表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
コムチャン森の住人たち  作者: ぱめ
38/68

おまわりさん

「ぴんくしょん!」

 おまわりさんがくしゃみをした。


「よっこいしょういち!」と、たまたま通りかかった茂吉さんが合いの手を入れた。


「ぴ……。ぴ……」

 おまわりさんは痙攣したように鼻の穴と口をおおきく開ける。

「ぴんくしょん!」


 ははは、と笑いながら虹色の蝶々が二羽、ふふふ、と並んで通っていった。


「こりは花粉症だじょ」

 おまわりさんは鼻をこすりながら、空気を見つめた。

「けしからん花粉が目に見えない細かさで飛んでやがりゅ……」

 おまわりさんは拳銃を抜いた。

「ぷりょ!」と言いながら一発撃った。


 銃弾は正確に花粉を狙っていた。しかし花粉はピストルでは殺せないものだった。

 ツキノワグマの肩に命中した。

 ツキノワグマは不機嫌そうな声を出した。


「つきのわぐま」と、ツキノワグマは言った。

「ごめんなさい」と、おまわりさんは頭を下げた。

「つきのわぐま?」と、ツキノワグマは睨む。

「ごめんなさい」と、おまわりさんは土下座した。

「つきのわぐま!」と、ツキノワグマが拳を振り上げた。

「ばぶー」と、おまわりさんはお腹を見せて地面に転がった。

 そのかわいさに、ツキノワグマは帰って行った。



 その頃、ゼロ磁場を利用したお湯なし温泉では、温泉の空気に癒されながら、動物たちがおまわりさんの噂をしていた。

「あの暴れん坊を好きにさせておいていいのか?」と、猿が言った。

「猿語わからん」と、キツネが言った。

「キツネ語わからん」と、ヘビか言った。

「ぼくのこと見てよ、ねえ」と、かぶとむしが言った。「ねえねえ、ぼくのこと」



評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ