未確認な科学
昼休み、忍達は食事を取っていた。
「あなたも放課後に戦えば『放課後のメイザード』と呼ばれるのかしら」
そんな頌子に忍は返す。
「それは無いだろうな。『放課後のメイザード』といえば神奈の二つ名だ」
ちなみに、と忍は続ける。
「アイヌと戦った奴は『対話のメイザード』と呼ばれているらしい」
「そういえば、その人物を見ないわね」
そういったのは理香子だった。
「当然だ。彼はマジカルロッドを使い無理矢理戦った」
そんな忍の返しに理香子は疑問を投げかける。
「あれ、以前『魔法を想像できない男性にはマジカルロッドでも魔法は使えない』といってたわよね?」
「実際にその通りなんだが、彼は『想像をアシストする』マジカルロッドで足りないイメージを補った」
「つまり、足りない分を機械的に補完したってこと?」
その理香子の疑問に忍は答える。
「その通りだ。だがそれはマジカルロッドに負担を強い、最後は負荷に耐えきれずぶっ壊れたという」
「使った本人は無事だったの?」
「むろん彼が地上に降りてから役目を終えるような感じで、バラバラに分解したらしい」
そんな忍に頌子は返す。
「まるで機械が彼の戦いが終わるまで耐えたみたいね」
「元々安全装置があったから、それが働いたんだろうというのが政府の見識だ」
だが、と忍は続ける。
「彼の思いが奇跡を起こしたんじゃないかって僕は思うよ」
「奇跡って……いくら魔法があるからといって、それでも科学で説明の付く現象しか起こらないはず」
「魔力が元々何から得られるか忘れたのか?」
その問いに頌子は答える。
「体力と精神力だったよね」
「体力はともかく、精神力は科学で解明しきれていない。機械を持たせるくらいはできると思う」
「それが正しかったとしてもうオカルトの部類だけどね」
理香子があきれるように返した。
「まあ何でも科学で分かることばかりじゃない。だからこそ世の中面白いんじゃないか?」
そんな忍に理香子が突っ込む。
「でも魔法は一応科学で分かることだけど」
「それはいいっこなしだって」
忍の返しに頌子が追い打ちをかける。
「科学で魔法が分かるなら、いつかすべての現象は科学で説明できるはずよ」
それこそ、と頌子は続けた。
「幽霊とかUFOとかもね」
「幽霊はともかく、UFOは大概作りものらしいぞ」
でも、と理香子は返す。
「UFOは未確認飛行物体のことだから、UFOは案外魔法で放たれた光だったりするかもしれないわ」
「まあ宇宙人が居ないって保証もないが、そっちの可能性の方が高いだろうな」




