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召喚被害者の日常は常識なんかじゃ語れない  作者: 狐のボタン
第八章

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客人 後編



グロリア達がお菓子を美味しそうに食べてくれて嬉しかったけど、お腹すかしてたのかな。

あの子達、野営地で食事しなかったのだろうか?うちは野営中でもちゃんとした食事を食べられたはずなのに。 (お城で普段は出されないくらい豪華なの食べてきたから)

ああ…。なんていうか、あの様子だと最後の晩餐みたいな感覚だったんじゃなかろうか。 (言われたらそんな感じだったかも)

ネヴァー王にそんなつもりは無かったんだろうけど、そう受け取ってても仕方がないかもね。


一組目から散々だったから、二組目も気が重い。

次の子はもう少し話ができるといいのだけど…。

すぐ隣の部屋だから、そちらへ移動してひと呼吸置いてノック。

「はい! どうぞ!」

こちらはハキハキしてるなぁ。これなら大丈夫そう…?


そう思って扉を開けたら三つ指をついて土下座のような姿勢の二人。

「…何をしている?」

「私達は竜魔王様へと捧げられた身です。覚悟はしております故、如何様にもなさってください」

ハキハキしていたのは覚悟を決めていたからか…。

こっちも本当にもう! やれやれが過ぎるわ。 (竜魔王怖がられすぎ問題)

本当よ…。私が何したってのよ。 (数千の軍を威圧だけで撤退させた)

やったわ。 (聖女を再起不能にした)

そこまではやってない! (会議の真ん中に転移たり、一蹴りでテーブル破壊した)

やったけども! 転移に関してはティーのせいよね? (座標教えただけなのに理不尽…)

ごめんね!? (あとは…)

もういい、もういいから! 



「二人とも顔を上げて。 どんな覚悟をしてきたのか知らないけど、無駄になったね」

「このような覚悟ではまだ甘いと…?」

「違うから。 あのね、私は客人として貴女達を預かってるの。精霊について学ぶためと言っていたでしょう?」

「あれは表向きの話では…?ネヴァー王もうちの父も竜魔王様へ誠心誠意謝罪をする為、長子である私を捧げたのでは…」

「お父さんにそう言われたの?」

「いえ…。竜魔王様の元へ行けとしか」

「なんの説明もなかったの?」

「すみません…。私はここで終わるのだと思い、その後の話は一切頭に入らず…」

結局この子もか…。


「じゃあ改めていうね。私は竜魔王アスラ。この魔族領を預かっている。そして、貴女達を客人として迎え入れたの。この城の中はどこへ行くのも自由だし、何をしててもいい。精霊について学びたいというのならいくらでも応じるし、他にやりたい事があれば言ってくれていいから」

「自由なのですか…?」

「当たり前でしょう。囚人じゃなく客人なのだから。食事も一日三回でるし、おやつも二回あるからね」

「あ、あのー私はどうしたら」

「メイドさん、名前は?」

「フキと申します」

「フキね。後で城のメイドと顔合わせするから、ノアに仲介させるね」

「お呼びですか?」

「ノア…。もうあちらは大丈夫なの?」

「はいっ! メイド同士の話はこちらの方も一緒のがいいかと思いまして」

「それもそうね。 じゃあこちらも同じように部屋の説明をしてあげて。その後メイドのみんなと顔合わせね」

「はいっ!」

「ハツユキ」

「は、はいっ!」

「ようこそ、魔王城へ。歓迎する。 要望があれば何時でも私かノアに伝えるといい。遠慮はいらないからね」

「は、はい…」

「ティー、彼女達にもお菓子を出してあげて」

「はーい! 魔族領でとれたフルーツをいーっぱいつかったお菓子だよ!」

「素敵…。これがお菓子なんですか!?」

「うん! ここにいたら一日二回、こうやってお菓子も食べられるから!」

「日に二回も…」

「うちはこの子を始め幼い子もいるからね、おやつの時間は外せないのよ。みんな楽しみにしてるから」

「竜魔王様…」

「うん?」

「ありがとうございます。これから精霊についてぜひお教えください!」

「もちろんだよ。ここには最上位精霊も滞在してくれているから、気に入られれば直接話も聞けるだろうし、頑張るといいよ」

「はい!!」

ハツユキは覚悟も決めていた分、切り替えも早くて助かる。

向上心もあるようだから楽しみだね。


「ノア、二人が不自由しないように色々と気を遣ってあげてね。何かあればすぐに教えて」

「お任せください!」

頼もしいね…。あの頃と変わらない、懐かしささえある。



ティーと部屋を出て執務室へ向かう。

「ママ、大丈夫そうでよかったね」

「そうね。ティーやノアのおかげ。ありがとう」

「ふふー。 ティー達もおやつなの!」

「もうそんな時間か」

「ちょっと過ぎてるくらい」

「色々と用事を済ませてたからね」

執務室へいくとエノテラがお茶の仕度をして待っててくれた。


「皆様は中庭の庭園テラスでお茶をしておられます。竜魔王さまもそちらへ行かれますか?」

「ううん。まだ仕事もあるし、ここでもらうよ」

「はいっ」

ティーも一緒だから寂しくないし。 (うん!)


報告書に目を通しながらお茶を飲み…なんて平和な魔王城なんだろう。

後で両親にもお礼を言いに行かないとな。今回は本当にお世話になったし。 (今は中庭でのんびりしてるの)

そっか。じゃあもう少し後にするよ。 (はーい)










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