海とその向こう〜初クエスト〜
「そういえば、名前を聞いてなかったし、言ってなかった。俺はシルマ。君等の名前は?」
「私はルミナス!治癒師をしてるよ。この子は妹分の」
「グルミーです……魔術師をしています。よろしくです。」
ルミナスとグルミーか。俺は……まあ大抵のことは色々やるが。
「武器はその剣なの?」
「いや、俺が使うのは……」
そう言ってアームからクローを展開する。
「こいつだな」
「か、かっこいい……!」
「いや使わないなら何であるの……?」
まあ、時々使うからな。そうやって話しながら進んでいるとー
「ルミちゃん、魔物が……!」
「よーし、やるぞ!」
出てきたのはウルフ。かなり弱いが5匹か、これは面倒くさそうだ。
「俺が惹きつける」
「オッケー!」「お願いします……!」
奴らはこちらが避けた後をよく狙っていた。がしかし、そんなの承知の上。結局一発も掠らずー
「フレイムショット!」
5匹全て二人が仕留めた。
「いやーやっぱり戦いやすいね!」
「うん…!全然回復が要らなかった」
「そんなことないぞ。ルミナスがバフをかけてくれたから余裕ができたし、グルミーが一発で仕留めてくれたのもある」
「実を言うとね?あたしたち、将級まで使えるんだ!でも、中々王級が使えなくて……」
「俺もかなり魔法が得意でな。王級も使えるし、よければ教えようか?」
「本当に!?いいのか?!」
「ああ、問題ないぞ」
「やった、やったよグミちゃん!」
「うん……!」
「そういえば、今回のクエストは何をすれば良いんだ?」
「ゴブリンの巣が見つかったので、掃討するんです」
「後衛二人だけだとキツイから、こういうのはあまり受けられなかったんだ。それに、この子のことを狙う奴ばっかりだったから、あまり上手くいってなかったんだ」
「狙われてたのはルミちゃんもだよ……?」
「へっ、そうなの?!」
まあふたりとも可愛いし、狙われるのは当然だと思う。
「その点シルマは全然そうゆう目で見てこないしね!」
「うん……安心する」
褒めても何も出ないが。まあ、悪い気はしない。
「しかし、ゴブリンにそんな奴らがいるとは……俺の知っているゴブリンは、野生動物を狩る仲間意識の高い魔物としか思えんが。」
「こういう魔物は、大昔にジャシンとかいう奴が作ったらしいよ」
「ひどい人です……」
どうやらジャシン製のゴブリン……というか魔物は凶暴で、人を喰うどころか、女の場合は……うん、言わないほうがいいと見た。
まあとにかく、そんな奴らが巣を作ったから壊してこいっていうのが今回のクエストらしい。被害が出ているかはまだわからんが、潰しておいたほうがいいだろう。
「おっと、隠れろ」
あれが巣か。ちょうど見張りの交代か、ならばあの見張りを仕留めよう。
少し待つように告げ、剣を2つ構え、射出する。
「ギャギャァ!?」「ギャァ?!」
よし仕留めた。
「そんな使い方すんの……」
うるせー、これでいいのこれで。
その後何事もなく進み、各部屋を見ながら進む。そしてある部屋に入るとー
「誰か……そこにいるの?」
目隠しをされた女性がいた。
「大丈夫か?今出してやる」
「まーた鉄格子切るの……」
それよりも壊したほうが早い。つう訳で無理やりこじ開ける。
「本当に人間なのね……?」
「勿論。鍛えただけだからな」
「ありがとうございます!あと一人いるんですがー」
「……まずいな」
ゴブリンがかなりの数を連れて来た。しかも……
「ひいいい……」
人質もいるようだ。なるほど、武器を捨てろと?
「だが断る」
「ゲギャア!?」
「ルゥゥゥ……!」
龍騎士召喚、初めて使ったが悪くない。攻撃対象以外は攻撃しないし、コントロールがいらない。
お陰で簡単に救出できた。龍将の方も楽しみだ。
「よくやってくれたな」
「クルゥ!」
後、召喚した後の制限時間はないようだ。
「ぶるぅぅぅ!!」
こいつは……キングの個体か?うーわ、ブクブクに太っていやがる。
「こ、これはやばいかも」
「う、うん」
何がだ?と思ったその時、すごい数で攻めてきた。うん、やべえわ、本気で行く。
「ウオオオオオーー!!!」
龍将の方を使い、さらに龍騎士5体同時召喚!
さらにー
「ブリザードガトリング!!」
大盤振る舞いというところだ!
さて、どうなったかな?
「あれ?終わったの?」
なんかあっさり終わった。フラグとかそういうんじゃなく本当に。
「あれが王級……!」
「すごい威力……カッコイイ……!」
なんか……パニクってたのかな、俺。
「ブルガあ!!」
いやまあそれで終わるわけないよな。だが本当に終わりにしよう。
「ブラァァア!」
棍棒を降ってくるがー遅い!へし折ってやった。
ポカンとしているが、これでフィニッシュ!
右手のクローで首を落とす。
「いやー、すごいですよ!一匹残らず狩り尽くすなんて!」
「普通は数匹逃したりするが……どうもそんな事はなかったようだな」
なんか滅茶苦茶やっただけなんだが……
「何しろ、初のクエストクリア、おめでとう。」
「いいのか?こんなにもらって」
「もちろん!色々助けてもらったからね!」
「魔法についても、教えてもらうから……」
そうか。ありがとう。
「お!終わったんですか?」
ああ、ちょうどな。
「さっすが俺たちのリーダーッス!」
「リーダー?ていうかこの人は?」
「俺はメイラープって言うッス!俺たちはグループを作ってて、この人がリーダーッス!」
まあ、そういう感じだ。
「じゃあさ、あたしたちも加わっていいかな?」
うーんと、どうだ?皆。
「いいんじゃね?誰にでも優しそうだしな!」
「もちろん賛成ッス!」
「問題ないでしょう」
「良いと思いまーす!」
というわけで。ようこそ、俺たちのグループへ。
「よろしく!」
「よろしくおねがいします……。ちなみに、グループ名はなんていうんですか?」
グループ名……そうだな。
「シークル・メイナ……としよう」
「いや決まってなかったの……ちなみに意味は?」
「『平和をもたらす冠』……だ」
このことがきっかけで、俺たちはこの名前を国名にも起用するのだが……それは遠い遠い未来の話である。
面白かった、続きが気になるという方は、評価とブックマークをよろしくおねがいします!




