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剣聖の嫁と、賢者の義母、聖女の義妹に愛される俺、農夫  作者: nayaminotake
第一章:剣聖の嫁と賢者の義母、聖女の義…

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3/8

第3話 剣聖の嫁にとって大事なこと!


モグモグ……ゴクッ


「これこれ!やっぱり、ノームが育てたジャガイモはホクホクで味が濃いから凄く美味しい!」


「――私はこのホウレン草のバターソテーが大好きです…本当に緑が濃くてノーム義兄様の私への愛を……ブツブツ」


「ノームちゃん私が教えたこのレッドスープ(唐辛子が入った辛みの強いスープ)とても良く出来てる、なんだか身体が熱くなって来ちゃったわ♡」


――ちょっと皆、変なことを言ってるような気がするが、

大事な家族は頑張って作った夕飯を絶賛してくれた。


「アハハ、嬉しいよ」


数ヶ月ぶりの家族との団欒……

今の俺にとっては掛け替えのない唯一の家族


と、しんみりしてしまった、ダメだダメだ


ひと通り食事を終え皆で片付けをし後、

食後の紅茶を淹れ三人の英雄に今回の黒龍討伐の話を聞くことにした。


「――で、サンブレック国王から討伐を依頼された黒龍ってどんなモンスターだったの?」


「うーん……黒い大きなトカゲ?」


「へ?」


アリシアは、紅茶と一緒に出したサツマイモを揚げたチップスを頬張りながらしれっと軽くそう口にした


「トカゲ?黒龍って龍種の中でも伝説とされるモンスターだよね?」


「そうなの?でもルシアがガシッて風聖魔法で足を止めて、お母さんがドーンて極大火炎魔法で表面を焼いて、私がザクッって水神剣で斬ったら倒せちゃったよ?」


「そ、そうなんだ(擬音が多くて全然頭に入ってこないけど…)」


しかし、そう思ってるのは俺だけなのかルシアもレイアさんもアリシアの説明に満足そうにウンウンと何度も頷いている


「そ、それで国王様から褒賞されたんだよね?今度は何を賜ったの?お金?宝具?もしかして爵位とか?」


ピクッ


アリシアにそう尋ねると、口にサツマイモチップスを頬張ったままバツが悪そうに俯いた。


ジィ―――


そんなアリシアを白い眼で睨みつけるルシアとレイアさん


「ノームちゃんに説明できる訳ないわよねぇ~アリシアちゃん」


「フフフ、アリシア、義兄様になにかおっしゃられては?」


「っ……」


ルシアとレイアさんからの無言の針のような視線に、さらに肩を竦め委縮してしまうアリシア


「ルシアもレイアさんも、一体どうしたんですか?」


「――!?もしかして、アリシアが王様に何か粗相を!?」


「あんなハゲデブへの粗相はどうでも良いんですが…」


アリシアの青い瞳が泳ぐ


「アリシアは黒龍討伐の報告をすっぽかしたんですよ」


「え?」


「厳密には、謁見前にお手洗いに行くって待合室を抜け出してねぇ―――」


「えぇ―――?!」


俺は信じられないと、アリシアの方へ視線を向けるが、アリシアはプイっと顔を背ける


「ハゲ…コホン、サンブレック王への言い訳も大変だったんですよ!」


ルシアも今、この国の王様の事をハゲって言いかけたよね?


「そうよ、アリシアちゃんエロハゲ……王様が準備していた戦勝パレードも中止にしちゃったし」


レイアさんは、もっと辛辣!?


――いや、それより何でアリシアはそんなことを…


「だ、だって……」


「だって?」


アリシアが俯きながらチラチラ俺の方へと視線を向ける。


「だって……ノームに早く逢いたかったんだもん…」


「いや、アリシアそれだって次の日には帰れたんでしょ?せっかくサンブレック王国の人たちが準備してくれたのに、それはちょっと失礼だよ」


バッ


「グヘッ!!」


俯いていたアリシアが俺に向って飛び掛かるようしてに抱き付いてきた


「だって!ようやく念願かなってノームと結婚できたのに、いつも、いつも、いつも!ルシアとレイアが邪魔するから!!」


「初夜が、まだ出来てないんだもん!!」


――どうやら、俺の美し過ぎる剣聖の嫁にとって国を挙げた戦勝パレードより、農夫の旦那との初夜の方が大事だったらしい…


まぁ、それなら良いか


……良いのか?


「いや、良く無いし!」


「アリシア、僕はどこにも行かないしルシアちゃんもレイアさんも、きちんと事情を話せば二人きりの時間をちゃんと尊重してくれるよ、ねぇ二人とも」


フォローを期待しルシアとレイアさんへ視線を向けるが


「ん?ダメですよ?」


「まぁ―――そうねぇ―――アリシアちゃんだけって不公平よねぇ――フフ♡」


あれ?何で…なんか思ってる答えと違うぞ?


「―――これは、もういよいよ戦争だね」


ガタッとアリシア青いオーラを纏いながら宝剣を握り席を立つ。


「望むところですわ、アリシア…ノーム義兄さまの子種は私が最初に…コホン、純潔は私がお守りします」


ガタッとルシアが緑のオーラを纏いながら神具ステッキを手に席を立つ。


「フフフフ、まぁまぁ…ここはノームちゃんに色々、教えた(おもに料理だが…)私が、最初に味わう権利があると思うのよねぇ―――」


ガタッとレイアさんが赤いオーラを纏いながら神器の杖を手に席を立つ。


どういう状況?


部屋どころか家全体が揺れ出し、柱や壁がミシミシと悲鳴を上げだす。


このままでは、せっかく皆が帰ってきてくれたのに家が吹き飛んでしまう


テーブルを挟んで睨み合う3人


――――ここは、もう俺、ノームの秘奥義をつかうしか…


「あ、あの!!」


魔王すら滅ぼす最強の三人の間に立ち叫ぶ


「ボクは家族で喧嘩する人は――――」


「嫌いです!!」


「「「!?」」」


三人のオーラが一瞬で収まる


「や、やだなぁ―――ダーリン、冗談だよ嫁ちゃんジョーク、ナハハハ」


「そ、そうですよ、ノーム義兄様の可愛い義妹聖女である私が家族喧嘩なんてぇ――ウフフフ」


「ね、ねぇ――これはマクスウェル家の挨拶みたいなものよねぇ―――フフフフ」


ジィ――――


「「「御免なさい…」」」


三人ともシュンと肩を落とす


「僕も御免なさい、本当は皆さんのこと世界で一番大好きですよ(ニコッ)」


キュン♡、キュン♡、キュン♡


―――ん?なんだか三人の目の中にハートマークが…ゾクッ


―――――――――――――――――

nayaminotakeです

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