狩るか、狩られるか。まあアンタは狩られる側に決まっているけどね
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楽しんでいただけると幸いです。
そして話は冒頭に戻り、エクソシストが呼ばれて悪霊祓いの儀式が始まった。
しかし十字架をかざしても聖なる言葉を言っても元が悪霊ではない由香子には効かなかった。鏡の前でひざまずかされ、縛られているローレッタの姿をしている由香子は笑った。
「ほら、私はローレッタになったのよ!だから誰も私を追い払うことなんてできない」
そう笑っている時に急に背中に痛みを感じ、由香子が背中を見ると短剣が刺さっていた。由香子が驚き上を見るとローレッタがいて、由香子は恐怖で青くなった。
「あ、あ、...」
「この場合のルールを教えてあげようか?ルールは唯一つよ。狩るか、狩られるか。ーー出て行きなメス犬」
そう言ってローレッタは由香子の背中を蹴り、由香子が身体から抜けるとすかさず自分が中に入った。
「ーー痛ったああ」
「どうした?」
「さあ?急に剣が宙に浮いて彼女を刺しまして...」
「ということは、お前、ローレッタか?!」
早く剣を抜け、というアレクシスにコンラッドが「浅いから抜いても大丈夫だ」と言い、「ローレッタ、がんばれよ」と声をかけて剣を引っこ抜いた。
ローレッタが歯を食いしばって悲鳴を上げなかったので、皆は彼女はローレッタだと確信した。応急処置を受けながら、ローレッタは鏡を指さした。
皆が見るとそこには黒髪の黄色い肌の貧相で卑屈な顔をした女が鏡を叩いていた。
「あの鏡をどこかに封印してちょうだい。二度と出れないようなところに」
「ああ、ーー大丈夫か?ローレッタ」
「こんなもんでこの私が痛がって気を失うとでも思ってるのコンラッド?これぐらい実家の暴力と同じよ」
肩に手を当て息を荒げて言うローレッタにアレクシスは元より、ファウラー卿もこの女は本当に侯爵夫人に向いているかもしれないと考えた。コンラッドの妻である以上、伯爵夫人になるが。
「あ、ごめん、急に身体に入ったからめまいがする」
「ローレッタ!」
そう言って倒れ込んだローレッタを抱え、コンラッドは強く抱きしめた。それを鏡の中で見ていた由香子は声なき声で叫んだ。
「どうしてそいつなのよ!」と。




