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 聖女は、これまで通りの学園生活を続けることになった。俺とフルル、そして女神も一緒に護衛を続ける。


 授業中、別室にいると、声をかけられた。


「こんにちは。あんたらが聖女様の護衛だよな?」


 見映えがいい男だった。


「俺も主の護衛をしている。帝国の空の公爵家って知ってるか?」


 帝国は、王国の隣国、ということくらいしか知らない。


「俺の主は、そこの坊っちゃん、貴公子だ。王国に留学にきている。あんたらに興味あるらしいから、挨拶しとこうと思って」


 興味とは、どういうことだろう。


「まずはお友達になって、あわよくば家臣にスカウトする気だろうな。俺も公爵にスカウトされて、今は坊っちゃんの護衛を任されている」


 思いもしない話だった。


「いきなり言われても困るよな。でもさ、こういうことって、先に知っておいた方が対処しやすいだろ?」


 先に言ってしまってもいいのだろうか。


「いいのいいの、俺はいい人だから。いい人ってのは、こういうものだろ?」


 こういうものなのだろうか。


 授業が終わって、聖女と侍女を迎えに行くと、誰かと一緒に教室を出てきた。高貴な服装を着飾る、ぽっちゃりした男だ。


「坊っちゃん、お疲れ様!」


「うむ、お迎えご苦労」


「坊っちゃん、俺はだめだった。警戒されたよ」


「気にするな、鬼。お前は警戒されない方がおかしい」


 苦笑いをする鬼と励ます貴公子をよそに、聖女に何があったか聞いた。


「帝国の貴族だと挨拶されて、昼食を一緒にしないか誘われたんだけど、断った方がよかったかな?」


 約束したのなら仕方ない。貴公子に招待された。


 学園の敷地内に、巨大な艦船が着陸していた。天空の竜のゴンドラより大きい。


「僕の家の航空艦だ。これで帝国から空の旅をしてきて、ここで生活している。みなさんには、シェフ自慢の帝国料理を振る舞おう。話はそのときに」


 航空艦。いろいろ気になっていることを、貴公子も気づいているようだ。



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