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召喚被害者の日常は常識なんかじゃ語れない  作者: 狐のボタン
第八章

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未亜の和解



お互いに腹を割って話したからか、最後には抱きしめ合っていてホッとした。

未亜も本心は寂しかったっていうのが大きな要因だし、私も似たような経験をしているからこそわかる。

嫌いだったわけではないんだから…。


「ナツハから聞いたわよ? 竜魔王様と恋人なんですってね?」

「うんっ! お姉ちゃんだけど恋人なの!」

「未亜は幸せ?」

「もちろん! お姉ちゃんやユウキくん、お義母さんとお義父さん。それにリアちゃん達みんながいてくれたから、私はこうしていられるんだよ」

「そう…。母親として何もしてあげられなくてごめんなさいね…未亜」

「ううん…もういいよ。お母さんだって命がけだったんだもんね…」

「今は元気だから大丈夫よ!」

そういえば未亜のお母さんも魔力不調が出てたんだっけ。

今のところ地球へ来る予定もないし、こちらでの役目も果たしてもらわなくてはいけないから気にしなくてもいいか。

もし地球へ来るとなったら、その時に対策すればいい。



「未亜、パパとも…」

「それは嫌!」

ハグしようと手を広げた父親のシュージさんはこの世の終わりみたいな顔をしてる。

私も未亜の気持ちがわかるからなんとも言い難い。


「竜魔王様、口添えしていただきありがとうございました」

「アスカと、そう呼んでもらって大丈夫ですから」

「いえ。散々無礼を働いて今更ですが、そういう訳にはいきません」

ホント今更だよ…。急に畏まられても困るだけなのに。


今は仕方ないかと諦め、せっかく未亜と和解できたばかりだけど、あまり時間もないから報告すべきことだけは伝えておく。


…………

……


「ではもう住む場所は確保されていると?」

「ええ。畑と作物の種子の用意もしてあります。家を建てるための資材も用意しておきました」

「重ね重ねありがとうございます。罪人のためにそこまで…」

「話した通り、魔族からも人やエルフからも見張りは付きませんが、精霊が見極めるために島にいてくれます。改心すればまた契約を…という話にもなるかもしれませんが、逆の場合厳しい対応を取るそうです」

「当然ですね…。一度完全に愛想を尽かされたのです、無理もないかと思います」

「ミナさんに関してはナギが最低限力を貸してくれるそうなので、聖女としての力は使えると思います」

「本当ですか!? でも…私だけいいのでしょうか…」

「島で暮らすエルフ達が怪我や病気になったら対応するためだとお考えください」

「わかりました。確かに私にできる約目ですね」

「俺も行っていいのだろうか…」

「どうするかはお任せします。人の街へ行くというのであればそれでもいいですし、ミナさんを支えるというのであればそれでも構いません」

「ミナ、俺も行くぞ…。義理とはいえ親だからな」

「ありがとう…。心強いわ」

うん。それが一番いいと思う。ここで一人街に残るなんて言ったら未亜が愛想をつかすだろう。


「定期的に報告会を兼ねて此方へお呼びしますから、未亜との時間はその時にとってください」

「「ありがとうございます」」

「お姉ちゃん、ありがとう!」

「ごめんね、私がしてあげられるのはこれくらい」

「ううん。充分だよ! 祖父母に関してはなんの接点もなかったからどう思っていいかわからないけど、生きててほしいとは思うから…」

「当たり前だよ。家族なんだから」

私の勝手な判断でこんな結末になったけど、未亜が笑ってくれているのなら…。

悲しむ顔なんてもう見たくないもの。



しばらく家族といられるようにと、リアと一緒に部屋を出てきた。

「私何も言えなかったわ…」

「それでもいいのよ。未亜にとってリアが隣にいてくれただけで心強かったと思うからね」

「だったらいいのだけど…」

「リアだって一人より誰かが傍に居てくれるだけで違うでしょ?」

「ええ。アスカがいてくれたら一番安心するけど」

「そっか」

「そうよ」

近くにいるよ。離れるつもり無いからね。



「さてと、もう一つの悩み事も何とかしなくてはいけないなぁ…」

「また二人引っ掛けてきたやつね?」

「違うから! あくまで客人。それ以上でも以下でもないから」

「いつまでそう言ってられるか楽しみだわ」

意地悪な事言わないでよリア…。

無理矢理押し付けられたようなものなのに。名目上は学ぶためと言っていたけど、完全に差し出された生贄みたいな状態よね。当の本人達も怯えているくらいだし…。


「ティーと会いに行ったら?」

「うん?」

「ほら、子供と一緒のが警戒しないんじゃないかしら」

「ああ…。確かに怯えているならそれも手か…」

「呼んだー?」

「ナイスタイミングね、ティー。アスカが困ってるから力を貸してあげて」

「あいあーい!」

リアはティーと入れ替わるように行ってしまった。

多分、未亜の力になれなかったって落ち込んでるな。 (ティアがフォローするだろうからへーき)

そっか…。私も力不足だなぁ。 (ママは他にやることもあるし、任せるとこは任せておけばいいのー)

はーい…。


また後で話そう…。やるべき事をすませないと集中できないもんね。 (そうそう)









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