表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
PR
34/41

観測

 広大な宇宙。それは今だ多くの謎があり、数多の人間を虜にしてやまない。私、いや私達はその筆頭であると言えるだろう。私達は世界的な施設で日夜宇宙について調査、研究を行っている。と言ってもそんな大それたことはしておらず、地道に調査を続けている。様々な器具を用いてデータを集め、それを元に予測をし、次に集めるデータを考える。研究というのは日々の観測や調査から得られた膨大なデータがあって初めて進むもの。最も地味だが、大切な仕事なのだ。


 そんな日々を繰り返していたある時、とある電波を受信した。本来であれば星が爆発した時に発する特殊な周波数を受信するはずだが、この時は違った。何回か記録を取ってみるとそれは意思を持ってこの電波を飛ばしているようだった。


 施設の研究者達は驚いた。慌てて発信元を探ってみるも、ただただ暗闇が広がっているだけでなにもない。はて、おかしい。そんなはずはないと何度も調査をし直したが、やはりなにもなかった。


 しかし特殊な電波の受信は続いており、意思を持って送られている以上、なにか意味があるのではないか。そう考えた私達は電波をより詳しく調べることにした。するとある点において、信じられない事が判明してきた。


 この電波を送っているもの、あるいは生物はともすれば地球などより遥かに巨大な、存在だということである。


 宇宙に生命が存在する可能性については、ずっと昔から議論され続けてきた。そして人間以外にもどこかにいるだろうとも。しかし、これだけ巨大な存在が今まで気づかれなかったのは何故か。今回は偶然あちらがこちらに対してコンタクトを取ってきたとはいえ、これだけの存在に気づかないはずがない。


 考えに考え抜いた際、ふと嫌な仮説が頭をよぎった。我々が宇宙の暗闇だと思っていた部分。星の調査も兼ねて電波の送受信をしていた特定のエリア。あれが瞳孔なのではないかと。この、巨大な生物は最初から我々を観察していた存在なのではないかと。


 それが何らかの意志、あるいは基準によって我々にコンタクトを取ってきた。つまり巨大な存在にとっても我々は調査対象の可能性が高い。我々は宇宙を調査しているつもりになっていたが、実は違うのかもしれない。調査結果の様々な数値が私の仮説を現実へと押し上げてくる。


 もはや我々研究者のみの問題ではない。遥か昔、人類、生命、いや。もしかすると地球が誕生したその時から。


 我々は、見られていたのだと。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ