46 番外編2
(1ヶ月後の土曜日午後)
目が覚めて時計を見ると12:55だった。
私は向こうで消えたのだろう。
あちらでボロネーゼを食べたけど、やっぱりお腹が空いていた。
食べてすぐ寝ることになるから消化の良いものにしようかな?
冷蔵庫に用意しておいた煮物と、焼いた餅を食べた。
そういえば、お餅は有るのかなぁ?
基本は洋食みたいだし、作れるかなぁ?
片付けをし、布団に入って時計を見ると13:40だった。
さっさと寝よう。
目が覚めると13:45、ここはルーの屋敷だ。
部屋にいたマーサに挨拶される
「おかえりなさいませ」
「ただいま戻りました」
二人で顔を会わせて笑った。
「たまにはエリーが迎えに来るまえに行こうかと思って、少しだけ早く来ました」
「はい、では参りましょう」
折り紙も工作セットもミューの部屋にあるので特に持ち物もなく手ぶらで行った。
ミューの部屋に着くと、ちょうどエリーが出てきた。
「うわ!早いですね!」
「はい!」
「エリーおねえさん、どうしたのー?」
ミューの声が聞こえる。
エリーは部屋に戻り、ドアを開けたままミューに返事をした。
「行こうと思ったんですが・・・」
「おむかえいかないの?」
「はい・・・」
「なんでー?」
ミューの動揺した声が聞こえる。
「こんにちは!」
「リリーちゃん!もうきてたの!?」
「はい。今来ました」
駆け寄ってきたミューに手を引かれ、こたつまできた。
前回来たときに頼んでおいた竹の筒と、ヒメシャラ、メタセコイア、スターアニス、椿、向日葵、その他色々な木の実や種を集めてもらっていた。
「ドングリもいっぱいあるよー! 」
ミューが集めたらしく、ドングリも増えていた。
「凄いねー。ミューちゃんが集めてくれたの?どうもありがとう!」
ニコニコっと、ミューが笑う。
「では、まずはドングリを使った独楽を作りましょうか?」
「はーい!」
「ドングリは大きめのものを選び、お椀状の 殻斗をはずしキリで深めに穴をあけ、短く切った竹串に接着剤をつけて刺します。くっついたら出来上がり」
簡単作業なのですぐに出来上がる。
「これどうするの?」
「こうやって、回します!」
ドングリ独楽がまわる。
「すごい!やってみる!やってみる!」
「親指と、人差し指を、こうやって擦るようにすると、回りますよ」
ミューが、なかなか回せない。
ちょっと難しかったかなぁ?と反省していたら
「できた!」
ミューの独楽が上手に回っていた。
流石ミュー、器用だ。
色々作ってみた。
椎(マデバシイ)より、椚のほうが安定していて回しやすい。
一通り遊んだので次の工作。
と思ったらヨーコがおやつを運んできた。
今日のおやつは、ティラミスだった。
うわ、なんかなつかしい。
流行っていた学生の頃良く食べたなぁ。
ミューちゃんには、少し苦くないだろうか?と心配したが、ココア少なめだったらしい。
おやつが終わったらヨーコも参加して作るようで、マーサが食器を片付けていた。
「それでは、用意して貰った竹に、好きなものを貼り付け、オリジナルペンケースを作ります」
10cmくらいに切って貰ったコップ状の竹に飾りを付ける。
ヒメシャラを貼り付けチューリップのように見えるように整えた。
ふと見ると、エリーは貼り付けを途中でやめ、竹にペンで絵を描いていた。
そこに有る木の実の絵を描くなら現物貼り付ければ良いのに。上手すぎる下絵にしか見えないよ。
ミューは小粒の向日葵の種で花を形作っていた。
真ん中に赤いピンクペッパーを配置し、とても素敵に見える。
ヨーコはメタセコイアを上に、スターアニスを回りに沢山貼り付けていた。
なんだか性格が出るなぁ。
できちゃった人は暇なので、独楽で遊んでいた。
全員が完成し、17:35だった。
私はどうやら6:00~18:00まで、何度でもこちらに来られるようで、寝れば戻ることができる。
でも帰る制限は良くわからない。
自宅で18:00過ぎに寝てもそのまま自宅なのだが、こちらで18:00過ぎたらどうなるかは試したことがない。
戻れなくなっても怖いので試す予定はないが、安全な時間内に帰るべきだと思っている。
「少し早いけど、今日は戻ります。」
「リリーちゃん ありがとう!またきてね!」
「はい!絶対来ます」
ヨーコとともにミューの部屋をお暇した。
戻る前にキッチンに寄って声をかけた。
「料理長さん、明日又来るので何か有るなら用意よろしくです!」
「おお!わかった!」
部屋に戻るとマーサが待っていた。
「お時間大丈夫ですか?」
「まだ10分位有ると思うので大丈夫です」
「明日の予定はどうされますか?」
「明日も来ます。午前中だけなので、ミューちゃんには言っていません」
「かしこまりました。エリーに良く言っておきます」
「ありがとうございます」
「おやすみなさい」
「おやすみなさいませ」
ベッドに寝転ぶとすぐ意識がなくなった。
目が覚めると18:00ちょうどだった。
5分位のタイムラグだか移動時間だかがあるようで、ギリギリは危ないのかなぁと何となく思った。
夕飯も一人なので簡単に済まし、明日に備えて流行りの料理を調べてみた。
今流行っているのは・・・○○○。
んーこれは使えないかな。
他には、○○○。
材料レベルから作れないと教えるのは難しいかな。
だって自宅でカレーをスパイス調合からはしないもの。
カレールーは、今から70年以上前に売り出されたってテレビで言っていた気がする。
でも、あちらでカレールーは使っていなかった。無いのかもしれないなぁ。
教えて喜ばれそうな料理って難しいなぁ。
冷やし中華はどうだろう?昭和初期だって聞いたことがある。
日本発祥だし、材料的に揃いそうで良いかも。
時計を見ると22:07だった。
そろそろ寝ようかな。
「誰もいないけど、おやすみなさい」




