第12話 嫌なカタカナ英語
『結果にコミットする』
『エビデンスがあります』
一時期テレビの宣伝でよく流れていたカタカナ英語だ。
英語でコミットはCommit、エビデンスはEvidenceになる。
私は日本人で母国語は日本語である。
英語は苦手意識が強く、仕事で英語のやり取りをする時は
最初に必ず”My English is poor.”(私の英語は下手です)と
伝えていた。
良い英語なら”My knowledge of English is poor.”
(私の英語の知識は乏しいです)だろう。
最初に伝えておけば、相手はゆっくりな口調で簡単な英語を
使ってくれる。
私は製造業だったので、タイや中国などアジア圏内のやり取り
が多く、お互い母国語ではない英語でのやりとりになる。
一番大切なのは相手に理解してもらう事で、流暢な英語でなくても
仕事は進めることができた。
全てのカタカナ英語を否定するつもりはない。
ペンやジュースなど、私のような英語が苦手な人や年配の方に
広まっているものなら問題ない。
(無理に日本語で”筆”や”しぼり汁”という方が違和感がある)
嫌なのは即座に理解できないカタカナ英語で、上記のコミットや
エビデンスが該当する。
何故なら”相手に理解してもらう”気持ちが抜けているから。
Commitの意味を知らない人が『結果にコミットする』と聞いても
”結果どうなるの?何のこっちゃ?”となり、宣伝ならお金をかけて
いるのに消費者に伝わっていない事になる。
更にCommitは動詞なので主語で意味が変わってくる。
どちらかというとあまり良い意味で使われない事が多い。
中途半端な英語力の人が聞くと、悪い印象になりかねない。
「コミットはビジネス用語なんだから正しい意味を理解しようよ」
という人もいるだろう。
私はこういう考えの人に苦しめられてきた。
カタカナ英語を多用する人は、自信過剰かつ自己中心的な人が多く
相手の事を考えない確率が高い。
『このオポチュニティーを逃してはいけない』
『この部品のボラティリティには注意してほしい』
上司が会議等で難解なカタカナ英語を使いだすと最悪だ。
(上記は実際に私が仕事で上司に言われた言葉だ)
カタカナ英語を多用する本人は、先進的で素晴らしい事を話しており
自分を大きく見せているのだろう。
上記を日本語にすると
『この機会を逃してはいけない』
『この部品の価格変動には注意してほしい』になる。何も先進的では無く
当たり前の事しか言っていない。
私のような英語が苦手な人には言いたい事すら伝わっていない。悲劇だ。
日本語なら”機会”と3文字で確実に伝わるのに、
”オポチュニティー”は8文字。冗長な時点で上司の言いたいことを
理解するどころか、ひねくれた部下ならそのうち話すら聞かなく
なってしまうかもしれない。
私はどんな時でも会話は”相手の事を考えて伝える気持ち”が大切だと思う。
安易に相手が理解できないカタカナ英語を使っていないか気を付けたい。




