表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
11/83

11


「勇者が王都に戻ってきた」


 探索の休憩時、ギーセは思い出したように言った。


「王様からオートマチックキャッスル調査の依頼を受けたらしい」


 オートマチックキャッスル。魂の迷宮とは別のダンジョンだ。オートマタという種類のモンスターの住処になっている。通常のオートマタは人間に近い人型だが、人形のような見た目をしているらしい。


「オートマタは人間をちぎる。活動が活発になってきたという噂もあるけど、勇者が対処してくれるのなら安心だ」


 美術館の古の勇者を思い出した。これだけ信頼される現代の勇者とは、どんな人なのだろう。


「勇者は、天空の竜というクランに所属する冒険者だ」


 冒険者同士が徒党を組んだ集団をクランと呼ぶ。単に気の合う人が集まっているだけのものから、目的や技能を同じくする人たちが協力関係を得るためのもの、悪事に手を染めて裏の世界で暗躍するものまで様々ある。


「天空の竜は、ドラゴンの保護活動をしている。莫大な費用が必要だから、実績の割にいつも金欠なクランらしい」


 最強の有翼型モンスター、ドラゴン。その素材は最も高値で取り引きされている。だからこそ、最強でありながら、人間が支配する今の世界では保護されなければ生存できない。


「メンバーには、勇者だけでなく名のある冒険者がそろっている。裏方ならともかく、ドラゴンを相手にできる強者が必要なんだろう。選ばれし者が入れるところって、なんか憧れるな」


 ギーセは、ふと俺を見た。


「お前はどこかのクランに興味ないのか?」


 考えたことがなかったが、入るとすれば、女神を探す人同士が情報を共有するクランがいい。識別不可の罠の魔石を持ち寄り、罠の発動に立ち会わせてもらう。女神と会えるかもしれない。


 そんなクランがなければ、立ち上げるのも悪くない気がしてきた。丁度目の前にメンバー候補が一人いる。


「そんな物好きはお前しかいないって。でもまあ、冒険者を続けなきゃならなくなったら、それも悪くないか。他にやりたいこともないし」


 ギーセは笑った。


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ