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ある武官の生涯  作者: 大島久嗣
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第三話 侍従

華族令が発令され、本家は伯爵、私は男爵となった。


西洋式に何事も改めねばならぬということだろう。


ただ、上士や浪人していたものまでが爵位を得ているというのは正直公卿として落ち着かなかった。維新に功があるものも叙せられるとは聞いていたものの。




気持ちのいい男どもであるのは兵として知ってはいたが。




まあそれはさておき、日清戦争となり某宮家の某王殿下もご出征、主上の女房奉書をお持ちになっての戦地へ移動ということで抜擢されて私や兵が護兵となり外地へ渡った。


しかし、戦地では危うく殿下が孤立してしまい敵兵に押し込まれる所を兵とともに押し返し無事の後方へのご帰還と相成った。


これにより私は宮殿下の感状をいただき勲章の申請もなされ金鵄勲章を得るに至った。その後私は殿下の元を離れ、幾度かの戦闘により、内地帰還後は従四位子爵の大尉となった。


また、その時の傷を憐れまれ一時、侍従職への勅任となった。

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