海とその向こう〜明かされる過去〜
私はずっと、一人だった。
小学校も、中学校も。親をなくしてから、ずっとそうだった。
だからあの時も、助けなんて呼べなかった。でも彼はー
「問題ないさ、助けるのは当たり前だからな」
と言って、私を助けてくれた。
私は彼に恋をした。彼のそばにいられるように、沢山勉強した。沢山話しかけた。
彼はとても優しく接してくれた。いつも私を笑顔にしてくれた。増々彼のことが好きになった。
でも……
「それでそいつが勢いよく169って答えたから、いや144だって言ったらまーかなり受けてさ。」
「フフ、なにそれ」
「……ん?……!危ない!」
「えっ?」
私達は事故にあった。私は1週間後に目覚めたけど、彼は……白くんは、即死だった。
私に何かをする気力は、もう無かった。
「会いたいよ……白くん……」
そのまま、私は衰弱死した。でも、何故かこの世界に生まれた。そして、シルマという人に助けられた。彼は間違いない、白くんだ。あの言葉と、彼の優しさ、そして直感がそう告げている。
今度こそ……彼の支えになりたい。
私は、そう思った。
彼女……シデアの能力を見せてもらった。
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物理攻撃:D
物理防御:C
特殊攻撃:SS
特殊防御:S+
機動力:C
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魔法を覚えれば、かなりの戦闘力を誇りそうだ。
ちなみに、ルミナスとグルミーはこんな感じ。
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ルミナス
物理攻撃:B
物理防御:D
特殊攻撃:SS
特殊防御:SS
機動力:C
グルミー
物理攻撃:D
物理防御:B
特殊攻撃:SS
特殊防御:S+
機動力:D
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中々の高能力値だ。それだけでは無く戦闘経験もあり、頼もしく感じる。
取り敢えず、俺はシデアに魔法を教え、ミカシサに皆の指揮、レンドエッサをミカシサの補助として、クエストに行ってもらうことにした。
「すごいな、もう王級まで覚えて使えるとは。スキルの恩恵もあるのか?」
「実は、魔導王を持ってるんだ」
「そいつはすげぇ。魔導の心得は俺も持ってたが、魔導王を元から持ってるとは。」
「えへへ…………ちょっと話したいことがあるんだけど、いいかな?」
「いいぞ、何だ?」
「『色彩 明日海』」
「……!?」
「この名前に、覚えはある?」
「………いやまさか、都合が良すぎる」
「そういうってことは、あるの?」
「……ああ」
「そっか……じゃあ、『白くん』」
「……まさか?!」
「私の事、覚えていてくれたんだね」
「まさか……明日海、お前もこの世界に生まれたとは思わなかった」
「私も白くんと会えるなんて思わなかった」
「明日海……いや、シデア。ーごめん」
「えっ?」
「お前の事、守ってやれなくて」
俺は、彼女を守ろうとした。自分を犠牲にして。でもそれは、結果的にシデアを傷つけた。
俺は、馬鹿な奴だ。大切なやつを守ろうとして、大切なやつを傷つけた、大馬鹿野郎だ。
「……違うよ、白くん」
「へっ……?」
「確かに私は傷ついた。でもそれは、貴方が自分を犠牲にしたからじゃない。私が、そうさせるほどに貴方に依存していたから」
「違う!俺は、依存されていようがされてなかろうが絶対にあの行動を取った!」
「うん、そうだよね。だからー」
彼女は俺の頬に手を置いて、こう言った。
「私も、あなたを支える」
「どっちかが依存するんじゃなくて、二人で助け合いたい。私は、もう守られてばかりじゃない」
「私は、あなたを守る」
「………」
ただただ、嬉しかった。
あなたを支えると言ってくれて。あなたを守ると言ってくれて。
誰かに甘える事ができるのが、頼ることができるのが、こんなにも嬉しいのだと、救われるのだと知って。
「おいで。誰かに頼っても、甘えてもいいんだよ。あなたが、そうした様に」
俺は、彼女の腕の中で、泣いた。
家族を失った事、誰かにこうして甘えることが出来なかった事が、俺をそうさせた。
「スゥ……スゥ……」
「寝ちゃったか」
嬉しかった。
私に甘えてくれて。私を頼ってくれて。
大好きな人が甘えてくれる事が、頼ってくれる事が、こんなにも嬉しいのだと知って。
私はもっと強くなる。彼を守れるくらいに。彼の心の支えになる様に。
「あなたは私が守ってみせる。だから、安心して寝て」
彼の可愛い寝顔を見ながら、そう呟いた。
「シ、シルマの旦那が!」
「前は人間で!」
「シデア氏が好きだった人で!」
「付き合うことになったぁ!?」
「ご馳走、用意しないとですね……!」
「ヴィルク殿、メサーキラ殿に続いてシルマ様も。おめでとうございます」
「あれ?ビオラさん、まだなんですか……」
俺が人間だった事も、シデアと付き合う事になったのも、みんなに伝えた。
「過去の事は過去の事、シルマ様への忠義は変わりません!」
「もちろんですとも!」
「頭にも番か。いやーめでてぇなぁおい!」
「はい!配下一同、祝福いたしますので!」
「めでたいな、めでたいなー!他のみんなにも早く伝えたいなー!」
たしかに、そろそろ頃合いかもしれんな。よし!
第1拠点に、帰るぞ!
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