表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
10/83

10


 魔石漁りは、第二拠点に近づいて行き詰まった。


 第二拠点付近から出現するモンスター、レイス。全身が魔力で構成された霊体のレイスは、生前に近い姿で現れる。意思の疎通ができず、見境なく襲ってくる点は他のアンデッドと変わらない。


 金属製の武器や、魔力を帯びた攻撃、例えば強化の魔法を使った攻撃でダメージを与えることができる。俺にとって厄介なことに、投石はレイスをすり抜けてしまう。


 俺でも使いやすい武器を探して店を回った。とある店のラインナップに興味を引かれた。人間が使うには巨大すぎる武器ばかりが並んでいた。


 マリオネットという兵器用の装備を売っている店だ。モンスターの素材を利用して生き物の形に組み上げたものをそう呼び、繋げたリードを通して魔力を流すと自在に操作できる。マリオネットを動かすマリオネットの魔法使いには、幼い頃から英才教育を受けた才能ある人しかなれない。


 俺には縁遠い世界だと思っていたが、商品の一つに

目が止まった。人間の頭より大きな鉄球をぶら下げるモーニングスターだ。これを振り回すのは自分にも当たるので練習が必要だが、鉄球を投げるだけなら得意なので今すぐ使える。


 びっくりしている店主の前まで持っていき、事情を説明した。まず、投げやすいように柄と鉄球を繋ぐ鎖を取り外してもらう。店主のアイデアで、持ち運びしやすく回収しやすくするため、取り外しのできる鉤状の接合部をつけたマリオネット用のリードもつけてもらうことになった。


 高い買い物になったが、第二拠点から探索を始められれば、補って余りある利益を得られる。後日、完成品を受け取って実戦に向かった。


 鉄球を見て絶句するギーセと探索を始める。


 早速現れた二足型のレイスに、鉄球を投げつけた。レイスは煙のようにかき消え、後にはぽとりと地面に落ちた魔石だけが残された。


 ギーセは絶句していた。


 すぐさまリードを勢いよく引っ張って鉄球を回収する。中距離からの攻撃を繰り返せるし、接近されるなら鉄球で殴ればいい。


 接近してきたレイスに鉄球を叩きつけると、レイスを爆散させた鉄球が、勢いそのまま床に衝突して轟音と衝撃が広がった。


 ギーセは絶句していた。


 なんだか今ならなんでもできる気がする。リードを支点に鉄球をクルクルと振り回し、テクニカルにレイスを狙って投げてみた。


「危なあッ! 殺す気かバカ!」


 鉄球はあらぬ方向へ飛んでいった。さっきまでギーセがいたところだ。


 調子に乗ってしまった。ひたすら謝るしかなかった。


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ