表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
【書籍四巻】定年後は異世界で種馬生活【コミカライズ】  作者: 街のぶーらんじぇりー【種馬書籍四巻/コミカライズ】
第九部 フィオの里帰り

この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

462/465

第452話 俺の能力

 シュトゥットガルト家のライラック紋が型押しされた上質紙の便箋に、ニコルさんのゆるふわ風貌からは想像つかない几帳面な文字で、何やらびっしりと文字が記されている。


ルートヴィヒ・フォン・シュトゥットガルト

公称十九歳 男性

生命力    B

身体能力   B

魔力属性   万能

魔力クラス  ∞

魔力レジスト SS

固有スキル  神の種

       魅惑の瞳

       ゴールドフィンガー

       ピロートーク

       絶倫

       魔力の道

       ???????

       ???????       

称号     リーディングサイアー

       両手にプリンツェシン

       プレイボーイ

       闇の長

       夜の勇者

       おっぱい星人


 う〜ん、これが俺のステータスってわけか。元世界のRPGみたいに、HPやMPが数値化されるってわけじゃあ、ないんだな。


 生命力や身体能力がBっていうのは、おそらくかなり良いクラスなのだろうな。ルッツくんの素の身体は、なかなか優れていたようだ。


 そして魔力は、なんと万能で無限大ときたもんだ。魔法を使えない俺だけど、モバイルバッテリー能力ややたらと高いレジスト能力を持っている。そんなところから妻たちは、俺がかなりの魔力を持っているらしいと推測していたみたいだけど、予想の上を行ったな。


 そして固有スキルは……ひたすら女性関係に関わるような名前が並ぶ。「ゴールドフィンガー」ってのは……夜の準備運動に、特別な効果があるのだろうか。「ピロートーク」はともかく、「絶倫」あたりはまったく否定できないところがツラい。


「だけどこの、『魔力の道』ってのはなんだろ?」


 俺が思わず発した疑問に、アゲハは思い当たることがあるようだ。


「ルッツ様、覚えていらっしゃいますか。アヤカ様が族長に就任された時、お顔に魔法文字を描かれたでしょう。その際に、魔力が身体を駆けのぼるような感覚がありませんでしたか?」


 むむ、そういえば。魔力など感じ取れない俺だが、あの時は臍下丹田から何か力のようなものが湧き出して、背骨を昇っていくのを、確かに感じた。別にそれ以降、何かが変わった感じは、しないのだが。


「あれは魔力の流れを倍増させる術なのだそうです。族長とその連れ合い、そして後継者にしか許されないというのですが……魔力クラスが一つ上がったくらいの効果があると聞きました」


「そんなすごい術だったんだな。だけど魔法が使えない俺には、クラスが上がろうが下がろうが関係ないよなあ」


 そう、魔法が使えるからこそ魔力クラスが意味をなすのだ。術の恩恵は、俺にはおそらく感じ取れないだろう。それより……。

 

「ニコルさん、この『?????』ってのは何?」


「う〜ん、わからないのですよぅ。確かにそこにスキルはあるはずなのに、それが何なのか、読み取れないのですぅ……」


「そうか、わかんないのか……」


 さすがに、見えないんだから無理か。いつか隠しスキルに目覚めた俺が、世界を救う王者に……とか厨二的な妄想を描くのは、ムダってものか。


 なんだかんだ言っても、スキルの方は納得いかないまでも、何とか理解できる。だけど称号ってやつは、ずいぶんひどい言われ方だ。まあ「リーディングサイアー」ってのは実際筆頭種馬なんだし、「両手に姫」もメルとの婚約で事実になってしまったのだから仕方ないのだが……「プレイボーイ」とか「夜の勇者」ってのには、文句言いたいぞ。俺は千人斬りとか目指しているわけじゃないし……一体これ、誰がつけたんだよ!


「確かにルッツ様は、『夜の勇者』にふさわしいかもですねっ!」

「ふふふ、『おっぱい星人』もぉ、ルッツ様らしいですよぅ……」


 ミカエラとニコルさんが何やらニヨニヨしつつ、こっちに視線を向けてくるのが実に不本意だ。この娘たちには、もう少しわからせてやらねばならないようだ。


    ◇◇◇◇◇◇◇◇


「すごいですねっ! 人間を『鑑定』できるなんてっ! それならばぜひ、私の能力も、教えていただけるとっ!」


 紫色のくりくり瞳を輝かせて、ミカエラがニコルさんに迫っていく。まあ気持ちは、わからなくもない。魔法がすべてといっていいこの世界では、自分の能力やスキルを隅々まで知っていることが、絶対のアドヴァンテージになるのだ。逆にそれを敵に知られてしまうのは致命的な不利につながるのだが……ミカエラはニコルさんやアゲハのことを、毛ほども疑ってはいない。


「そう言って下さるならぁ……ちょっと失礼しましてぇ」


 ニコルさんはかなり年下のミカエラに対しても、常に丁寧な言葉使いでしゃべる。相手が一応貴族の端っこにぶら下がる身分で、かつ正式な「側室」であることに敬意を払っているのだろうが、そのたびにミカエラが少し寂しそうな顔をする。この優しいお姉さんには、隔意をもたずに接して欲しいということなのだろうな。そのうちニコルさんには話してみよう。


「…………あれぇ?」


「どうしたんですか、ニコルさんっ!」


「……見えなくなってしまいましたぁ」


「俺の能力はどうなの?」


「さっきまでは見えていたんですけどぉ、なぜか今は見えないですぅ」


 はて、どういうことなんだろう?



評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ