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HEROES  作者: 秒速約30万Kmの点P
2140年4~7月

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17/24

No.15 優しさと煙草と刀と脳筋①

「だーかーら、お前ら高校生は青春をエンジョイしろって言ってんだよ。」

「俺は動けば助けれる命があるのに何もしないのは嫌だぜ。」

「まだ未来があるお前らがやることじゃねぇ。」

「あなたにだって未来はあるのでは?」

「ねぇよ。命を投げ捨てるのは俺みたいなすべて失ったやつがやるもんだ。聞いてるか刀。」

「僕ぅ!?」

「てめぇもだよ。」

「私がいなくなった間に何してるんだお前ら。」


な ん で こ う な っ た。


ーーーーーーーーーー


栞と鉄也の再会した日の翌日。仁はクラスメイトの男子達に詰められていた。


「おい貴様ぁ!」

「なんでらっしゃろ?」

「口調がおかしくなってんぞ。それはそうとこの写真はなんだぁ!」


そう言って見せられたスマホの画面には仁と栞が一緒に学校を出る場面が撮られた画像が映し出されていた。


「それがどうした。てかなんでそんな写真持ってんの。」

「コイツッ、なんで詰められながらもこんなまだ何も知らない3歳ぐらいの無垢な子どものような目をっ!」

「なんで問い詰められてるかがわからねぇからじゃねぇかなぁ。」

「なんで!お前が氷見さんと一緒に帰ってんだ!」

「そうだそうだ!」

「普段からずっと絡みやがって!」

「あんな清楚の塊みたいな人と!」

「畜生!羨ましいぜ。」

「とりあえずなんで転向してきたばっかの栞と俺が一緒に帰ってんだって聞きたいってことでおけ?」

「「「そうだよ!」」」

「あと昨日の学祭の会議でも仲良くしてたじゃねぇか!」

「確かにそうだ!あの氷見さんと仲良さそうに会話してたな!」

「あの人もお前の見た目に釣られたってのか!」

「ギルティ!」

「なにがギルティだ。栞は話しかければ結構返してくれるぞ。」

「何気にコイツ氷見さんのこと呼び捨てだぜ!」

「それマ?」

「マ。」

「あんな清楚な人にまでお前の魔の手がっ!」

「あいつが清楚だったら清楚の概念壊れちまうよ。」

「逆にあの人が清楚じゃなかったら誰が清楚になんるんだよ。」

「あの自己紹介からして清楚の塊だろ。」

「俺とか?」

「「「それはない。」」」

「ひどくね?」

「事実だろ。」

「事実だな。」

「事実だねぇ。」

「たしかにな。」


ここで聞こえるはずのない声がし、仁のことを詰めていた男子3人が振り返る。


「ななななんでここに氷見さんが?」

「なんだ?何か私に隠しておきたいような事でもしていたのか?」

「要は嫉妬だよ。そいつら、俺がお前と仲いいのが羨ましいんだってよ。」

「私やお前が誰と仲良くしようと私たちの自由だろう?」

「羨ましいだけで別に俺等の仲を引き裂こうとかそういうわけではなさそうだからほっといて良いんだよ。」

「そうなのか?」

「そんなもんなんだよ。」

「まぁ仁がそう言うならいいか。」

「まぁ一旦お前は向こうで女子たちと話してろ。」

「そうだな!」


栞が別の場所に行き固まっていた嫉妬3人集(バカども)が動き出す。


「さて、沙汰を言い渡そうか。」

「「「なんで詰める側だったはずの俺等が詰めれれてんですかねぇ。」」」

「隙を見せたお前らが悪い。」

「「「ぐぬぬ。」」」

「お前ら、さっきみたいに俺を詰めたりするからモテないんだぞ。」

「「「うっ」」」

「別に自分から話しかければいいだろうに。岳だって栞とタイマンで話したりするぞ。」

「あいつは別に彼女いるから栞さんを彼女にするとかないし。」

「お前は誰を彼女にするかわからんし。」

「羨ましいし。」

「もっと身だしなみ整えたり、話す内容をましにしたりとか色々できるだろうが。」

「「「ぐぬぬ。」」」


結局アイス奢ってもらうことで許した。けじめは大事だよ。けじめは。


ーーーーーーーーーーー


「仁!この後基地行くぞ。」

「急だな。なんかあったか?」

「お前が会ってない最後の一人が今来てるんだよ!」

「そうか。挨拶に行くか。」

「そうだな!」


<HEROES>の基地に移動し、中に入る。


「やぁ。」

「刀さんしかいねぇじゃねぇか。」

「ホントだぞ。ちょっと探して見るか。」

「あぁ、弓月さんかい?彼なら屋上に行ったよ。」

「ありがとうございます。」

「ありがとうだぞ。」

「どういたしましてぇ〜。」


屋上に行き外に出る。そこには落下防止用の柵に背中を預け、煙草を吸う男がいた。


「誰だ。」

「古屋仁って言います。最近<HEROES>に入ったんで挨拶に。」

「帰れベルトを置いて。二度とここに関わるな。栞もだ。」

「なぜです。」

「私もか?」

「ここはお前らみてぇなガキが関わって良いところじゃねぇ。」

「理由を聞いても?」

「ここに関わると簡単に命が散る。」

「死ぬ覚悟はできてますよ?」

「浅い。そういう覚悟は学生がするもんじゃねぇ。俺等みたいな大人がしなきゃいけねぇもんだ。」

「持った力を人を守るために使うことのなにが悪い?」

「論点がちげぇ。ほら、下戻んぞ。」

「はい。」

「わかったぞ。」


そう言われ、1階のラウンジに戻る。


「おかえり。」

「刀も来てたのか。」

「そうだよ?栞くんに君がいることを伝えたのも僕だからね。」

「余計なことしやがって。」

「で?どうせ仁君達に<HEROES>やめて出ていけとでも言っていたんだろう?」

「刀さんよくわかりましたね。」

「僕もしょっちゅう言われるからねぇ。」

「そうなんですか。」

「そうだな。お前らは<HEROES>やめて普通の日常をおくればいいんだよ。」

「私はちょっとお手洗いに行くぞ。」


あまりに気まずい雰囲気に耐えられなくなったのか栞が離脱し、お手洗いに行く。


「だーかーら、お前ら高校生は青春をエンジョイしろって言ってんだよ。」

「俺は動けば助けれる命があるのに何もしないのは嫌だぜ。」

「まだ未来があるお前らがやることじゃねぇ。」

「あなたにだって未来はあるのでは?」

「ねぇよ。命を投げ捨てるのは俺みたいなすべて失ったやつがやるもんだ。聞いてるか刀。」

「僕ぅ!?」

「てめぇもだよ。」

「私がいなくなった間に何してるんだお前ら。」


言い合いをしていると栞が戻ってくる。


「そんなに意見がぶつかるなら一度戦って勝った方の意見を通せばいいじゃないか。」

「俺は良いですけど。」

「ああ良いぜ。最初からこうしてお前らをやめさせればよかったんだ。」


地下の訓練室に移動し、ベルトを装着する。


『カラーズモデル”青”を確認。訓練用結界を展開MS(マスクドシステム)の変身シークエンスを開始します。』

『カラーズモデル”黄緑”を確認。訓練用結界を展開MS(マスクドシステム)の変身シークエンスを開始します。』


「変身」「換装」


『変身シークエンスを完了しました。”M・S・O−7”起動します。』

『変身シークエンスを完了しました。”M・S・T(type-タートル)ー5”起動します。』


『『Ready...Fight!』』


開始を告げる音声がなり、2人が立つ。

仁はいつも通り銃剣で今回は銃モードを持っていた。

相対する弓月は、全長2mほどの長い刀を持っていた。


「俺が使う属性は"風"だよく切れるから気をつけておくんだな。」

「俺は水です。」

「里場のやつと同じか。」

「らしいですね。」


刀を鞘からどうやって抜くのかと考えていたら、柄を握った後刀の先端を下に向け、鞘を床に落とす。


「そうやって抜くんすか!」

「悪いか?」

「別に!」


仁は近づかれる前に引き金を引き、弾丸を放つ。


「甘い。」

「嘘でしょ。」


弓月はそのすべてを刀を振り回し、叩き切る。


「では、参る。【風魔法】」

「クソっ!」


【風魔法】により強化されたスピードにて仁に猛突進し、首に向かい刀を振る。


「危ないっすね!」

「これを弾くか。」


仁はとっさに銃剣を剣モードにし、弾く。


「速いっすね!」

「この程度では魔物にだって避けられたりするぞ。」

「冗談きついっすよ。」

「ならばお前がその程度の魔物としか戦ったことがないということだ。」

次回に続く。


こちらX(旧Twitter)です。

https://x.com/novelistpointP

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