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船長は恋がしたい  作者: 28号
船長は恋がしたい
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8/17

8 リードの秘密 その2 ~船長が鼻血を出したわけ~

「船長、あの……」

 メアリーちゃんからの失恋がほんの少しだけ癒えた頃、カインの元にやってきたのはコック長だった。

「どうした」

「ちょっと気になることが……」

 コック長が告げに来たのはリードのことであった。

「最近食事を残すことも多くて……。どんなに具合が悪くても完食していたデザートも、最近手を付けないし、何かの病気だったら心配だなぁと」

 自分も最近は船室に引きこもりきりだったので、リードを含む船員との食事はしばらくなかった。

「私が聞いてもうんともすんとも言いやしねぇし、キャプテンにだったらなにかいうかなぁと」

 言葉は交わしているが、近頃は事務連絡が主だった。それどころかリードの顔もロクに見ていない。

「……俺は本当に馬鹿だ」

 もしリードが病を患っていたとしても、彼はそれを絶対に口にしないだろう。

 拾われた負い目があるのか、リードは常にカイン達を一線を引いていた。それを見抜いた先代の航海士から、ちゃんと見てやれと言われてきたのに、今の今まで完全に失念していた。

 気がつけば、カインは船長室を飛び出していた。先代のようにもしリードがいなくなったらと思うと、いても立ってもいられなかったのだ。

 そのままリード専用の寝室に飛び込めば、リードは……。

「……ノック、しろって言いましたよね」

 着替えの途中だった。だがその体は男と言うよりもむしろ……

「おっぱい!」

「他に言いようがあるでしょう! それに指ささないでください!」

「お…ぱい」

 そしてキャプテンは、鼻血を出しながら失神した。


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