異聞録 ロザリー
父さん、母さんへ
そういう流れになって、この手紙はミュリー様のお部屋で書いています。ミュリー様とレイアと並んで親にお手紙を書くって、なんだか変な感じ。でもこういうのも好きです。ミュリー様と一緒だからね。
教師になる夢のためとはいえ、神のような美しさ神々しさ最早禍々しささえ感じられるミュリー様と離れるのは辛く苦しいので、最近ロザリーは病んでいます。
でも心配しないで、あたし頑張るから。
あのね、最近転入してきたタマミって子が死人って呼ばれてるんだけど、あたしその子のこと好きになれないの。
ミュリー様を目の敵にしていて、ダミアン様にひっついてばっかり。自己中心的に振舞っていて傲慢ちきな態度をとっているくせに、なんだか寂しそうなの。
気になるけど、タマミに話を聞こうとしたら嫌がられちゃった。仕方ないよね。会ったばかりなのに相談なんてできないよね。納得出来ないけどそう思うことにします。ミュリー様たちは気さくだから忘れがちだけど、貴族様はあたしとは生まれも育ちも違うからね。
明後日くらいから孤児院で泊まり込みの研修だから街にいます。時間があったら母さんたちに顔くらい見せるよ。ミュリー様におすすめの美容法を教えてもらったから、肌の調子が絶好調!母さんにも教えてあげるね。
ミュリーの家の調理師はとっても料理が美味しくて、ずっとここに住んでいたいと思えちゃうの。でも父さんの例のレシピ帳にはきっと適わないわ。本当に美味しいからね!だから今度見せてね!
じゃあまた手紙を書くから、楽しみにしていて!
ロザリー
追伸
悪い予感がしている時って、父さんと母さんはどうしてる?
何が起きるかわかんないのに予防なんてできないけど、何が起きてから後悔するのは嫌。
ってミュリー様に相談したら、後悔は後でするもよ、だって。それはそうなんだけど……。
このやな感じ、ただあたしが病んでるせいだと信じたいです。




