔は整っているものの、何を考えているのか卑しい考えが透けて見える様だ。
背筋に悪寒を感じたアルティスは後退るとゲロとカスが盾になるよう前に出た。
「おい。お前ら邪魔だ」
それでも退かない2人に、ボイジャーはなんの感情もなく、ただ路傍の石ころを蹴って退かすかのような軽々しさで両手を使って弾き飛ばした。
ゲロとカスも冒険者としては優秀な部類だが、いかんせん相手が悪い。性根が腐ってもAランクは伊達ではなかった。
「ゲロ、カス!」
呻き声を上げて倒れる2人に駆け寄ろうとした時、ボイジャーの手が伸びた。
アルティスの腕が掴まれるそうになったその手を、割って入ったアミミがはたき落とす。
ボイジャーの視線がアミミに移る。
上から下までその姿を睨めつけるように確認した後、小さく舌打ちした。
アミミの怒りゲージが少し増えた。
そんなアミミを無視してボイジャーが言葉を続ける。
「さてお嬢さん。俺はボイジャー・ジョージ。Aランク冒険者だ。いずれSランク確実と有望視される俺だが、ちょうど今夜の相手がいなくてね。よければ寂しい俺の食事にでみ付き合ってくれないかい?」
ボイジャーはいつの間に取り出したのか、一輪のバラの花をアルティスに差し出した。
だが気障ったらしい仮面の裏側が透けて見えるのでアルティスも嫌悪を拭えず一歩後退る。
すると側にいたアミミがその花をひょいと攫っていく。
「綺麗な花でござるなぁ。ありがたく頂くでござるよ」
「おい。何しやがんだ糞ガキ。ガキはガキらしく家に帰ってママのおっぱいでも吸ってろ」
先ほどまでの態度が一変、急に語気が荒くなり一瞬で仮面が剥がれ落ちた。
アミミは態度を変えず言葉を続ける。
「拙者これでも旅の途中でござれば。そう言えばボイジャーという名前には聞き覚えがあるでござるよ。すごく有名な冒険者で、槍を使わせたら右に出るものはいないそうでござるな。確か『槍聖王子』と呼ばれているだとか」
「ふん。ガキのくせに分かってるじゃねーか。それに免じて今日のところは勘弁しといてやる。さっさと道を開けろ」
「それに女癖が悪く誰彼構わず手を出すから『ソーセージ』とも呼ばれているでござるよね? 拙者には意味がよく分からんでござるが」
事実アミミはそれが何を意味するのか分かっていなかったが、何となく昨日のトールたちの会話から嫌味を言っているだろうことは予想していた。
しかしてその効果は抜群。
笑顔の幼女にそんなことを言われ、ボイジャーの表情が一瞬固まる、が直ぐに自分に対する侮蔑と分かり顔を真っ赤に染めた。
怒りのあまり額やこめかみに血管が浮き出ている。
「テメェら! どこのどいつだそんなことを言ってるやつはっ! この場にいるならさっさと出てこい、噛み殺してやる!!」
Aランク上位に位置するボイジャーに向かって啖呵を切れる人間は、残念ながらこの場にはいなかった。
この後を見越して逃げ出すものや、ギルドマスターへ報告に行くものなどもいたが、多くはボイジャーの睨みに動けないでいる。
やがて誰も名乗り出ないことに、自然と怒りの矛先がアミミに向けられる。
「おいガキ。てめぇがそんなくだらねーこと言ってんのか? あぁ!? じゃなきゃ誰が言ったかさっさと教えろ!!」
「噂で聞いただけでござるよ。そもそも拙者はどういう意味か分からぬし。まだ子供でござるから」
そういう時だけ子供ぶるアミミ。旅の中で随分とずる賢くなったものである。
しかし目の前の男はそれを理由に引く相手ではなかった。
「10秒以内に答えろ。さもなきゃお前を串刺しにする」
「ボイジャー、やめなよ。相手はまだ子供だよ!」
「うるせぇ! 雌の分際で俺に指図するな!」
槍に手をかけるのを止めた弓使いの女は、ボイジャーに弾かれ床に倒れる。
そしてカウントダウンが始まった。
「10、9、8、7ーーーー」
ボイジャーが本気だと悟りアミミも腰の刀に手をかける。
その間にもカウントダウンは進む。
周囲の誰もがこれから起こる凄惨な光景を予想し、しかし動くことができない。動けば狙いが自分になってしまう。
アルティスもエリカに止められアミミから距離を取らされていた。
そして無慈悲な叫びが終わりを告げる。
「0!」
ボイジャーは一瞬で背に掛けた槍を抜き放ち空気を突き破る勢いでアミミめがけ突き出した。
一方のアミミは予想以上のボイジャーの速さも、冷静に動きを観察し咄嗟に黒き剣閃を放とうとした。
それが放たれることはなかった。
アミミは一瞬何が起こったか理解できなかった。
ボイジャーの攻撃が届いたのではない。抜刀の瞬間何かに刀を押さえつけられ引き抜けなかったのだ。
攻撃の始点を崩された。
アミミにボイジャーの攻撃を防ぐ手段はない。殺られると思ったが、攻撃は飛んでこなかった。
何故ならボイジャーとアミミの間に誰かがいたからだ。
一瞬前までは確かに誰もおらず、お互い攻撃の動きに入っていた。
しかし気づいた時にはそこに誰かがいて、自分の攻撃を止めていた。
ボイジャーの槍はどうやら男の差し出した小刀に止められたようだ。その腹で受け止められ完全に威力が殺されている。
ボイジャーとて間違いなく実力者。事実ボイジャー自身が目の前で起きていることに理解が追いつかないのか困惑した表情だ。
そしてアミミの刀は、間に入った人物の刀の鞘によって柄頭を抑えられびくとも動かなかった。
アミミとてそれなりに実力がついたと自負していたが、それでも目の前の人物の動きにすら気づけず攻撃を止められた。
明らかな格上の存在であると否応なく思い知らされる。
「子供に武器を向けるとは随分大人気ないですね。少し頭を冷やしたらどうですか?」
「何だてめぇ。殺されてーのか!?」
「ほぅ。随分と豪胆なことを言うものだ。己の実力を過信し過ぎると早くに身を滅ぼしかねませんよ。さぁ、ここは私に免じて引いていただけないでしょうか」
「てめぇ……」
暫くボイジャーはその人物を睨みつけたあと、舌打ちを残して女を引き連れギルドから去っていった。
その姿を確認してからアミミの抜刀を止めていた鞘の力が緩まる。
「ふぅ。全く最近のギルドは物騒になったものですね。さて、君たち、怪我はないですか?」
目の前の人物、羽織を靡かせ袴を身に纏った和装の男は、切長の瞳を向け笑みを浮かべた。




