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令嬢ギロチン  作者: 近太夫
2の巻 令嬢立志伝
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66/74

66 血の盟約

○【オ・ソレイユ中央病院、4階施設内の奥】



文曲もんごく

「血魔法 ❝低血圧ていけつあつ❞✴パチン♪」



 メガネ男子の、

 吸血鬼ヴァンピール ⌐❍ω❍¬ก₎₎✴文曲もんごくは、部屋中に張り巡らされる蜘蛛くもの糸へ逆さにぶら下がり、得意の『血魔法ちまほう』を繰り出すが、やはりウォーウイルス発症者は高血圧こうけつあつになりがちで、低血圧は効果が薄い。逆に高血圧の魔法では、生命を危うくさせるため使えない。

 室内では『風魔法』も効力に疑問がある。


 文曲もんごくが思案にれていた…… その時、



 ドクン❗


 文曲もんごくの動かぬハズの心臓は鳴る。



文曲もんごく

(今、眷属けんぞくが『盟約めいやく』を結んだ……)


 カン! キュキュキュキュ! キン! キン!



 ❝血剣ちけん❞ を両手に抜き、❝蜘蛛くも人族❞ 数名の吐き出す蜘蛛の糸をかわす文曲もんごくに、

 眷属けんぞく蝙蝠こうもり の変化が伝わった。



文曲もんごく

(『血の盟約』は、吸血鬼ヴァンピールにとって何を置いてもしたがことわり。)



 文曲もんごくの後ろには蜘蛛くもの糸に巻かれた人影が見える。



蜘蛛の糸に巻かれた人影

「―――― ニャン……」



 文曲はこれへ近付く、

 ウォーウイルスを発症し眼に暗きもやが渦となりグルグルとうねる、理性を失った ❝蜘蛛くも人族❞ を遠退とおざけなければならない。



○【オ・ソレイユ中央病院、施設内の階段2階】



眷属けんぞく蝙蝠こうもり

「 ⎛(⎝^˶৹˃ ᗝ ˂৹˶^⎠)⎞ チスチス! チスチスチスチス…」


マノン

「4階に ❝蜘蛛くも人族❞ のウォーウイルス感染患者が数人いらっしゃるそうです。全員が蜘蛛くもの糸のマスクをしていてサラマンダー・パウダーが効かないため、お手上げ状態だそうです。

 文曲もんごくさまは、室内のため ❝風魔法❞ の効果が薄いのと、蜘蛛の糸に巻かれた方も他に居られるみたいで、これを護りながら、❝血魔法❞ を使い対抗しているのですが……


 眷属さまだけ事情を知らせに脱出して来たそうです。

 でも… このにおいで気を失って仕舞ったと言っておられます!」



 ❝犬人族❞ のマノンには、眷属けんぞく蝙蝠こうもり の言葉が解るのだ。



ギヨティーヌ

「マスクをされてるんですね……

 マノンさん、破軍はぐんさん、4階へ急ぎましょう。

 ❥アルコルちゃん★彡、廉貞れんていさん、タコC:。彡 C:。ミさんたちは、感染者の治療をお願いします。」


マノン

「はい!」


透明人間とうめいにんげん破軍はぐん

Yoヨー! Yo! 忘れられていなかったYo!! ⌐⎚д⎚₎₎✧」


アルコル

「❥アルコルちゃん★彡にお任せよ♡」


青銅せいどうオートマトン廉貞れんてい

「わかったの〜 念力ねんりき〜」


タコ魔物たち

「わかったタコ C:。彡 わかったタコ C:。ミ」


アルコル

「踊って♡ 踊ってェ〜〜〜〜〜♡♥♡♥♡♥」



 ❥アルコルちゃん★彡が四次元バッグより出した ❝万能薬ばんのうやく サラマンダー・パウダー❞ は、廉貞れんていの ❝念力ねんりき〜❞ で振りまかれ、タコ魔物たちは C:。彡 C:。ミ 暴れるウォーウイルス発症はっしょう患者へ張り付き、ウォーウイルス感染症は緩和されて行く。



○【オ・ソレイユ中央病院、施設内の階段3階】



マノン

「かなりきびしい臭いです。」


眷属けんぞく蝙蝠こうもり

「 ⎛(⎝^。× Д ×。^⎠)⎞ チス〜チスチス〜〜」


ギヨティーヌ

「わたくし ❝奥義おうぎ❞ に覆われて、あんまりにおいが分かりませんの。

 原因は何でしょう?」


マノン

「臭いを出す種族の方々も居られるんですが… 恐らく……」



 すると、部屋の中の数名が廊下へ出て来て、尻尾しっぽを上げ、お尻を向けて一斉にガスを発射した!


 プシュュ━━━━━━━━〜〜〜〜〜!!

   ブゥゥゥ━━━━━━━━〜〜〜〜〜!!

    ブッシュ━━━━━━━━〜〜〜〜〜!!

  プゥウゥ━━━━━━━━〜〜〜〜〜!!



 マノンはあまりのくささにモフ尻尾は下がり、鼻を手でおさえ息が出来ず、

 眷属けんぞく蝙蝠こうもり も、においが目にみて涙を流す。

 異臭いしゅうの元は3階だったのだ、あまりのことに息を止め、皆で急ぎ階段を駆け上がる!



○【オ・ソレイユ中央病院、施設内の階段4階】



 4階へ着くと、廊下は ❝蜘蛛くも人族❞ の吐いた糸がぎっしり詰まっていて、先を見渡すことすら出来ない。



破軍はぐん ⌐⎚д⎚₎₎✧

Heyヘイ

 オレの鼻でもわかるにお

 でも逃げない、原因探すのが正解

 くさくさい、終わらない

 香水じゃ隠せない、クリーンにしたい

 窓を全開、空気は爽快そうかい

 Yayエーイ!!」


 バチッ…


 ドッ━━━━━━━━━━━━━━━━━ン!!



 浮遊ふゆうメガネ ⌐⎚д⎚₎₎✧ 透明人間とうめいにんげん破軍はぐんは、鉄筋コンクリートの建物内へ充満するガスを外へ出すため、4階の中庭側の窓を開けようと、金属の窓枠まどわくへ触れ静電気せいでんきが放電。

 ガスに引火、爆発する。



○【オ・ソレイユ中央病院、中庭】



 中庭へ投げ出されるメガネ 彡⌐⎚д⎚₎₎

 それはマノン・マドレーヌも同じであった。4階の窓から、爆風が彼女の身体を手に包む眷属けんぞく蝙蝠こうもりごと吹き飛ばす。



ギヨティーヌ

「マノンさん!」



 ギヨティーヌはマノンを素早く抱え、そろって中庭へ跳び下りた。

 マノン・マドレーヌが気を失いそうになりながら、



マノン

「❝スカンク人族❞ のガスのにおいです、宿屋のお客さまにいらっしゃったことがあるんです……」


ギヨティーヌ

「しっかりして、マノンさん!」



 ギヨティーヌ・タタンは、奥義おうぎ煩悩具足ぼんのうぐそく❞ で無事だが、


 ウォーウイルスに感染しているのか ❝スカンク人族❞ の強烈なガスは、中庭に避難していた人々も襲い。その異臭から次々と失神していく。

 その中にはマダム・ローズ・タルトもいた。



ギヨティーヌ

「マダム・ローズ!」



 その刹那せつな、にわかに鳴り渡る地響き、よどむ空気。

 空は鉛色の雲へおおわれ、稲光はうなり。

 地に亀裂は生じそこより白き霧がで、朦朧もうろうたる人影は徐々にハッキリした物となり。

 スカンクのガスとは違う、別の臭いが周辺へ漂う。

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