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旅立つ弟子、見送る師匠
そして時は経ち、疾斗が出発する朝を迎えた。
疾斗はこれから進む道を確かめてから振り返り、ゴン爺に深々と頭を下げる。
「本当に短い間でしたけどありがとうございました」
「よいのじゃ。これからレヌァスンを変えるかもしれん若者を教えられたんじゃからな」
「俺はそんな大それた人間じゃありません。ただ自分が決めたことをやり通したいだけです」と言い残して疾斗はゴン爺のもとをあとにした。
山を下りてしばらく平坦な道を歩いていると、ふとヤルバーが最後に放った言葉が映像とともに頭をよぎる。
“オレはかわいい花を摘みに行かなきゃならない。”
あの時のヤルバーの顔はどことなく寂しげで切なそうで。
考えれば考えるほど悪い予感が自分の中で膨らんでいくのを疾斗は確かに感じていた。




