表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
愛しい番に愛されたいオメガなボクの奮闘記  作者: 天田 れおぽん @初書籍発売中


この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

22/25

第22話 楽しい学園生活 4

「うわぁ⁉」


 ボクは驚いて声を上げた。

 

 だってボクは空の上にいたのだもの。

 そりゃ驚くよ。


 目を見開いてぱちくりしても、正面や周囲には何もない。

 下を見ても何もなくて、地面すらないんだよ。

 常識の崩壊だ。


 もう少し視線を下のほうに向けたら、ポカンとした表情を浮かべてコチラを見上げているクラスメイトやマドックス先生が見えた。


 それも手を伸ばせば届く距離じゃない。

 はるか下のほうにいて、ざわざわしながらボクを見上げている。


「えっ⁉ ボク浮いてるの⁉」


 正確には違う。

 空高く飛び上がっただけだ。

 ボクの背中に翼はない。


 ボクたちの住んでいる世界には重力というものがあって、空高く上がったものは、地面に吸い寄せられるように落ちるんだって。


 驚いたボクは時間が止まったように感じていたけど、時間は皆に等しく流れているからね。


 そりゃ当然のようにボクの体も当然のように下へと落ちる。

 

「うわわっ」


 ボクの体は体勢を崩しながら地面を目指した。

 

 このままじゃ受け身もとれないまま、地面に叩きつけられてペチャンコになっちゃう。


 受け身がとれても無事では済まない高さだけどね。

 

「うわわっ、わっ⁉」


 どうにかしようとして両手両足をばたつかせてみたけれど、どうにもならない。


 そうだ、魔力をコントロール!


 とは思ったけど、そもそもコントロールできないからボクはココにいる。


 無理だよねぇ~。


 ああ、でも痛い思いをするのは嫌だ。

 

 ジタバタとしてみたけれどボクの体はもっとバランスを崩しただけで、努力むなしくただ落ちていく。


「うわぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!」

 

 叫びながら両手両足を広げてクルンクルンと回転して落ちていくボク。


 えーん。


 ボク、どうなっちゃうの⁉


「アイリス・ロックハート! 落ち着けっ! アイリス・ロックハート!」


 地上ではマドックス先生が右へ行ったり、左に行ったりとバタバタしながらボクの下に入り込もうとしている。


「アイリスっ! 落ちるなっ!」


 いや、セイン。

 ボクだって落ちたくて落ちてるわけじゃないよっ!

 

 マキシムが叫んでいる。

 

「うわぁ~んっ、アイリスが死んじゃうっ!」


 友よ。

 心配してくれるのは嬉しいけど、殺さないで。


 でも大丈夫!


 地上にいたマドックス先生がアタフタしながら受け止めてくれたよ。


 よかったね、ボク。


 でも目が回っちゃった。


 ふらふらしているボクに、マドックス先生が呼びかける。


「ああ間に合ってよかった。アイリス・ロックハート、無事か?」


 あー……マドックス先生、自信はなかったんだね。


 カーティスはマドックス先生と一緒になって、バタバタと動いていたけど役には立たなかったよ。

 

 マドックス先生は、呆れた表情を浮かべてボクを眺めながら言う。

 

「アイリスは跳ぶな」


 ん。

 ボクもそれがいいと思います。


「ちょっと早いが地面に座って……そう、瞑想するときのポーズで、自分のなかに巡る魔力を感じる鍛錬をしなさい」


 おお。これは楽ちん。

 でも休憩はナシなんだね。

 

「でもそれだと体力づくりができないから、あとで鍛錬場を十周な」

「ええー⁉」


 それはちょっとしんどすぎない?

 ボクはまだまだ可愛く幼い初等科2年生だよ?


「こんな生徒は初めてだ。魔力量が多い者は、体もしっかり鍛えないとコントロールが上手くできなくて危ない。アイリスはマジで体を鍛えないとダメだ」


 そう言うとマドックス先生は、ボクをギロリと睨んだ。


 えーん。ボク鍛えられちゃう。

 ま、ボクはお母さまみたいなセクシーマッチョを目指しているから、いいけどさ!

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ