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世界一周〜ケット・シーの国キャットレイ〇〜

北側の三国の勧誘が終わったので、まずは拠点に戻るとする。しかし本当に順調だった。

ガルダイトでクアマを仲間に、

ウィングネアでラルーを解放出来た。

しかも、それぞれの国から援軍の見込みもある。

第一陣は成功と言っていいだろう。真龍の力も試せたしな。




「ただ今戻ったぞ」

「ご帰還をお待ちしておりました、皆様。」


出迎えてくれたのはフェレニエスとセクレバだった。

意外と言えば意外だった。イグロスやヴィルク等も出迎えするかと思ったが、どうやら都合が合わなかったらしい。


「あ、えーと、それは………と、とりあえずこっちへ………」















「だから徹底的に叩き潰すしかないだろう?!

 アイツラの下に見ている態度、我慢ならん!」

「落ち着けといっとろうが!?仲間が一人でも増えるのなら、懇切丁寧に説得するのが妥当だろうが!」


「あの……シルマ様達が帰還なさいました」

「「お待ちしておりました、シルマ様!」」

「お、おう」


えーっと……とりあえず、帰ってくるまでに、何があった?





遡る事3時間前ー

「何なんだよこれはぁ!」

「どうしたニグリース、そんな大声出して。ペクニアも見たことないぐらいに険しい表情だぞ」

「イノアーマス。実は、こんな書簡が……」


『風のうわさで聞いたが、

 貴様等は魔物でありながら、亜人等と手を組み、人間と戦うようだな。

 光栄に思うが良い。我らダークエルフ帝国が、貴様らの指揮をしてやろう!』

(大体こんな感じだったらしい)


「うーん、上から目線だし、気に食わんのも分かる。」

「だろ!?一体何様のつもりだよ!」

「我々だけでは判断に困るものでな……先輩方に頼るべきだと思うのだ」

「まあ、その方がいいな。」







「その結果がこの大討論会と。」

「みんなすごく熱くなってて、イアさんもヴルムさんも主張を止めないから……」

「もうほんとにバラバラで、私達じゃどうしょうもなくて……」


大変だったな、それは……というか、召喚した大悪魔まで意見を言っているのか。


んで、例のダークエルフ帝国を潰そうとしている

言うなれば『交戦派』。


逆に話し合いで解決しようとしている『交渉派』。


完全に無視しようとしている『不干渉派』。


この俺、シルマに判断を任せる『待機派』。


この4つで別れているらしく、セクレバとフェレニエスは待機派のようだ。

交戦派と交渉派が論争を繰り広げているらしく、

不干渉派は待機派と意見を一致させて、俺の判断を待っている。


「よし、みんなの主張は分かった。ここからは俺の主張を聞いてほしい。」

皆が静まったのを見て、主張を始める。


「俺はまず、話し合いで解決できないかやってみる。仲間が増えるのはありがたいし、出来れば狂信者共と戦う前に他勢力とやり合うのは、避けておきたいからな。

だが、どうしても態度を変えてくれないならばー奴等に、俺達の力を見せつけるしかないな。」

主張をした上で、皆に確認を取るが、


「それならば文句ありません。変わらないなら、変えればいいだけですからね。」


「説得の方も考えてくださり、感謝します。」


「シルマ様がお考えなさることに、異論はないです。」


「私達も従います……!」


どうやらこの案でまとまりそうだ。

「1つ、追加してもよろしいでしょうか?」

「どうした?言ってくれ」

意見を申したのはノエルだった。


「彼らに犠牲者を出さない事ー可能な限り、ですが」

「確かに、大事なことだな。その方が、向こうの心象もよくなるだろう。」

さて、これで対応が出来上がったわけだが。

それにしても、こういう傲慢な奴等が、書簡で伝わってくれたのは、ありがたかったな。

来訪したときに突然この態度で対応されたら、抑えられたか不安だな。




大悪魔たちの召喚について情報を交換したが、残った者たちは既に全員召喚を行ったらしい。

ファールソのみ悪魔が出て来なかったが、

マモン曰く『現実世界で暗躍する悪魔が何人かいる。フォラスーファールソが呼び出した大悪魔ーもその一人だ』らしく、心配せずとも大丈夫そうだ。


一方こちらも、ウィングネアで全員召喚&契約完了だ。

残すはマモンと同格の七大罪の大悪魔たち。これも上手くいくといいな。
















イームンに会議室に呼ばれた俺は、見たことの無い魔物たちの前に座っていた。


「シルマ様、皆さんが各国を巡っている間、新しく仲間になった者達がいますので、紹介させて下さい。」


「サエズリツグミのリーダーです。」


「同じくアトロシティーレオです」


「同じくハイドパンサーだ」


「同じくマッハキャメルです!」


うーむ、サエズリツグミは五万匹、アトロシティーレオは二万五千匹、ハイドパンサーは一万匹、マッハキャメルは三万五千匹。もちろん受け入れるし、増えるのはありがたいが、桁がすごいことになっているな。


「ご安心を。既に対策は万全です」

「ほう。何をしたんだ?」


「まず拠点を広くして住居を増やしました。

次に第2から第4までの拠点に2つ、第1拠点の四方に砦を作りました。

そこから砦の内側の住宅地スペースを囲うように城壁を作り、空き土地の一部に住居を作りました。

ヴルム殿から集合住宅について教えてもらったので、現在3棟ほど建てて様子を見ています。」


なるほど。この世界にも集合住宅があったんだな。たしかにあれなら、広さは置いておいて、かなりの世帯が入れることだろう。

というかそれを見たが、大分大きかった、縦にも横にも。単純に縦に積むだけじゃなくて、奥行きもかなりあった。


しかし砦や城壁まで作ってくれたのは本当にありがたい。


「よくやってくれた、礼を言うぞ」

「いえ、私一人でやったわけではございませんので。でも、ありがたく受け取ります。

砦にはサファイアの作った兵器や武装を配備してあるので、そう簡単には落ちません。」

「まだ空き土地はあるから、更に増えたとしてもどうにかなりそうだな」

「はい。それで、この者達にも名を与えてもらえればと思いますが。」

「今までもそうだったからな、勿論やるさ。」


という訳で、

サエズリツグミには『カイム』より「ケオメ」と名付けた。


アトロシティーレオにはそれぞれ群れのトップがいるようで、

彼等をまとめる者に『ヴィネ』より「ヌヴォ」、

トップ達の紅一点に『マルバス』より「ミブロッソ」、

学者肌の者に『オリアス』より「ルイソウ」、

職人肌な者に『ヴァプラ』より「レピヴェ」、

1番の若者に『ウァレフォル』より「リオフィルロ」、

生真面目な者に『サブナック』より「ネブシッカ」、

そしてぼんやりとしている者に『プルソン』より「リンペス」と名付けた。


ハイドパンサーのリーダーから妻にも名がほしいと言われたので、リーダーには『オセ』より「エシ」、妻には『シトリー』より「レースタ」と名付けた。


マッハキャメルは一人の女性を連れていたが、どうやらマッハキャメルを庇ったがゆえに追放された貴族令嬢のようだ。それでもついてきたあたりいい人だと思ったので、新しい名を与える事にした。今までの名は捨てるようだったからである。


リーダーには『ウヴァル』より「ロヴェイ」、貴族令嬢の方には『グレモリー』より「ルメギレー」と名付けた。


また、ボスキーウッズの時に解放した魔物たちの中で、

特に強いドラゴン2頭に『アスタロト』より「テルストイ」、『ブネ』より「ニーベ」、

デュアルヘッドドラゴンと呼ばれる魔物には『ウァラク』より「キィオル」、

ユニコーンには『アムドゥスキアス』より「ドゥサモ」、

ゴーストフレア(藍色に近い黒い炎の魔物)には『アミー』より「ウーモ」、

フェニックスには『フェネクス』より「フィスケナ」と名付けた。


あいつら、こんなに強い奴らを従えていたのか……

これで十八人増えて、残り30柱。

ていうか、そうか。もう半分越えたんだな、『ソロモンの一柱』持ち。それに、仲間もものすごい数になってるし。

俺ももっと頑張らないと……いやこれ以上強くなれるのか、俺?
















まあそれはさておき、七大罪の大悪魔の召喚だ。

「それでは、始めます」

行うのは、ボルザ。全力で障壁を貼って待つ。


「暴食の悪魔。それは蝿の悪魔。

 暴食の悪魔。それはすべてを喰らうもの。

 今ここに、その力を以て、降臨せよ。

 ー『ベルゼバブ』!」


今までにない魔力が魔法陣に注ぎ込まれ、障壁内を突風が襲う。

「これ、は……障壁を、貼っておいて、正解ですな……!」

別次元の、といえばわかりやすいだろうか。

これが大罪を象徴する悪魔の力か、と思った。

そして、彼は降臨する。


「………お腹すいた。ご飯、食べたいな?」


………どうやら話は後のようだ。















「お腹いっぱい。ごちそうさま。」

「お口に合ったようで、何よりです。」

「毎日、美味しいご飯が食べれるなら。

 契約、しよ?」


まあ特に何事もなく、契約できたのであった。

とりあえず言えること。

美味いものはみんなを笑顔にする。


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