決戦に備えて
アニメの話をする忍達にかすみは突っ込む。
「遊んでいる場合じゃないわよ。授業は今までよりも模擬戦が増えるだけだから」
「でも、模擬戦中に襲われたらまずいんじゃないです?」
一回そういうことがあったので、それに慎重な対応をした忍だった。
「そういう時は私達が戦うから」
「そうですか」
まあ、それが妥当だろうと忍は思った。
魔力は無限でないため、使い切ると危ない。
よって模擬戦中に攻め込まれたら他人任せとならざるを得ないのだ。
「まあ、やるべきことが分かっているなら遠慮はいらないさ」
忍がそういうや否や、かすみがいう。
「忍くんのいう通りね。これから模擬戦を始めます!」
そして昼休みになり、忍は理香子や頌子と共に食事を取っていた。
「ネオナチスの連中はまだ来ないんだろうか?」
そんな忍に理香子は返す。
「私は、来ないなら来ないでいいと思うわ。正直、彼女達とやりあうとなると」
「怖いのか?」
「ニューワールドと違ってあくまでも普通の少女じゃない。それも私達と同じ年齢の」
すると頌子が突っ込む。
「マジカルロッドを持っている時点で普通じゃないけどね」
「そうかもしれないけど、だからといって割り切れないわよ」
忍は理香子の肩に手を乗せる。
「この年齢なんだ。『割り切らなきゃ死ぬ』といわれても割り切れないだろうな」
「まあ、死ぬことはないけど。それでも足を引っ張りかねないって自覚はしているわ」
「でも、『誰も傷つく必要のない世界』なんて結局のところ理想論でしかないんだ」
そんな忍に理香子は返す。
「ハッピーエンドは『ご都合主義』で手に入る世界じゃない、ってことね」
「ハッピーエンドもバッドエンドも、この世界はどちらにもなり得るふり幅を持っている」
だから、と忍は続ける。
「都合のいいハッピーエンドも、都合のいいバッドエンドもこの世界には存在しない」
すると、頌子がそれに頷く。
「この世界にあるのは唯一無二の『トゥルーエンド』だけ、ってことね」
「ああ。その『トゥルーエンド』がいい終わり方になるか悪い終わり方になるかは結局僕達次第だ」
たとえ、と忍が続ける。
「僕達が小説の登場人物だったとしても、アニメの登場人物だったとしても」
「結局、『作者』が『キャラクターの動き』を起こす時はその『キャラクター』に縛られるんだから」
それに、近くに座っていたかんなも同意する。
「そうね。結局は私達の頑張り次第で、『筋書き』があったとしても全力を尽くさないといけない」
「かんなもそう思っているのか。そう神様が居たとしても、それがすべてを決めれるわけじゃないんだ」




