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コムチャン森の住人たち  作者: ぱめ
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ぶた

 こむは最近、太りはじめていた。

 元から小太りだったのだが、大太りになりはじめていたのだ。

 このままでは関取になってしまう。

 それはそれでかっこいいかな、と思っていた。


 こむが森でぼーっとしていると、

「こむくん」

 わんぱくが声をかけて来た。

「うずまきアメ、いるかい?」


 こむは無言でそれをひったくると、べろべろと舐めはじめる。

 関取を越えたら何になれるのだろうか。そんな夢想に浸りながら。


「こむくん」

 わんぱくが感想を漏らした。

「最近ぶたに似てきたね」


「ぼく、ぶただない!」

 こむは無表情にちょっと苛立ちを浮かべた。

「ぼく、こむだない!」

 わかりにくいが、自分はぶたでもこむでもなく、ただの哺乳類だと言いたかったのだ。


「でも、このままではぶたになってしまうよ」

 わんぱくがにこやかに言った。

「僕と一緒にダイエットしないか?」


「どぼこしょどぼこしょ!」

 こむは地団駄を踏んだ。

「どりょ! どりょ! どりょっ!」


『地団駄』とは何だろう? わんぱくは調べはじめた。

 昔の製鉄で空気を送り込むために使う『たたら』を踏むのに子供がジタバタするのがよく似ていることから『地だたらを踏む』が変化し、『地団駄を踏む』になったのだという。


 これはまたひとつ勉強になった、とわんぱくはほくそ笑みながら、帰って行った。


 こむはぼーっとしながらうずまきアメを舐め続け、どんどん太っていった。


 たまたまそこに通りかかったぶたよりもこむのほうがもうずっと太っていた。


 ぶたはその日から毎朝ランニングをはじめた。

「ぶぅ……。ぼくも気をつけないと。好きなだけ食べ続けていたら、どんどん太ってそのうちこむになってしまう」

 



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